第一章・大賢者玲香の日本語の勉強
玲香の年齢が~6歳のとき
第1話・転移する大賢者
「どうしようかな・・・・」
そういえば、子供は働いてはいけないという理があると誰かが言ってたようなかすかな記憶がある。ということは誰かを頼らないといけないんだけど・・・・
「知り合い、か・・・・」
少なくともこの世界には知り合いはいない。さっきまでいた世界ならいくらでもいるし、何なら神様とだってつながっている。
でもあの世界には戻れない。仮に戻れたとしても現時点でその方法を知らない。
・・・・神様?この世界に神様はいるの?多神制?一神制?どうなの?
あの世界に帰る方法か・・・・
「・・・・あ」
あの薄緑色の翡翠によく似た宝石はどこにいったの?あれにもう一回触れれば戻れるかもしれない。とりあえず部屋を捜索するか。
・・・・しかし、豪華な部屋だな。漆喰の壁に何かの草を編んだ床に、ふかふかの布団に、木製のタンスとか贅沢に木材を使ってるよ。窓を開けてみたけど、高さが絶対に18
ついてる透明な板も少し白いだけで驚くほど綺麗なドアを開けたら、目の前で黒い板が立っていた。
「きゃあ!」
なんでこの世界では黒い板が平気で立っているの?なんで?襲い掛かってくる様子がないから魔物ではなさそうだけど・・・・。
動く様子もないし魂が入ってないってことは生物ではないってこと?じゃあこの何にも役に立たなそうなこれはなんでここにあるの?
さっきより小さい似たような板がもう一個あるし、この黒い板はこの世界では必需品なの?
とりあえず宝石だけに集中しよう。そう決めた私は不気味な黒い板などに目を背けることにした。
とりあえず一時間も探したし部屋も見終わったと思うけど、結局あの宝石は見つからなかった。
しかし全く読めない本がたくさんあったし、ここはやっぱり大賢者の家なのかな・・・・だとしたら早く脱出しないと、とんでもないことになる気がする。
一旦状況を整理するとしよう。
私の名前は家永 玲香(いえなが れいか)。見た目は2~3歳で、真っ白なボロボロの肌に濡れ羽色の傷んだ髪に濡れ羽色のキラキラした瞳をしていると思う。いつも薄い青紫色のシンプルなワンピースを着ている。
実年齢は・・・・忘れた。多分60代後半から70代前半じゃないかな。なぜか成長が止まってたからね。前にいた世界では”大賢者”と呼ばれていた。
大賢者の称号を得るには条件がある。”四種類以上の魔法をマスターすること”だ。大賢者は世界に数人しかいない”世界の宝”だ。ちなみに私の場合は攻撃魔法、回復魔法、補助魔法、時空魔法、神々召喚の五つ。
ちなみに神々召喚はマイナー中のマイナーで文献がほとんど見つからなかったし、時空魔法は発動条件を満たすのが難しかった・・・・。あ、続きを言うね。後天性異世界転移でこの世界に来た。
後天性異世界転移とは異世界転移する方法で3つあるうちの一つだ。一言で言うと、”何らかの方法で次元の狭間に行って好きな場所に入る”こと。
ちなみに前にいた世界の記憶はある。記憶があることや好きな場所に行ける代わりに、様々な副作用があるのがこの後天性異世界転移の特徴だ。
・・・・この”副作用”がまだわかっていない。残念ながら個人で程度の差や内容の違いがあるんだよ。
とにかく、いつもと違う状態になるってことだ。警戒しないと・・・・
・・・・ん?ベルっぽい音なのだが微妙に音が違うような・・・・あれ、これがなるときって何か条件がなかったっけ?
そうだ、ここの部屋の前に人がいるときだった。じゃあ、あのやたら思い扉を開ければいいのか。
あの世界でレベルを最大の133まで上げたというのに、この世界では(多分)Lv1に戻っている。おかげで金属でできてる扉がものすごく重い。
やっとの思いで扉を開けたらそこには男女が立っていた。男の人の方は20代前半で女の人の方は30代前半ぐらいかな?年の差夫婦みたいだ。
ということはあの女の人はショタコンなのだろうか・・・・そんな風には見えないけど、人間は見かけによらないからな。そう考えていたら女の人の方が口を開いた。
「*¥(こんにちは。)」
うん、異世界に転移して部屋の中で全く読めない文字を見た時点で予想はしてたけど、言葉は全く通じなさそうだ。一応話しかけてみるか。
「こんにちは。」
「「?」」
うん、こっちの言葉も全く通じてなさそう。
「*%¥*&(もう大丈夫だよ。)」
何言ってるかわからないけど、手を差し出してるから握った。口調とかで悪い人じゃないのは伝わってくるし。
「@、$%#*@!(こっちにきて!)」
うん、何言ってるかさっぱりわからないけど何かをしたい(?)始めたい(?)のは伝わってくる。とりあえずついていってみるか。
あとがき
この度は
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