第26話 龍と狐 天狐が限界突破!?
風呂の準備を行い、一緒に入ることになった。
別々に入る予定だったが結婚するからと騒がれ仕方なく。
お風呂はヤマタドナが昔、人間の所から奪い取ったお風呂を使う。
下に薪をおき、火をつけいい温度になったら入浴する。
小さい洞窟内で入っているからか、外気温も暖かい。
やっぱお風呂はいいね~。心が癒される。でも少し欠点がある。それは二人では狭すぎる。
「ねえ、狭い。もっと大きいのないの?」
「仕方なかろう!これしかないのだから!だったら体勢を変えればいいだろう!」
「えー…」
今は背中同士当たっていてとてもじゃないが狭い。
さすがに異性同士だから気まずいし。
「えーじゃない!大体夫婦はこんな風にならんだろう!」
「まぁ、そうなんだけどさ。」
「…もういい!こうなったら!」
「え?」
いきなりこちらを向いて腋の下に手を入れ天狐を持ちあげる。そのまま180度回転させ、互いが見つめあうようになった。
「なんだ天狐、いい体をしてるじゃないか。」
「いや、恥ずかしいんだけど…」
全身をまじまじ見られると互いに抱き着くような体勢になり、そのまま湯船につかる。しかしヤマタドナが僕の上に来るような体勢になってる。なんか色々当たってるし、恥ずかしい。
顔が真っ赤になりながら、そんなことを思っているとヤマタドナが頭を撫でながらからかってくる。
「天狐。お主、もしかして私に欲情しておるのか?可愛いな!」
「う、うるさい、仕方ないでしょ…」
「そういう照れながら文句を言う姿も可愛いな!」
「わかったから、静かにして。」
「つれないな、全く。ほら私の顔を見ろ。」
無理やり顔を合わせられる。可愛い顔だけどさ。
「な、なに?」
「やはり、可愛い顔をしておるな、本当に♂か?」
「そこはいいでしょ、別に。それについてるからね。」
「ああ、確かに立派だな。この体勢だとうっかり入ってしまいそうだ。」
下を見ると確かにお互いのが当たっている。しかしこすれて気持ちいい。
「んっ、はいはい…。」
「んっ。しかし、私はもう少しくっつきたい。いいな?」
「…わかったよ。」
…こうして密着距離がマイナスになり、お風呂を満喫した。
結局寝るのも一緒で布団に入り、腕枕を所望する天狐であった。
「にしてもさっきは凄かったな、天狐。あと少しで意識が飛ぶところだった。」
頭をなでられながら先ほどのことについて話している。
「それはヤマタドナが仕掛けてきたからでしょ…」
「それにしてはずいぶん、積極的だったが?」
「いいでしょ、別に。我慢の限界が来ただけだよ…」
まさか初体験がドラゴンだなんて、でもそれを言うと僕も狐だからいいのか?
「しかし、これでアースランドとやらに自慢できるぞ!天狐の初めてはもらったぞとな!ハハハハハ!」
声が無人島に響き渡る。
「言っておくけど、僕は15歳だからね。成人していないし、そんなこと人に言ったら逮捕だよ?役所から結婚は認められないからね。ショタコンさん。」
その言葉を聞くと少しだけ顔が引きつるヤマタドナ。
「え、あ、天狐よ。お主、成人しておらんのか?」
「してないよ。」
「そ、それは問題だな。な、なぜ年を言わん。」
「聞かれなかったから。ていうかなんでそんなに焦ってるの?」
「いや、私は200歳だぞ?な、何を考えている?お主は熟女好きか?」
「別に、なにも。ただ己の欲求を満たしただけ。それに200歳も生きる熟女がどこにいるよ。200歳って人間換算したら20歳みたいなでしょ。見た目がお姉さんなんだから。」
「いや、それはそうだが…」
「大体見ればどのくらいの年齢かわからない?」
「し、しかし、その魔力とその眼を見たら長く生きていると…。だがおそらくこのさきある程度すると歳は取らぬであろう。」
「え、そ、そうなの?」
そうなんだ、知らなかった。てことはアースランドさんとはずっといられない?
「そこまで魔力の塊だと、肉体が老化しない。私と同じだ。一番体が出来上がった時期になると、それ以降はそのままだ。」
「そっかぁ…」
「まぁ落ち込むな。私がいるから大丈夫だろう。」
「まぁいるだけましか。」
「それはどういう意味だ!」
「う、うるさい、200歳。」
「な!今はそれ関係ないだろう!」
「わ、わかったから、…それと、もう一回。」
「ま、まだするのか!?あっ、ヤメロっ!」
この後天狐が疲れるまで楽しむのであった。
翌朝、今度は優しく起こしてくれるヤマタドナだった。
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