CAR.13 BREAKING the Limit!!
その時、ハチロクのタコメーターは12000回転していた。「やばいブローしちまうかもしんねぇ。」「ヴォウウウウ」ん?普通に12のメモリを超えた。ということはどうなったのか?頭に?マークが浮かんだ。ハチロクに付いてるタコメーターはSmith製クロノメトリックタコメーターで12000回転までしか回せないはずだけど、それを超えて回ってもなお、エンジンブローしない?てことは限界を超えたのか?普通にすごいことだと思った。どうなんだろうか。俺はすぐに
こんなところで“ボフッ”てなったらまじで終わってたよ。誰も助けにこれないだろうし。レッカーだってどんくらい時間が掛かるか分からない。改めてタコメーターを見る。もしかしてこれが限界突破っていうのか?スマホでよく『タコメーターが限界を超えたんです〜』っていう動画を目にするんだけど。俺も遂にきたのか?
だけど、もう一回、12のメモリまで回せって言われたら、もう怖くて、怖くて無理だろうな。それに愛車を廃車にしたくないし。今まで熟成させてきたハチロクの車生が一瞬で終わってしまう。そう考えると10000回転までが限界だ。
これからタコメーターを気にする必要がある。そうしないと、いつまた12のメモリを超えるか分からないからな。『プルルル.......』「あ、俺だ。さっきタコメーターが12のメモリまで回ったんだよ。どう思う。」俺は整備工を営む父を持つ陽向に電話をかけた。「う〜ん。オレのロードスターはブーストコントローラー付けて少し馬力マシマシにしてるだけだからわかんねぇけど親父に聞いてみるわ。」「あぁ、頼む。じゃな。」
俺は少しブローが怖くなったので、今日はこのくらいにして帰ることにした。次の日の朝。整備工場に持っていってようすをみてもらった。
「特に変わったことはないな。このまま乗ってても大丈夫だろう。はいこれ、ハチロクの鍵。」おじさんに診てもらって一安心した。なんともないそうだ。「よかった。ありがとう。おじさん。あ、お金はどうすればいい?」俺は聞く。
「このくらいの治療ならお金はいらないよ。いつも陽向と仲良くしてくれてるし。」突然の爆弾発言に陽向が動揺する。「何言い出すんだよ父さん!!」「別にいいじゃないか。拓夢もそうだけど彼の両親には昔からお世話になってたからね。」そんな話をしながらおじさんの車を見る。
この車、前にはなかったような気がするんだけど....。「おじさん。前はカプチーノに乗ってなかったっけ?」「あぁ、あの
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