第27話 原作者、後始末する。
山賊のいる山まで戻ってきた。
スタンピード阻止がこんな形になるとは思ってなかった。
しかも、天空城で一掃するつもりだったのに、あると思ってた場所に無いし。
それでもゴマちゃんを仲間に迎え入れる事が出来たので結果オーライだ。
オリジナルキャラは盲点だった。
自分で考えてないから、ついつい抜けちゃってたよ。
あー、今思えばダメ元ですれ違ったゲームオリジナルヒロインも一応勧誘していれば良かったかなぁ。
ゲームでは後半のSLGモードの時のバランスを考えて、。ヒロインの中に同時攻略不可な組み合わせがあった。
主に既存キャラとオリジナルキャラの組み合わせで、ゴマちゃんはコミカライズのヒロインなので既存キャラ扱いだ。
そう考えると、あそこで勧誘しても無理だったかもしれない。
でも、リアルになったから、そういう縛り無くなってたかもしれない。
試せば良かったなぁ。
いつまで引き摺ってもしょうがない、切り替えよう。
「山の中で人数の多いところ三か所ピックアップするから、まずはそこ潰してしまおうか?」
「ん? おぬし……まさか我の限界値知っておるのじゃ?」
口調は老齢な大賢者だけど、声が可愛い女の子なのがなぁ。
なんか、脳がバグる。
「あぁ、そうか説明してなかったか、チートってのは知ってる?」
「ほほう、お主は転移者か……」
知ってるなら話が早い。
ささっと説明しておく。
「転移と転生の両方からチートを得ているのか、お主は面白い存在じゃの!」
そんな話をしながら、一つ目の砦に着いた。
最初の魔法は炎魔法『インフェルノ』
射程短め、範囲狭め、威力クソ高いってタイプの魔法。
なのでギリギリまで近づく。
「ふむ、外に何人かおるな」
「あれくらいの人数なら大丈夫だよね?」
他のヒロインに確認をする。
全員コクンと頷いた。
「ではいくぞ『インフェルノ』
くぅぅ、コレじゃ! コレじゃ!
この、腹に溜まったものがスッと抜けるような感触! 爽快じゃ!」
魔力ってウ○コと同じなのかな?
「外にいる奴らは任せろ!」
「モッチーもお願いね」
「お腹すいたむぅ」
これを後二回繰り返せば、山賊もほとんど掃討出来るな。
魔法使いを現場まで誘導する簡単なお仕事です。
「ふむ、今度は随分と遠いの」
「そのほうが都合いいでしょ?」
「完全に我の魔法を把握しておるのじゃな」
「そういうチートだからね」
「では、『ダークレイ』」
範囲かなり狭め、威力低め、射程クソ長い幅広な黒いレーザー状のものが砦に命中する。
威力低いっていっても山賊程度じゃ即死だけどね。
最後は一番デカい砦だ。
「『ダークインフェルノ』」
炎と闇の合成魔法。
射程長め、範囲広め、威力クソ高い、なんだけど、詠唱時間が他の倍以上かかる。
こういう、いくらでも時間かけれる時は最強なんだけどね。
「よし、殲滅した!」
「いやースッキリした! 爽快! 爽快!」
「コレでもう居ないだろ『オシロスコープ』」
…
…
…
「あれ? ちょっと距離ある場所に沢山いる」
「我はもう弾切れじゃぞ」
「ちょーっとマズイかなぁ」
「いや、我々がいるんだ、問題ないだろう」
フィーも頷く。
山賊ならこのメンバーなら百人居ようが二百人居ようが勝てると思うんだけど。
山賊は殲滅したんだよなぁ。
「少し作戦会議をしようか」
俺はやる気マンマンで向かって行こうとする皆んなを呼び止めた。
【後書き】
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この作品はカクヨムコン参加作品です。
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