「魔法学校の裏切り者」

第13話 影の神殿の手がかり

アリスとクラウスは、影の神殿に関する手がかりを求めて図書館のアーカイブにこもっていた。古い巻物や書物の中から影の神殿に関する情報を探し出すため、二人は深夜まで調査を続けていた。アリスは古びた文献を一つ一つ丁寧にめくり、クラウスは地図や古文書の解読に集中していた。

「ここに影の神殿に関する記述があるわ。」アリスが声を上げると、クラウスはすぐに彼女の方に駆け寄った。アリスが指差したのは、一冊の古い書物で、表紙には古代の魔法のシンボルが刻まれていた。

クラウスは書物を手に取り、ページをめくりながら注意深く読み始めた。「影の神殿に関する情報が書かれているわけだが、これによれば神殿は魔法の歴史の中で重要な役割を果たしていたようだ。」

「どんな役割なの？」アリスが興味津々で尋ねた。

クラウスはページを指差しながら説明した。「影の神殿は、古代の魔法使いたちによって建立され、魔法の力を高めるための儀式が行われていた場所だとされている。特に、ナイトメアの力を抑制するための魔法がここで施行されていたみたい。」

アリスはページをじっと見つめながら考え込んだ。「ナイトメア…確かに影の神殿がナイトメアの力に関与しているのかもしれないわね。」

クラウスは頷き、続けて言った。「しかし、ナイトメアについての詳細な情報はこの書物には書かれていない。もっと具体的な手がかりが必要だ。」

その時、アリスが突然ページの隅にある小さな地図に気づいた。「この地図、もしかして影の神殿の位置を示しているのかもしれないわ。」

クラウスが地図をじっと見つめ、「確かに、ここに示された場所が影の神殿に関係している可能性がある。地図に描かれている地形や目印が、この神殿の位置を特定する手がかりになるかもしれない。」と答えた。

アリスは地図の中にいくつかの古代の地名や地形が描かれているのに気づいた。「この地名や地形は、現在の地図と比較すれば特定できるかもしれないわね。もしこの場所に行けば、影の神殿の手がかりが見つかるかも。」

クラウスは地図をじっくりと見つめ、地名や目印を確認しながら言った。「この場所はかなり遠いけど、探検の価値はあると思う。準備を整えて、できるだけ早く出発しよう。」

アリスとクラウスは翌日の出発に向けて、必要な装備や食料を用意した。彼らは影の神殿の正確な場所を特定するための準備を整え、旅に出る準備を進めた。

「この旅が、事件の真相を解き明かすための重要な一歩になることを願っているわ。」アリスは決意を込めて言った。

クラウスは頷き、アリスと共に出発する決意を固めた。「絶対に手がかりを見つけて、真実を暴くぞ。」

二人は早朝に出発し、影の神殿が隠された場所へと向かって進んでいった。彼らの冒険が、新たな発見と真実に繋がることを期待しながら、旅の準備を整えていた。