第60話 ウエディングドレス

デート当日、4人はソアレフにあるという景色のいい場所に来ていた。

そこは街の少し端にあるが街中が見渡せて国王がいる宮殿もよく見える。

近くには結婚式場かあるが予約がいっぱいで僕達も式場の予約はしているが3年後以降になるらしい。いくら僕達が国の象徴となったとしても順番は守らないといけない、そもそもまだ16歳になって3ヶ月くらいだから別にいまじゃなくてもいいからね。時間はまだまだある。

それにしても街並みが綺麗でまたここに来たいくらいだ。

けどそろそろ式場の見学の時間だし、今回は特別に見せてもらえるからありがたいね。楽しもう。


「天狐ちゃんもう時間だよー!」


「はーい!今行きます!」

アースランドさんが声をかけてくれて、天狐はそれに反応して皆のところに向かう。


「ずっと景色を見ていたのか?」


「うん、なんかいいなって思って。」


「そうか、私はあんまり興味が湧かないが。」


「ヤマタドナはこれからこの国の象徴になるんだよ?もっとしっかり見てなきゃ。」


「別に私が居なくたってこの国は平気だろう、この3ヶ月でかなり成長した。私が力を与えたのもあるけどな。」


「そんなこと出来るの?」


「あぁ、出来るぞ。おかけで私の力も削がれた気はするが。」


「そんなことしていいの?お人好し過ぎない?」


「本当は迷ったが天狐がおるから大丈夫だろう。」


「僕としてはそれはあまり好きじゃないかな。」


「だとしてもいつまでも私がいる訳じゃないだろう。気が向いてどこかに行くこともある。特にアースランドや天狐が居なくなったら私は無人島に戻るかもな。」


「そうなんだ。」


「安心しろ、この国の奴らに結界や知識はほぼ教えた。あとはものにすれば平和は維持されるさ。それに私の力も後で戻る。」


「なんだ、それなら大丈夫じゃん。」


「だから心配するな、他にもヴィカミオ並に強くなりそうな奴もいたからな。」


「それはこの国は安泰だね。」


「本当にヤマタドナ様には感謝しております。」


「よせサクヒノラ、私は少し力を貸しただけだ。」


「それでもありがとうございます。」


「でも私と天狐ちゃんが居なくなったらヤマタドナ1人は寂しいよね?」


「私は龍だぞ、天狐が死ぬ前になんとかするさ。」


「それじゃあ私が1人になっちゃうじゃん。」


「私がいますよ、アースランドさん。」


「サクヒノラは優しいねぇ〜!よしよし。」


「ふふ、ありがとうございます。」


「暗い話は置いておいてとりあえず式場いかない?僕は皆のウエディングドレスを見たいなー。」


「そうだね!さっさと行って天狐ちゃんのウエディングドレス見よっか!」


「いや、今日はアースランドさん達が来てくださいよ!?」


そんな雑談をしながら式場に向かった。

式場着くとアースランドは目を輝かせて話けてくる。


「わぁ、綺麗!ここで結婚式を挙げられるんだね!」


「はい、予定では天狐様が20歳の日で予約していますよ。」


「サクヒノラさんどうしてそんなこと知ってるんですか?」


「予約しました、それに3年後以降ならどこでも空いていますので良さそうな日に致しました。」


「そうだったんですか。」


「はい、問題はなかったですか?」


「いいと思いますよ?」


「私もいいと思うよ!」


「そうですか、ありがとうございます。」


「じゃあ早速ウエディングドレスに着替えてくるよ!行こう!皆!」


「あぁ。」「はい。」


「天狐ちゃんはしばらく待っててね!けどメイクとかあるから時間かかるかもよ?」


「なら、もう少し景色を見てきます。」


「わかった!1時間後には帰ってきてね!」


「はーい。」


暫く天狐は時間を潰すことにした。

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