story-5-

1人、2人、3人とどんどん自己紹介が進んでいき、クラスメイト10人の自己紹介が終わる。


(日本より、一クラスあたりの人口が少ないな)

担任が教卓の前に立つ。


「これから4年間、一緒に過ごす仲間として今日はとりあえず話でもして終わる」

(本当か!?)


「と、言いたいところだが、上から色々お願いされているので、まずはそれを終わらせる」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「これで終わりだ、寮生は門限までには帰るように」

そういうと、ファレノプシスは教室から出ていった。


(おれも帰るか…)

片付けをしていると、つんつんと後ろから触られる感覚がした。


(な、なんだ)

振り返ると、後ろの席の人がニカっと笑いながら、俺のことを見ていた。


「なんですか、フランネさん」


「ふふふー!翼くんは日本から来たんだよね」

目を輝かせながら聞いてくる。


「そうだよ」

「日本ってどんなところですか?」


さっきよりも彼女は目を輝かせていた。


日本は、と言おうとしたところで、別の人の超えが聞こえた。

「行くよ、フランネ」

えーとフランネは、駄々をこねる。


「あなたは確か…えっとごめんなさい。フランネさんさんは席が近いから覚えてたのですが」


「カラン・ルソウ。フランネの姉、よろしく」

どこか怒りを含んだ声で言われる。


「よろしく…」

「行くよ、フランネ。今日から寮なんだから」


クイッとフランネの首を掴むとトコトコと引きずりながら歩き出した。


あははーとそんな状態でもフランネは笑っていた。


(俺も行くか…)



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俺は、あいを知りたいらしい 星揺 @_hoshi_yu_r

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