第22話 原作者、戦力になる。
大きい方のダンジョンに来た。
このダンジョンは二足歩行の鬼系のモンスター、いわゆる『妖魔』と呼ばれる種類が沢山居るダンジョンだ。
コボルド、ゴブリン、ホブゴブリン、オーク、オウルベア、オーガ、トロルが主な種族で、これにソルジャー、メイジ、アーチャー、シャーマン、リーダー、キングなどの上位種が混ざることで構成されている。
特にゴブリンが多く全二十五階層のダンジョンだけど、そのうち九階層はゴブリンしか出ない。
初心者のレベルアップにも優しい仕様だ。
本編の拠点だからね、色々ご都合主義が詰まったダンジョンになってる。
そんなご都合主義の最たる物が、マジックシールドの魔法書と全体回復の腕輪。
賢者の石のカケラの影響をダイレクトに受けて、一切戦闘に使えないアナライズとオシロスコープしか無い俺が防御と回復役として戦闘に貢献出来るようになれる。
地味だけどな! 主人公なのに地味だけどな!
まさかなー、自分がこんな地味な役回りになるとは思ってないもんなぁ。
こんな事なら制御しきれない竜の力を右手に宿った事にして。
「クッ! 右手が疼く! 黙って俺の言うことを聞け!」
とか言うような、設定にすれば良かった。
元がスローライフメインの話だったから、主人公はあまり強く無い方が良いよなって思っちゃったんだよなぁ。
ヒロインと出会う前は天空城にあった、汎用型ホムンクルスメイド(戦闘強化タイプ)アンニと、汎用型ホムンクルスメイド(護衛強化タイプ)ウンニが戦闘シーンは全てまかなってたし。
可愛い女の子の戦闘シーンの方が書いてて楽しいしな!
ちなみにアンニとウンニ、ニの部分を子で呼ぶと暴走モードに入って何もかも破壊するという裏設定作ったけど、使うことは一度もなかったな。
原作に出てない設定ってどうなってるのかな?
でも、試してみる勇気ないなぁ。
「これで、このダンジョンも攻略ね」
「次はどうするんだ?」
「天空城確保しちゃおうかなって思ってる」
「「天空城?」」
「あぁ、言ってなかったっけ? 古代文明の天空城がまだ生きた状態で埋まってるだよ。
それ確保しちゃえば国とも戦える戦力になる」
「そんな物がこの国にはあったのか」
サクヤが呆然としている。
「まぁね」
「それで、それはどこにあるの?」
フィーが小首を傾げるようにして聞いてきた。
本当はここにあったはずなんだけどなぁ。
「ギッノだね」
「王都の隣ではないか!」
サクヤが驚く。
そうだね、世知辛い色々な都合でそこになってるね。
「とりあえず、ギッノに向かおうか?」
「そうね、それがダイの目標でもあるんでしょ?」
「それがあれば、兄を止められそうだしな、私も賛成だ!」
「むぅ? 美味しい物があるむぅ?」
「そうだな、ココアのために途中で山賊襲おうか?」
「私たちが襲う側なのね」
「良いな! あぁいう輩は居なくなるに、こしたこと無いな!」
ノリで途中で山賊を襲う事になった。
【後書き】
お読み頂き、ありがとうございます。
この作品はカクヨムコン参加作品です。
カクヨムコンは星の獲得が非常に重要になりますので、少しでも入れて頂ければ作者は泣いて喜びます。
この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と少しでも思ってくださった方は↓の『☆☆☆』を『★★★』に評価して下さると本当に助かります。
よろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます