第8話「悪夢のような楽しげな」

しゃらん、しゃらんと向こう岸から、聲が聞こえる。その「声」は楽しげでまるで僕を殺そうとする声だ。しゃらん、しゃらん、だだ、しゃらりん、だだん……。とてもゆらめきのある声と自分を止めようとする周りの音がする。音は聞かれるが、なんといっているのか。とても心地の悪い音は心地よい声を消し、更には世界まで消した。


しゃらりん、たらん、しゃんららん

しゃらりん、たらん、しゃんららん


僕は……誰だ?


———

肌寒い秋、午前零時に目が覚める。ああ、なんて、わるいゆめだ。

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