くるみが好き
優しくするのって…難しいーー‼︎
…まぁ、今までがちょっとひどすぎたのかもしれないな。
少し反省して、心を入れ替えようと決めた。
とりあえず、これから食べ物は小細工なし‼︎
で…あとは………
もうさ、この際オレの気持ちぶつけちゃおうかな?
…
まぁでも、おとうととしかみてない、ごめんなさい。
だろうなぁー。
…
あーあー…
おとうとってなんだよ⁉︎
なんですかーーっ‼︎
「こんなにオレはくるみが大好きだっていうのに…」
「うん、知ってるよ。」
⁉︎
「くるみー‼︎いつからいたんだよ⁉︎」
「え、さっきからいたよ?」
…
てかさ、くるみ…今知ってたよって言わなかった⁉︎
「あのさ…さっきのオレの独り言って…」
「うん。聞いたよ?バッチリとね!わたしも好きー」
…
オレのアホ‼︎
なんで独り言で告ってんだよ⁉︎
…
って…え⁉︎
わたしも好き⁉︎
「え⁉︎くるみも好きなの⁉︎」
「うん。好きだよ?」
うおーっ‼︎
両思いじゃありませんかーー‼︎
こんな奇跡があるんですね⁉︎
独り言がまさかのハッピーエンドを迎える日がくるなんてっ‼︎
「くるみー‼︎オレも好きだよー‼︎大好きなんだ‼︎」
オレは思わずくるみに抱きついた。
「ちょっ、、僚…大げさだよー…。どんだけ好きなのよ…」
と、少し困惑気味なくるみ。
そしてオレは、
「そりゃ、大好きに決まってんだろーよー」 と、ウハウハ。
「まぁ、でも僚がそんなにくるみが好きだっていうのは、誕生日の時にわかったけどさ。でも、そんなに好きなんてね。」
…
「え?誕生日?」
「うん。だって誕生日くるみがほしいって言ってたでしょ?」
…
くるみって…まさか…
「あのさ、くるみ」
「なに?」
「オレが好きなのは、くるみなんだけど。」
「うん。知ってるよ?なんで?」
「くるみは…もしかして…くるみが好きなんだよね?」
「うん、さっきからそう言ってるじゃん。どうして?」
…
くるみは、木の実が好きなのでした。
オレじゃありませんでした。
…
あー…なるほどねー。
でも、よかったー。
まだオレの勘違いがくるみには、バレていないみたいだ。
「え、もしかして…」
「は?なに?」
「いや、僚って…まさか…わたしを…」
「ぶぶー‼︎自惚れくるみは、グツグツにてくるみキャラメルにすんぞ?」
と慌てて自分への逃げ道をつくった。
あぶねー…
こんなバレかたしたらマジ恥ずかしいからな。
「あ、くるみ。そういえば美味しいくるみキャラメルアイスがマジであるんだ。今回は、小細工してないから一緒に食べない?」
くるみは、一瞬おめめキラキラさせてしばらく考えたあとに、
「小細工なしなら食べてあげてもいいよ?」
と、珍しくオレを受け入れてくれた。
「なんだかんだ言ってくるみは、くるみなんだな。」
「はい?意味わかんない。」
「意味がわからなくていいです。ほれ、どうぞ召し上がれ。」
お皿にアイスを入れてあげた。
「美味しい〜」
「だろ?」
「うん。このキャラメルがまたいい仕事してるわー」
嬉しそうなくるみの笑顔をみてオレは…うっかり本音が出てしまった。
「な、そしてくるみもうまい。やっぱりオレ…くるみが好きだなー。」
と。
くるみの名前がくるみでよかったなと、思うオレなのでありました。
いつか、ほんとうにくるみに直接好きって言いたいなと思うのであります。
でも、今はこれが限界かなーと冷たいアイスを食べながら頭を冷やすのでありました。
続く。
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