第28話 原作者、切り抜ける

 山賊は間違いなく殲滅した。


 じゃあ、何が近づいて来てるかなんだけど。


 非正規軍が居なくなりました。

 まだ軍が居ます、

 さてなんでしょ?


「やっぱり、これだよなぁ」

 答え、正規軍。


「お兄様の軍だな」

「呪いあるから殺しちゃいけないじゃなかったの?」


「あやつらには知らされて無いのじゃろう、使い捨てても構わない奴らをよこしたようじゃの」

「お腹すいたむぅ」


 こちらから一方的に見れる高台で、敵の軍をみんなで眺めていた。

 人数的には二百人程度。


 装備も正規軍だけあってしっかりしてる。


「これは俺たちに行動監視されてたかな?」

「その可能性は高そうね」


「後、ここの山賊どもとあやつらは繋がっていると考えた方が良かろうな」


 そんな設定した覚えは無いが、勝手に繋がった可能性は否定できないな。


「山賊を討伐に来た可能性はないのか?」

「あーその可能性は考えて無かったな」

 確かに盗賊討伐用の軍だったら、攻撃したら完全にコッチが悪だな。


 うーん、どうにか確認する方法無いかな……。

 あ、アナライズでどうにか出来ないかな。


『アナライズ』


 討伐軍兵士。


 もう少し詳しく見れないかな?

 スキルにMP込めるか。

 それで強度を上げられる設定だったな。

『アナライズ』


 討伐軍兵士 山賊討伐の為に編成された兵士。


「山賊討伐の為に編成された兵士だった」

「なんだ、それでは戦う必要無いな」


「ふむ、あの辺の奴らだけ装備が違うのう」

「あー確かに、ここから見ても明らかに良い装備してるね」


「念の為、あそこを調べてみてくれんか?」

「分かった」

『アナライズ』


 暗殺兵士 転移者の仲間を抹殺する為に編成された兵士


「うわ、ビンゴだ」

「ビンゴとはなんじゃ?」

「当たりって意味だよ。

 暗殺兵だ、俺たちを抹殺する為に編成された兵士って出たよ」


 俺は呪いがあるから、殺すんじゃなくて捕獲なんだろうな。

 もしくは隣国まで連れて行ってから殺すのか。


「やはりか、山賊退治なんて殊勝な事なぞするとは思っておらんかったが、これなら納得じゃわい」

「もう少し、あいつら調べてみるよ」


 暗殺兵士 転移者の仲間を抹殺する為に編成された兵士

 スキル 必殺の一撃

 レベル79


「俺たちってレベル幾つだっけ?」

「我は87ぞ」

「私は82ね」

「私は67だ」

「88むぅ」

「俺が72か」

 相手の人数は20人くらいが暗殺兵っぽいな。


「うーん、人数で押し切られそうな微妙なラインだな」

「奴らいざとなれば、自爆して巻き込むという手段を取るからのう」


「夜になったら、闇魔法で暗闇に紛れて迂回しながらなら逃げられるよね」

「初歩魔法じゃし、やれん事はないの」


「少し時間稼げば日も落ち出すし、オシロスコープで確認しながら距離とればいけるかな?」

「戦わないで、やり過ごすのね」


「うん、ここは大人しく逃げようと思う」

「あの中には山賊を討伐すると思ってる者も多いし、真っ当な兵士に手をかけたくないから私も賛成だ」


「よし! 今回は逃げよう!」


 どんなに人間倒しても経験値にならないしね。


【後書き】

 お読み頂き、ありがとうございます。

 この作品はカクヨムコン参加作品です。

 カクヨムコンは星の獲得が非常に重要になりますので、少しでも入れて頂ければ作者は泣いて喜びます。

 この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と少しでも思ってくださった方は↓の『☆☆☆』を『★★★』に評価して下さると本当に助かります。

 よろしくお願いします。

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