第2話 いきなりボス

「…ふむ、どうやら無事に転移出来たようですわね」


転移陣を起動し、転移陣から溢れ出した光が治った後に周りを見渡すと、そこは先程とは違う形をした石壁だった。


「確か、ラビリンスは50層以下で石壁にある模様が変わるんでしたっけ?」


『そうだね』


「ふむ…皆様、質問があるのですがよろしいでしょうか?」


『なになに?』

『どうしたの?』


「この階層に見覚えがある方は居ますか?」


『ない』

『あるかも』

『もしかしたら見たことあるかもしれないが、ラビリンスは周りの景色が変わる訳じゃないから同じ場所かは分からない、つまり何が言いたいのかと言うとその質問は似たような場所が大量に存在しているラビリンスでは無意味って事だ』


「…そうですわね…ま、ここが何階層かなんて数えればいいだけですわね。

取り敢えずここのモンスターが全員私より強いのは確かですから、安全地帯を探しますわ」


安全地帯、例外を除いてモンスターが基本的に侵入してこないダンジョンに存在する文字通りの安全地帯。

基本的に一階事に存在する。


「ラビリンスの場合…安全地帯は階層事の階段、で合ってますよね?」


『そう』

『あってるよ』

『ヨイさん、流石に無茶なチャレンジするだけあって調べてはいるんだね』


「まぁ、流石にチャレンジするダンジョンくらい調べていますわ…ん?」


『どうした?』


周りを探索してみると気づく。


「モンスターが居ない…?」


『確かに』

『ここが50層より下ならもっとモンスターが大量にいてもおかしくないと思うんだけど…』


そう、幾ら探してもモンスターが居ないのだ。


「一体どこに?」


ドンッ!


刹那、辺りにとても大きな地響きが響く。


「ッ?!なんですの?!」


ドンッ!ドンッ!


大きな音は段々と近づいてくる。


ドンッ!ドンッ!…ドンッドンドンッ!


「…」


現在、ヨイが居るのは大型トラックが一台入る程度の大きさの道。

その道を埋めるような大きさのとても、とても大きな牛の頭をした人型のモンスターが目に入る。


「っ!鑑定!」


ハイジェネラルミノタウロス:bossM

HP28000

MP12000


STR5600

DEF9880

AGT982


それは、巨大な双斧を持った巨大なミノタウロスだった。

咄嗟に鑑定を打ったがそれがきっと悪かったのだろう。

こちらに気付いてなかった筈のミノタウロスがすぐさまこちらを確認する。


「ブゥオォォォォォォン!!」


刹那、ミノタウロスが雄叫びを上げ、突進してくる。


「くっ…!?」


咄嗟に横道に避けたが、思わず恐怖で足がすくみ右足を潰されてしまう。


「いっつッ?!!!!

でも、このくらいなら自己再生で戻るはず………よし、問題はこの先どう逃げるか…皆様!私は現在めっちゃくちゃ忙しいのでコメントに反応できませんわ!なので皆様で勝手に鑑定結果を考察して下さい!」


さて、どうやって逃げようか。


それだけを考えるのであった。


─────────────────────設定集を更新しました。

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ダンジョン配信サバイバル! ひらひら @kyon12044

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