第25話 終わらない学校の拷問
真夜中の校舎。人は誰もいない。薄暗い校舎の中で鼻唄を歌い、歩く少年。ある教室の前に立ち止まり、扉を開けて中に入った。教室の中には、誰もいない。少年は中に入り、掃除用具の入っているロッカーの前に立ち止まった。少年がロッカーを開けるが、そこには掃除用具が入っていた。
「…」
少年はロッカーを閉めて、教室を出ていった。その教室内で、教壇の机の下で隠れている少女がいた。絶望に満ちた表情。涙を流し、呼吸が聞こえないように手で口を覆っていた。少年が出ていったことを確認すると、安堵し机の下から出てきて顔をあげた。
「見つけたー♪」
そこには先ほど出ていったはずの少年が少女を見下ろしていた。少女は恐怖し、「嫌あああ!!!」と泣き叫び、這いつくばって後ろに下がった。
「いくら隠れたって僕からは逃げられないよ。この学校は僕のものなんだからさ」
少年は少女の髪を掴み、無理矢理引きずって廊下に放り投げた。少女は「痛い。痛いよ…」とずっと泣いているが、少年は特に気にしていなかった。
「さ、拷問ごっこの続きをしようよ。君の命が果てるまでさ。次はそうだなあ、『手足をもがれる虫』の刑なんてどうかな?」
「帰して、お家に帰して下さい…!」
必死に少年に訴える少女。しかし、少年はただ笑っていた。
「ダメダメ。もう帰れないよ君は。僕もあの方のために極上の死をプレゼントしないとダメだし。君は死ぬまで僕のおもちゃだよ?」
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハと笑う少年。その声は静かな校舎によく響き、少女の絶望は最高潮となる。笑う少年は少女を引きずって校舎の闇へと消えていく。闇の中から少女の悲鳴が絶え間なく続いた。
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