第37話 原作者、悩む。

 戦闘系バナナは、バナナタイプのトレントだ。

 ただ、完全に倒す前にバナナの実や葉っぱを落とすので、あえて倒さないように調整しながら戦わなくてはいけない。


 ここまで来て確保しないわけにはいかないので、周りを警戒しながら戦ってる。


 しかし、この後の展開どうしようかなぁ……。

 今までの予定では次は鍛治師ヒロインに会いにいくつもりだったんだけど……。


 多分この世界は難易度が際限なく上がる設定になってる。


 その対策は、上手くバランスを調整して難易度が上がるギリギリを見極めながら徐々に強化していくか、一気に思いっきり上げて難易度の壁をぶち破るか。


 ファルルと邪眼ちゃんがいる時点で前者はほぼ無理だと思う。

 だとすると後者を選ぶしかない。


 際限なく上がるといっても、ダンジョンや個々のキャラなど細かく見ていけば上限はある。


 このダンジョンでいえば、エンシェントドラゴンより種族的な上位は無いし、レベルも999より上にはいかないから、それを倒せるだけ強くなれば良いわけだけど……。


「ぐぬぬぬ」

「どうしたの?」


「まどろみのダンジョンに挑むか迷っている」

「ん? ここのボスに挑まぬのか?」

 サクヤが疑問を口にする


「今の戦力だと、結構ギリギリか若干不利くらいなんだよね」

「すまんな、我が不甲斐ないばかりに……」

 ゴマちゃんがシュンとしてしまった。


「そんな事無いよ! 不甲斐ないって言うなら俺が一番不甲斐ないんだから!」

「ダイは不甲斐なくないわ! 今回だって私の事強くしてくれたし! 貴方が選んだのなら、それが正しいって信じて付いて行けるわ! だから自信を持って選択して」


「私も信じてるぞ!」

 フィーの言動にサクヤも同意した。


「分かった! じゃあ先に鍛治師だ! それと一か八かもう一人仲間にならないか試してみる!」


 最初から無理だろうと放置したヒロイン。

 アニメ版ヒロインの桜花。


 なんで彼女だけ漢字なんだ?

 というツッコミはやめて貰おう。

 俺が真っ先に突っ込んで、気にしたら負けって返答された部分だ。


 気にしたら負けてしまうんだってよ。


 一応、東の果ての異国の剣士っていう、ありきたりな設定はあるらしい。

 俺に全く相談なしで出て来たヒロインだから、詳しくは知らないけど。


 ただ、ゲーム的には彼女を仲間にして鍛治師のところに連れていくとメチャクチャ強い刀を打ってもらえるっていうイベントあったから。


 逆に鍛治師連れていけば、剣士が刀欲しさに仲間にならんかなって期待した。

 ダメでもデメリット無いから試してみようと思う。


 アニメではスタンピード中に仲間になってるから、まだ向こう側について無い可能性あるし。

 ゲーム版では俺は後回しにいつもしてたけど、実際はどうなのかな?


 なんか条件あったはずなんだよなぁ、それをクリアするの優先するの効率悪いから、クリア出来たなって思った頃に行ってたんだけど……。


 条件ど忘れしたな……。

 いちいち考えなくても、後半に行けば仲間になるから流れで仲間にしちゃってたもんな。

 セリフもスキップしてたし。


 このオリジナルキャラは俺の意向が一切ないから、思い入れも薄かったんだよなぁ。

 アニメファンからは人気高かったらしい。


 そのせいかゲーム版でも優遇されてた。

 単純に強キャラなんだよな。


 難易度の壁をブチ破るには欲しい人材。


「鍛治師は何処におるんじゃ?」

「北の都ハコダ、更にその奥にある山の麓の街アサヒカだね」


「じゃあ、そこに向かうのね」

「大移動だな」


 普通にゲームしてたら、SLGパートに入るまでに、ファルルか鍛治師のどちらかにしか会いに行けないって設定だからね。


 両方に会いたいなら、天空城飛ばさないといけない。

 天空城飛ばすと城が崩壊するから、SLGパート始まった時に自分の拠点が酷い事になってる。

 そういう設定になっていた。


 色々作り込んでて、ゲームとしては面白かったんだよな。

 ゲームとしてはな!


【後書き】

 お読み頂き、ありがとうございます。

 この作品はカクヨムコン参加作品です。

 カクヨムコンは星の獲得が非常に重要になりますので、少しでも入れて頂ければ作者は泣いて喜びます。

 この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と少しでも思ってくださった方は↓の『☆☆☆』を『★★★』に評価して下さると本当に助かります。

 よろしくお願いします。

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