14:羽毛田藩秘話 感想

お話

https://kakuyomu.jp/works/16818093080437113456/episodes/16818093081221545266


 いい話だ……!

 参勤交代や頭の秘密、そして父をめぐる様々な思いから異母兄・重太郎じゅうたろうを憎むようになっていた邦信くにのぶが、彼のことを同じ秘密を抱えて共有できる肉親なのだと実感して、時を越えて和解する──(和解とは言わないかな?)。


 王道のハートフルストーリーなんですよね。その秘密が『薄毛の家系』というのが、ギリギリこの話をエンタメじみたものにね、してくれているようなところもあるのですが。いや、これ要素だけ見たら感動系の王道パターンなんですよね、筆者も周りの刺客たちと一緒に泣いていたかもしれません。この刺客というか手下というか、こういう人たちが周りにいれば、禿げていても怖くないかも知れませんね!

 藩史からも、周囲の優しさが伝わってきて心が温まりましたね。


 父親をめぐる様々な事情から中が拗れてしまった異母兄弟というと、やはり某国民的RPGの8作目を思い出してしまいますよね。筆者は元々この兄弟まとめて推しているので、2015年のリメイクでキャラクターボイスがついたことがひたすらに嬉しかったですね。いやぁ……ふたりともいい声の方が担当されたんですよ、本当に!! ラスボスすらわからせて能力を得たお兄ちゃんの法皇就任演説とか、もう声なしだった時代が考えられませんからね。

 と、ボイス実装も印象的でしたが、ラストで主人公が結婚する候補が増えたりね(旅の仲間だった彼女と結婚するルートを選んだときの姫様、わりと好きでした)。



「思えばあなたには助けてもらってばかりでしたね。どんな困難にも立ちむかうあなたの姿に、私はいつも 勇気づけられ……そして憧れていました。

でも、それも今日までにします。

これからは、あなたにもらった勇気を胸に、自分で 進むべき道を進んでいこうと思います。

だからあなたも、自分の道を進んでください。そして、私と同じように勇気を出した彼女の思いに、応えてあげて……」



※ キャラクター名とかが出ない程度に台詞を少しいじってありますが、いや、姫様の台詞いいですよね。筆者はだいぶ好きで、ゼ●カエンドはミーテ●アエンドなのでは、とか思ったりしました。


 最初から選択できる、(その場では)誰とも結婚しない『連れて逃げて!』エンドも今にして思えばだいぶ味わい深いですよね。あちらもあちらで、ずっと馬だったこともありそこまで主張する機会の多くなかった姫様がはっきりと婚約者との結婚を拒んだエピソードではありましたからね(お馬さんのままのほうがよかったくらい!)。

 というか、いま台詞の確認でいろいろ見ていたら、結婚しないエンドでもヒロイン分岐とかあったんですね……。凄いな8、どれだけ気合いを入れているのでしょう?


 ということで、某RPGで結婚というと5のイメージが強いけど、8の結婚もすごいぞというお話を供に、『羽毛田藩秘話』の感想とさせていただきます。

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