第2話
十五分とは、あっという間。
自分語りこと自虐をひけらかしていたら、もう目の前には市立図書館がある。
ちょうど時刻は九時。開館時間。
「まぁ……計算通りかな」
思いのほか綺麗に決まった。
結構気持ちいいものだ。なんだか一気に頭が良くなったみたい。
ちょっとした勘違いに浸りながら、図書館の中に入る。
入るとすぐ目の前に、夏休みならではの光景が広がっていた。
読書感想文の課題図書コーナー。
そういえば、この季節になると毎年設置されていた。
今思い出した。
せっかくだし、今年の課題図書でも見てみるか。
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