第36話 原作者、焦る。

 カイザードラゴンとの戦闘が始まる。


 相手の防御力を貫通する為サクヤに光魔法は収束させなくてはならない。

 しかし、収束するとダメージの範囲は狭くなる。


 巨体な相手とは、相性がどうしても良くない。


 モッチーのHP吸収も抵抗が高いのと素のHPが多いためあまり有効じゃない。

 状態異常耐性も高い為、気付け薬を利用した攻撃も成果があまり出ていない。


 それでも物理攻撃無効なので囮として頑張っている。


「我の極大魔法撃つか?無理すればもう一発くらい撃てるぞ」

「ダメ! 知ってるからな、その無理ってのはHPを削って撃つ奴だろ!」

 しかも、永久に回復できないタイプに消費だ。

 ゲーム的に言えば、最大HPそのものを消費して放つ本当の最後の切り札だ。


 レッサードラゴン狩りで極大魔法は全部使い切ってしまっているから、それしか撃つ手段が無い。


 サクヤが接近戦に切り替えた。

 それに呼応して、ココアが尻尾側に回ろうとする。


 ドラゴンの爪がココアに襲いかかる。

「危ない!」

 慌ててマジックシールドを展開する。


 一瞬動きが止まるがマジックシールドが粉砕された。

「マジか!」


 ココアは間一髪で攻撃を避けて後ろに回った。


 ジリ貧だ。


「くぅっ、まだか!?」


「来たわ!」

「よし! フィー一気に出してくれ!」


「任せて! ボーンドラゴン! ギズモ! 召喚よ!」


 ボーンドラゴンには麻痺、ギズモには物理無効と腐食という防御低下の特殊能力がある。

 あとは倒されるたびに再召喚して、戦っていく。


 腐食で減った防御力の部分にココアやサクヤが攻撃していく。

 たまにモッチーの眩暈が入ったりして形勢が一気に逆転した。


「良かったー、間に合ってー」

 流石にヤバいと思ったもんんあぁ


「本当ね、ちょっとドキドキしたわ」

 フィーも同じ気持ちだったんだな。


「私は絶対何とかなると信じていたぞ!」

 サクヤは気持ちが強いなぁ。


「うーむ、こういう時に戦力になれんのは不甲斐ないのじゃ!

 なんとかならんもんかのう……」

 次はゴマちゃんの強化考えようかな


「お腹すいたむぅ」

 一番頑張ったもんな、塊肉食べるか?


「早くバナナ取りに行きましょう!」

 ファルルはこんな時でも平常運転なんだな。


「あのー今ので邪眼兵に存在進化したみたいなんですけど」

 はや!

 カイザードラゴン倒してるし、こんなもんなのかな?


「どんな邪眼ついたの?」

「今までは魔力見の魔眼だったのですけど、今回は魔力阻害の邪眼を身につけました!」


 おお!

 相手が魔法使う時に必要魔力を10%引き上げる邪眼だ!

 しかも鍛えれば最大100%まで行くから、育てば相手は倍の魔力を消費するようになる。


 ゲーム的には真っ先に狙われて、一瞬で倒されるから割と空気だったけど。

 上手く使えば、結構有利に立ち回れそう。


【後書き】

 お読み頂き、ありがとうございます。

 この作品はカクヨムコン参加作品です。

 カクヨムコンは星の獲得が非常に重要になりますので、少しでも入れて頂ければ作者は泣いて喜びます。

 この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と少しでも思ってくださった方は↓の『☆☆☆』を『★★★』に評価して下さると本当に助かります。

 よろしくお願いします。

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