24.バーベキュー会場へ、食材を選ぼう!!
『大きい魚だね!』
『僕達の中で1番大きい!!』
『リル凄いねぇ』
『僕も次はリルみたいにしてみようかな? シュッシュッて』
『それから後ろ投げ』
いやいや、みんなそんな無理しなくて良いから。普通に取れば良いから。何で変な獲り方と変な投げ方するんだよ。騒ぐみんなを見ながらそんな事を思っていると。
『ねぇ、スッケーパパ。みんなでご飯作って食べる所行きたい』
『バーベキュー会場か?』
『うん!! あれ楽しいからみんなと行きたい』
『分かったけど、みんなもそれで良いか? すぐにこの場で食べても良いんだぞ』
『色々美味しいご飯食べたい』
『お魚さん以外も食べて良い?』
『あそこ、楽しいよね』
『じゃあみんなで行こう。ちょっと伝えてくるから待っててくれ』
俺はリル達をバーベキュー会場へ連れて行くため、アマディアスさんにそれを伝えに行く。そうしたら最初の魚掴みはもうすぐ終わるだろうし、その後も任せてくれて良いと言ってもらえて。俺はリル達についていられることに。
みんなしっぽをブンブン振りながらバーベキュー会場へ向かう。あ、そうそう、魔獣達がこの施設を使う時だけど。魔獣の中には人の姿に変身できる魔獣もいて。そういう魔獣の中には、普通に働いてお金を得ている魔獣達が。
だからその魔獣達は施設を利用する時は、普通にお金を払ってもらっているんだけど。他のお金に関係なく生活している魔獣達にはお金はもらわずに、食料や道具に使う素材などを持ってきてもらっている。
まぁ、全くどちらともなくても、断ることはない。そういう人達のために、色々寄付を持っているし。お客さんもそれにはちゃんと納得してくれているしな。
バーベキュー会場へ行くと、かなり混み合っていて。子供達用に貸し切った場所も、そろそろいっぱいになりそうなほどだった。そのため俺は急いで臨時の会場を用意する事に。
従業員を呼んで、中庭の1つをバーベキュー会場にすよう伝え、これからくるお客さんにはそちらへ行ってもらう事にした。
俺とリル達はとりあえず空いていた場所へ。場所を確保したら、先に食材を選ぶ。食材は肉類、魚介類、野菜、毎日同じメニューじゃないけれど、毎日空にならないよう、しっかり揃えているぞ。
お客さんには好きな食材を、お皿3皿まで取っていい事になっている。あんまり食べられすぎると大変だからな。ここは3皿と決めさせてもらった。
それと今日は、アスピドケロンから食材を提供してもらっていて。何とクラーケンを提供してもらったんだ。この前寝てる所を邪魔されたからやったらしい。それで子供達が楽しめるならって提供してくれた。
大きな大きなクラーケンを、さすがにそのまま置くわけにもいかず解体したけれど。頭の部分と足も何とか1本だけなら、そのまま置くことができ。
足はお客さんの注文が入ってから切り分けるショー用として。頭はバーベギュー会場の真ん中に置いた。頭はどんと置いてあげると、子供達が喜ぶからな。他は解体して保存用と今回の食材用に分けたぞ。
『さぁ、みんな。食べたいものを言ってくれ。順番に取ってやるからな』
『『『クラーケン!!』』』
やっぱりそうなるよな。特別提供品は1人ひと皿。クラーケンの身だから、それだけでひと皿になってしまうけど。元々の3皿以外のひと皿だからら問題なしだ。
『他には何が良い?』
みんなに言われるまま、どんどんお皿に食材をとっていく。今回遊びに来ている友達魔獣達は雑食だから、どんなものでも食べられる。
今日はクラーケン以外にも、珍しい食材も入っているぞ。アーマーアントっていう、アリみたいな魔獣が居るんだけど。大きさが軽自動車の半分くらいの、大きなアリで。鎧を着ているような、頑丈な体を持っている。
だから倒すのがちょっと大変なんだけど。そこはほら。力の強い人達は沢山いるからさ。普段はそこまで数が増えないアーマーアント。だけど定期的に多くなりすぎるから、森の中のアーマーアントの数減らしが行われて。
討伐したアーマーアントは、5つの街で平等に分けて。この街の分は、俺の施設で使って良いことに。
アーマーアントのお肉は、色々な料理に使えるけれど、ステーキで食べるのが1番美味しくて。しかもやっぱりみんなに大人気のお肉。
だけど今日は沢山の人達がいるから、少しでもみんなに提供できるよう、サイコロステーキにしてあって。塩味と醤油味風、2種類の味が用意してあるぞ。
もちろんリル達も、このサイコロステーキを選んだよ。
そうしてあっという間にお皿は満杯に。それを全て席に運ぶと。まず最初に、みんなが取った魚に棒を刺していった。
焼くのにバーベキューコンロなんてないからな。焚き火みたいして、周りに棒を刺した食材を刺して、焼いて食べるんだ。煮る時や蒸したい時は木に鍋を引っ掛けて使う。
全ての魚に棒を刺した後は、もちろん火をつけて。魔法を使っているから、火はすぐにつく。地球じゃ火をつけるにも、色々道具がいるし、下手したらすぐに火がつかないからな。魔法があって良かったよ。
そして順番に魚が刺さっている棒を焚き火の周りに刺したら、焼けるまでの時間、次の食材に棒を刺していった。
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