お勉強
オレのねーちゃんは、マヌケです。
しかし、勉強をよく頑張っているみたいです。
今もリビングでお勉強しております。
なぜ自分の部屋があるのにリビングで勉強するのか、そこは少し謎です。
…
家の外では鳥がピチュピチュ一生懸命鳴いております。
仲間の鳥と連絡交換でもしているのだろうか?
「偉いなあ」
オレが鳥の連絡交換をみて鳥にそう呟くと、アホなアネが、
「そうでしょ〜。わたしって偉いよね〜」
と、いきなり自分を褒め称えだした。
でた、勘違い女…
「いま、オレは鳥に偉いなあって言ったんですけど?」
とアネに冷たい視線を送った。
するとアホアネは、外の鳥を見て
「あー…そう」
と少しポカンとした後、何かを思い出したかのように勉強に戻った。
…
「オイ、くるみ…」
「なに?今勉強中なの!邪魔しないで」
と、急にお勉強モード突入しだした。
ですが…
「あのさ、くるみって……やっぱりアホなん?」
と顔を覗き込んだ。
するとアホズラのくるみがオレを軽く睨んで、
「そうですよ!アホでバカだから、勉強してるの!」
と、おバカをあっさり認めた。
「うん、バカだよねー。くるみそれ全問不正解だよ」
と親切に教えてあげた。
「はぁ?そんなわけ…」
オレを疑いつつ答え合わせするくるみは、固まった。
「どうした?くるみ?」
…
「え、待って…僚って…予言者?」
とキラキラしたおめめでオレを見つめ出した。
「なんで予言者?」
「だって全問不正解を予言できたんでしょ?すごいよ!」
とはしゃぎ出したのです。
やっぱりバカだ。
「予言じゃなくて、みたら答え違うのくらいわかるでしょ。」
と、さらに次の答えを教えるとその答えページをチラ見したくるみは、
「すごー‼︎」
と、大感動していた。
まぁ、兄貴に教わったからね。
サンキュー兄貴!と心で感謝した。
そしてひらめいた。
オレが兄貴に教わってくるみに教えればいいのだ。
我ながら冴えている。
「それにしても今の中学生って難しい問題やってるんだね。」
と、なんの疑いもないくるみ。
「くるみって…ほんとアホすぎ」
「んな…失礼な」
「だいたいさぁ、そんな難しい問題中学でやらないからね?オレは特別に先生からご指導を受けているのです!」
そう、兄貴という先生からね。
そしたらくるみは、
「えっ⁉︎特別に⁉︎それって…あの若くて美人な
と真顔で聞いてきた。
なんで数学の担当教師知ってんだよ⁉︎
「くるみは、それどこ情報なわけ?」
「あのね、この前学校のお便りで先生紹介のやつもらってきたでしょ?おかあさんがそれみてて、わたしも見せてもらったの。」
「なるほど。てか、くるみが今想像してる変態なことは、先生と起こってないからね?」
と、教えてやった。
くるみは、
「そ、そんなこと…知ってますー。てか、でもなんでそんな僚だけ、個人的にご指導してもらってるの?」
と不思議そうにしていた。
…
「あのさ、オレが教わってるの真樹先生じゃないし。」
ほんとは、兄貴だよって言いたいところですが…それは言いません。
だってそしたら、くるみも兄貴に教えて〜ってなるからな。
くるみレベルなら、オレが教えれば充分なのです。
なのでしばらくくるみに勉強を教えた。
そしたらくるみのやつがオレをジーッとみて、
「すごいね、勉強もできて…顔も整っててさ…」
なんてオレの顔をガン見しだした。
…
「それって…かっこいいってこと?」
「そ、悔しいけど…髪もサラサラだし…高身長だし、あと…」
「なに⁉︎急に褒めだしてキモいから…」
いきなりまさかの褒めにオレは顔が赤くなるのが自分でもわかった。
「あれ?僚…顔が赤くない?」
くるみがいきなりオレに近づいた。
「なんだよ⁉︎ちけーよ‼︎」
「熱…はからないと」
「くるみさぁ、そのオデコピタんでほんとに熱はかれると思ってる?」
「うん。だって熱でたら普通やるでしょ?」
…
「やりません‼︎てか、万が一熱があったとしても、そんなくるみの顔面ドアップがいきなりきたら、気絶するわ」
かわいすぎて。
まぁ、そんなこと言わないけどね。
「えー、まぁ…たしかに顔面ドアップは、いやか…」
「うん。あったりめーだ」
「そんな言わなくても…まったく失礼なやつだなー」
「失礼は、くるみの顔だ」
「もう、勉強教えてあげないからね?」
ぷくっと頬を膨らませて怒るくるみ。
「それ、こっちのセリフ。くるみって…ほんとバカだなぁ。その顔…やめて。夢に出るから」
「んもー‼︎僚はそうやってすぐ、わたしをディスるんだからー…」
いや、
かわいすぎなんだよ‼︎
よそでそんなかわいい顔すんなよ⁉︎ってくらい可愛かったのである。
まぁ、本人には言わないけどね。
てか、そんなこと…言えるわけがない。
…
続く。
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