F3.織田信良VS織田統理

「UFCさん! 私を入れて下さい!」

「ええと、君は……」

「私は最速滑走娘スベリ! 織田信良の妹です!」


「あれ? スベリ……」

「姉さん!」

「どうしてこんなとこにスベリが?」

「姉さんと同じとこに入りたくて……」

「あらまあ!」

 健気な妹に惚れ惚れする信良は、悟からの了解を得ようとする。

「良いですか、先生⁉」

「まあ、構わんが……一つ条件を出そうか」


 スベリは悟のマンコを舐める。悟のテンションと作品のレイティングが盛り上がっていく。何という童貞レベルアップ打法だろうか。いや、この場にはメスしかいないし、しばらくはメスだけで物語を展開するのだろうが。

「気持ち良かったぞ、スベリ♥」

 ご満悦な悟はスベリを撫でる。マンコを舐めた女を撫でるのは汚い気がするが、マンコを出した女の方が汚い気もする。


「姉さん、ギュリトルしようよ!」

「え、ギュリトル? 私とスベリが?」

「面白そうだな、やってみろ信良」

「楽しそうですね、見学させてもらいます」

 スベリと信良のギュリトルに野次馬が駆け付ける。


「どう見る、光月?」

「信良さんはアクセル、スベリさんはスピード。同じF型でもまた異なるタイプですが……」

 一拍置く。この一拍が怖い。

「楽勝でしょう♨」


(まずはスピードで翻弄し、徐々に服を剥いでいく!)

(速い! 服が剥がれていく!)

 スベリのスピードワゴンに、信良のジョナサンは追い詰められていく。しかし、信良にはまだアレがある。

「やるねスベリ。出すか、アクセル・ワールド‼」

 綺麗に跳躍した信良は、凄まじい回転によりスベリへの反撃を開始する。空気の筋が一本一本切り裂かれるような錯覚に苛まれる。しかし、

(姉さんのアクセル・ワールド‼ 何度も見てきた‼ 私も出す‼)

 スベリには当然対抗策があった。それは、

「ソードアート・オンライン‼」

 アクセル・ワールドの威力を軽減させる逆アクセルだ。二つの回転が衝突し、空間が捻じ曲がるような錯覚を皆が覚える。これにより、

 スベリ半裸‼

 信良全裸‼

 という感じになった。これはつまり、

「私の勝ち⁉」

 スベリは自身の勝利を確信し、歓喜を声音に乗せる。しかし、

「いや、信良の勝ちかな」

「えー⁉ 何でー⁉」

 やだー‼ と駄々を捏ねるスベリだが、駄々で勝敗が変わる世界はない。

「信良の演技のが煽情的だった」

「それだけ⁉」

「そう、それだけ。具体的に説明すると、確かに信良はアクセル・ワールドにより全裸により、ソードアート・オンラインで対抗したお前は半裸に留まった」

「じゃあ私の勝ちじゃん」

「そこの結果だけならな。しかしその後、信良は尻餅を搗き、失禁して頬を紅潮させるという荒業を成功させた」

「いや、尻餅とか失禁とか駄目じゃん! むしろ失敗じゃん!」

「いや、それがいいんだ。フィギュリップは失敗ですら加点に成り得る競技だ。ゆえに、如何に煽情的に表現するかが鍵となる」

 悟の説明に何か言いたそうなスベリだったが、納得したのか俯き静かになる。

「分かりました、私はエロくなります」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る