第7話 素人無双
俺が訪れて居た村にゴブリンが襲ってきている。
喧嘩なんて殆どしたこと無いのに、俺は近くの剣を拾って村人とゴブリンが戦っている所へ突っ込む。
ゴブリンはけたたましく声を出して威嚇しながら村人を襲っているが、なんか舐めた感じで半分遊んでいるのかも。
石を投げては笑い、村人を蹴っては笑い、錆びた剣で村人を刺しては笑っている。
ゴブリンの考えている事は分からないが、その光景を見ていた俺は走りながら近寄り、村人が居ないゴブリンだけが集まっている場所へ雷魔法を放つ。
村へ入る前に試しに少しだけ使っただけの雷魔法は、俺の怒りと手加減しない威力で10匹以上のゴブリンが雷魔法の餌食になったみたいだ。
バチっと鳴った高い音と一瞬の閃光が見えた後に、数匹のゴブリンが痙攣しながら地面へと倒れ込む。
村人の居ない場所へは雷魔法を連続で撃っていく、村人とゴブリンが交戦してる所へは俺が剣を振り回しながら斬り込む。
剣なんて振ったことなんて無かったが、筋力強化のお陰か剣がゴブリンに触れた瞬間、布を切り裂くカッターの様にゴブリンが真っ二つに切り裂かれた。
笑っていたはずのゴブリン達は俺を見て、さっきの舐めた叫び声とは違う、悪意剥き出しの強い叫び声を出して集団で襲いかかってきた。
2匹を剣で殺し、ゴブリン集団に雷魔法をまた放って数匹を殺したら、1匹のゴブリンが逃げ出した。
それを見た別のゴブリンも、更に別のゴブリンもまだまだ奴等は何十匹も居たのに一斉にバラバラの方向へ逃げてしまった。
ゴブリンの返り血はスキルの膜で止まっているようで、俺の服は汚れずにスキルの膜に沿って地面へと滴り落ちていた。
息は切れてないのに、心臓は凄く早く鼓動している。
俺は自分が強いんだと高揚もしてたが、周りの景色が凄惨で異世界ヤバいなと、マジヤバい世界だわとずっと心で呟いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます