第25話 原作者、説明する。

「主人公って何?」

「この世界の中心人物的な位置の人だね。

 物語の主人公と同じに思って良いよ」


「ダイ殿はその主人公だったのか?」

「だと思ってたんだけどね、どうやら俺は主人公にやられる側の人間だったようだよ」


「え! 命狙われるの?」

「ああ、最終的にそうなる」


「そんな! なんとかならないのか?」

「なんとかする為には皆んなの力は必要になる。

 俺が知ってる事を全て話す。

 協力してくれないか?」


「ええ」

「勿論だ!」

「むぅ」


 既に俺は一つの仮説を立てている。

 この世界での優先順位は、小説< コミカライズ< ゲームになっている。


 だが、ゲームでフォローしてる設定は狭い。

 そこからはみ出て居る部分はコミカライズ。

 コミカライズでフォロー出来ない部分は小説。


 ってなっている。

 それでもフォロー出来ない部分は一般的な世界観、いわゆるナーロッパと呼ばれる世界観で補填されている。


 で、まず小説の説明だが。

 小説は一章『スローライフ編』。

 二章『スタンピード編』。

 三章『王都攻略編』


 に分かれてる。

 天空城見つけたのに戦力としてじゃ無くスローライフ用の便利な道具として使い。

 後半は隣国のロミジュリ問題に巻き込まれて、仕方がなく天空城の力を使う、一章。


 隣国の戦争が急におさまってしまった為に大量の武具が余り、その解消の為に人為的にスタンピードを起こす騒動に巻き込まれる、二章。


 スタンピードから都市を防ぎきった戦力を危惧した王子が、俺を反乱軍に仕立て上げ討伐軍と戦い、最終的にはサクヤ王女を擁立して王城を陥落させてしまう、三章。


 コミカライズ版はこの一章と二章が入れ替わって、更にサクヤ王女がヒロインに組み込まれている。


 アニメ版はコミカライズ版の一章と三章、小説版での二章と三章を組み合わせた内容になっている。

 スタンピードからの王城攻略という流れを無理してワンシーズンに詰め込んだ感じ。


 小説やコミカライズ版と比べた時の最大の違いは、ストーリー的に天空城が強すぎるって事で終盤っていうかほぼ最終回まで出てこない。

 そして、その存在場所は王城の地下。

 王城は天空城の上に建てられていたっていう設定になった。


 ゲーム版はこのアニメ版に準拠している。


 そして喧嘩したせいで、ゲーム主人公は王子側として俺たちに立ち向かうというとんでも設定になっている。

 普通するか?


 原作者ムカついたからって、原作の主人公殺すゲーム作るとか。

 ゲーム的に面白いから余計ムカつく。


 ……うん、一応やった。

 ごめん、訂正する。

 やり込んだ。


 前半、俺とゲーム版主人公でヒロインっていうか戦力確保をするアドベンチャーモードと後半、その確保した戦力でSLGを行う戦略モードになっている。


 当たり前だけど基本的にゲーム主人公の方が有利だ。

 転移してきた三人は必ずゲーム主人公側だし、チュートリアルで自動的にヒロインになるチュートリアルヒロインも強い。


 ゲームオリジナルヒロインの二人も余程のことがない限り俺側になることは無いし、アニメオリジナルヒロインも普通にやってればあっち側につく。


 俺たち勝つ為の必須事項。

 天空城の確保。

 これは絶対必要、これが無ければ他がどんなに充実しても勝てる未来は無い。

 それにこっちが確保してないって事はあっちが確保してしまう可能性もある。

 そうなれば終わりだ。


 他のヒロインの確保。

 これはチュートリアルは勿論のこと、ゲームオリジナルヒロインも俺たち側になるとは思えない。

 コミカライズオリジナルヒロインがわずかに可能性あるかな思うけど、あまりあてには出来ない。

 可能性があるのは、二周目以降の周回時に仲間になる隠し要素の鍛治師ヒロインと薬師系の錬金術師ヒロイン。

 この二人だ。


「じゃあ、まずは天空城取りにいくの?」

「まだ無理だね、今の時点で城の地下に行く手段が無い」


「王族なのに力になれずすまぬ」

「気にしない、気にしない、まずはコミカライズオリジナルヒロインの所に行ってみよう」


 闇と炎の大魔導師 ゴーマリア。

 通称ゴマちゃんの所へ!


【後書き】

 お読み頂き、ありがとうございます。

 この作品はカクヨムコン参加作品です。

 カクヨムコンは星の獲得が非常に重要になりますので、少しでも入れて頂ければ作者は泣いて喜びます。

 この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と少しでも思ってくださった方は↓の『☆☆☆』を『★★★』に評価して下さると本当に助かります。

 よろしくお願いします。

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