第49話 誕生日パーティー!
お風呂でヤマタドナと話した後は天狐の誕生日パーティーが開催される。
そのため天狐はお風呂を上がった後、アースランドと一緒に会場に向かった。向かっている最中にアースランドと会話をする。
「天狐ちゃんお風呂気持ちよかった?」
「はい、ポカポカですよ。」
「ほんと?ちょっと確かめるね。」
アースランドが抱きしめ体温を確認する。
「ほんとだね!ポカポカしてる。暖かい。」
「あ、あの。恥ずかしいです。」
「いいじゃん別に、ヤマタドナと入ってたんでしょ?」
「そうですけど。」
「じゃあ今度は2人でお酒楽しもうね!酔ってえっちなことしちゃだめだよ?」
「し、しませんよ!大体アルコールは分解されるんで効かない筈です。」
「そっかー、残念。」
「でもお酒は楽しみなのでいっぱい飲みましょう!」
「うん!」
その時、ドタドタと音がして誰かが来る。
「や、やっと追いついた。」
ヤマタドナが追いかけてきてた。髪を乾かすのに時間がかかったんだろうね。
「あ、ヤマタドナ。」
「私も一緒に飲むからな!」
「そうだね〜。」
「しょうがないなー。」
「なんだその反応は…。」
「なんでもないよ?」
「うん、なんでもない。」
「それならいいが。」
「じゃあパーティー楽しもう!」
「はい!」「おう!」
3人はパーティー会場へ向かい、開始時間まで少し待った。
会場に到着すると国王が声を掛けてきた。
「お待ちしておりました、皆様。パーティー開始まで15分ほどしかありませんが食事は始められて結構です。それとヤマタドナ様と天狐様は簡単なご挨拶の方をお願いします。主役はお2人なので。」
「わ、わかりました。」
「私もか?」
「ヤマタドナの歓迎パーティーでもあります。」
「そうか、わかった。」
「頑張ってね、2人とも!」
「はい、でももうお腹空いたので食べてきます。」
天狐は食事を取りに行き早速食べ始める。肉や魚の沢山の食べ物があって美味しい、こんなのステリオスでも見たことも食べたことないぞ。なんという美味さなんだ。
天狐は感激しながら食べ進めていた。
3人はそれを見ながら話していた。
「全く、挨拶のこと忘れてそうだな。」
「だ、大丈夫ですかね。」
「飯のことでもう忘れてると思うぞ。」
「でも相変わらず美味しそうに食べてる。」
「確かに、天狐は屋敷でも食べてばっかりだからな。」
「言えてる!天狐ちゃん専用の器もあるくらいだし。」
「確かに結構な量を…。ああ、私の財布が軽くなる。」
「アハハ!それは災難だったな、国王!」
「この後美味しいお酒もあるんだよね?私楽しみだよ!」
「トホホ…。是非楽しんでください…。」
国王は肩を下げながら他の人との交流に行った。
「…本当に美味しそうに食べるな、このまま幸せでいて欲しいものだな。」
「急にどうしたの?ヤマタドナ。私たちが天狐ちゃんを幸せにすればいいだけだよ?」
「そうだな、私達がしてあげないとな。」
「そうだよ、あの子には私達が必要なんだよ。今でもたまに寂しそうにしてる時もあるから支えてあげないとね、そうじゃないと天狐ちゃん寂しくて死んじゃうかもよ?」
「天狐はそこまでヤワじゃないだろう。」
「知ってる。」
「なら私達も食べに行こう、お腹空いた。」
「そうだね!」
2人は天狐の元に行き、開始まで食事を楽しんだ。
ほんの少しだけ時間が経つとパーティーの開始時刻になり、国王がマイクに近づいて話し始める。
「皆さん、こんばんは。本日は新しい国の象徴となるヤマタドナの歓迎と天狐様の誕生日パーティーに起こし下さりありがとうございます。今宵は私持ちなので存分に楽しんでください。それではお2人共、挨拶をお願いします。」
こうして2人は挨拶をして、パーティーを楽しんだ。
と言っても天狐はアースランドとヤマタドナと食べて飲んだりしていて、周りの視線を気にしてなかった。皆声をかけるのを躊躇っているかもしれない。
シェフの人達の会話が聞こえてきて喜んでそうで良かった。
「美味しそうに食べるな、作った甲斐があるもんだ。しかもあの量を食べる、なんて胃袋だ。」
「良かったじゃないですかメルドシェフ、私も満足ですよ。後で国王様からボーナス貰えますし。」
「そうなのか!?よし、後で大人のお店に行くか!今夜はオールだ!」
「奥さんに怒られますよ…。」
「じょ、冗談だって冗談!」
「…いや、冗談には聞こえませんよ。でも行ってみたいですね。」
「おし!じゃあ行くか!」
「行くなら奥さんには連絡しておいてくださいね。」
「今日はまっすぐ帰ろうかな?」
なにやら楽しそうにしてるので良かった。後で美味しかったって言いに行かなくちゃ。
場面は天狐達に戻る。
「天狐、この酒美味しいぞ?」
「ぷはぁ、本当に美味しい。肉料理にあうなぁ。赤ワインだっけ?」
「そうだぞ、白もあるぞ、飲むか?」
「そっちも飲もうかな〜。」
「ちょっと天狐ちゃん顔赤くない?大丈夫?」
「何言ってるんですかアースランドさん、僕はアルコールくらい大丈夫ですよ。ちょっとだけアルコール残してあとは全て解毒してるだけです、そうじゃないと酔えないですから。」
「そうなの?なんか凄いことしてるね。」
「確かにそうしないと酒を飲んでる意味はないからな。」
「ヤマタドナは全然顔赤くないよ。」
「私は顔には出らんからな。しかし今の天狐は可愛いな、食べたいくらいだ。」
「食べるなら夜ね。」
「そうか、それは楽しみだな!」
「その前に私と後でお風呂入ろうね!」
「はい。」
「私と先程入らなかったか?」
「別にいいじゃん、ここのお風呂気持ちいいんだよ。」
「なら私も入ろう。」
「え、ヤマタドナも入るの?」
「当たり前だ、アースランドと2人ではいるのはずるいだろう。」
「いや、さっき2人で入ったじゃん。」
「それは知らん。」
「私はいいよ?」
「ほら、アースランドもそう言ってる。決まりだな。」
「はいはい、わかったよ。」
こうして3人はしばらく食事を楽しんだ。
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