第3話 ひとりだけのひみつきち
———じゃあな。◼︎◼︎。すぐ帰ってくるからな。
「待って!おにぃちゃん!」
そう言っておにぃちゃんは去っていった。それからボクは、永遠に暗闇の中で……。うーん、むにゃむにゃ……。
「肉まん食べたい……。ハッ!おにぃちゃん!」
ピチャ、ピチャ雫がたれる。
「大丈夫か?そこの少女。」その声はまるで暖かみがあり聞き覚えがあった。じゃなかった!例え兄でも油断するな、がおにぃちゃんの言い伝えだった。フンッ、とおにぃちゃんを背負い投げして即座に攻撃する。
「イッッッダァァ!」
「どうや!ボクの力はおにぃちゃんをも超えるんや!」
「残念だけど、ぼくは君の兄ではない。俺は中田始」
「ふふふ、そんな虚言通用せぇへん!さぁ、来るがいい!おにぃちゃん」
こんな奇跡、嘘にしちゃダメだ。だからボクは諦めない。だけどおにぃちゃんは、ごめんと言わんばかりに。
「俺は妹と旅してるんだが、どうやらここ西の国で逸れちゃってな」
ボクは、おにぃちゃんに抱きつき、
「じゃあ、今日だけボクのおにぃちゃんになってよ」と。
「そういえば、君名前は?」
「都子や。好きなものは肉まんで嫌いなものはしいたけ。お好み焼きとたこ焼きは別枠や!……あと、女の子やない、男だ」
「こんなに可愛くて男の子だと……!や、え、!」
続く
————
都子設定
水色髪ショートボブ カットスカート 白タイツ
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一言
たこ焼きにしいたけって美味しいのだろうか。
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