第7話

 またまた1年後、俺は3歳になった。喋れるようになった。が、心配された。どうやら2歳の時点で普通は喋れるようになるらしい。物事は頭の中で考えてたし、魔法も無詠唱だったため、喋るということがすっぽり抜けていたのだ。

 母さんからの問いかけに応えたら母さんとリーシャがびっくりして嬉し泣きしていた。と、思ったらぎゅっとハグしてきた。心配かけてごめんよ、母さんにリーシャ。

 帰ってきた父さんも喋る俺をみてびっくりしたあと涙目になって俺の頭をワシャワシャして「良かったな〜」と繰り返す。俺様系の父さんにそんな顔は似合わないよ。


 翌日、俺は天才になった。そりゃ、やっと喋ったと思ったら中身は15+3歳だもん。天才に感じても無理はない。そして、俺は兄さんと姉さんの2人と一緒に授業を受けることになった。さらに

「よし、今日から学園に入るまでは父さんと一緒に稽古だ。」

 ということでやはり細マッチョの父さんは武術なんかを教えてくれるらしい。ここは無難に剣だろうか。

 それともやっぱり日本人として刀を使うべきか。そもそも父さんは刀使えるのか?

「お、ソウもやりたいか。いいぞ。でも今のソウに使えるのは短剣ぐらいだな。」

 まぁ今から教えてくれる分だけ得か。デカくなったら普通の剣も教えてもらおう。


 3歳になったこいうことで新しい魔法を試してみたいと思う。これができれば俺はまた一歩最強に近づく。その魔法は『重力魔法』だ。

 子供の頃からこれを使っていれば魔力量も増えるし、肉体的なトレーニングにもなる。まさに一石二鳥だ。

 まずは重力魔法一つに集中できるよう、普段は見えないようにしているストック魔法(俺の付近にある魔力消費のための魔法)を解除する。

続いて纏っている魔力を重力魔法の重さだけがある魔力へ変えていく。もうキツいと思ったところで重力をキープする。そして、ストック魔法をまたつくる。あーこれで動くのはキツいな。

しかも魔力の減りが早いな。ボール系の何倍だ?けど案外簡単だったな。何回かは失敗すると思ってたけど一回で成功したぞ。

よし、これからは魔力循環、ストック魔法に加えて重力魔法を使いながら授業と稽古だな。稽古はまだ体が育ってないから体力を増やすぐらいだけどな。

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