第8話 このメイド服なんか変。

領主様たちとお話しした後今日は休みでなにもすることがないのでアースランドさんに自分の部屋に案内してもらい、お昼ご飯を待つことにした。特注のメイド服もあるらしいのでさっそく来てみよう。


結構ワクワクしている天狐。


「着いたよ天狐ちゃん、ここが君の部屋だよ!」

そういうとアースランドが部屋の鍵を開けて、ドアを開く。そして部屋に入ると思わず声が出てしまった。


「こ、ここが僕の部屋?」

部屋が20畳くらいあり、こんなに広いのかとびっくりした。キッチンや家具も一通りあり、外に出なくても完結できそうだ。きっと仕事が何もなくて暇だから大きい部屋を用意してくれたのだろう。奥に行くとお手洗いもありこれなら快適に暮らせそう。クローゼットの中にはメイド服が数着あり、これを着ろとのことだ。


さっそくメイド服を手に取り開封してみると少し違和感があった。

「あれ、スカートが、ない?」


「ほんとだ、ないね。」

アースランドさんもそう思ったらしい。

足りないと思いほかのメイド服も見てみたがどうやらすべて同じ種類のもののようだ。パット見るとお股のところがスースーしそうだ。前はフリルがあるだけでそれを捲ると褌みたいになっている。後ろは隠れているから大丈夫そう。横は空いている。でも、こ、これじゃ変態さんみたいじゃん。


「これを、着ろと?」

戦慄した。


「でもせっかくだから来てみてよ!私部屋の外にいるね!」

そういうと部屋の外に出て行ってしまった。


「え、出て行っちゃった…」

仕方ないと思い今着ている服を脱ぎはじめ、着替える。

胸下とおなかの上が見える。ハイソックスで眺めの前掛けがあり後ろはしたマントみたいなものがあり、隠れている。横は丸見えだけど。どういう趣味を持ってるんだよ。全く。


着替えが終わるとアースランドさんが部屋に入って来た。

「天狐ちゃん似合ってるね!かわいいよ!」


「あ、ありがとうございます。でも、この衣装下半身がおかしく、ないですか?」

疑問を問いかけるとにやけながらアースランドさんが言う。


「そうかな?私はありかな?大事なところは隠れているし。」


「そういう問題じゃ、ない気がしますけど…」


「ふーん、でもえっちな狐さんならこの服装でもいいかなって?」


「ぼ、僕はえ、えっちな狐じゃありません!」

ごめんなさい。えっちです。


「寝てるときに直接おっぱい触ってたのに?」


「そ、それは誤解です!」

柔らかかったです。


「でも私少し感じちゃったよ?責任とってよね?」


「え?」

結婚するってこと?


「もしかして責任とらないの?飲んでたのに?」


「ほ、ほんとにそこまでしてました?僕。」

ほんとに寝てるときなにしたんだ僕?


「嘘だよ~でも顔は埋めてたし、直接触ってたじゃん?」


恥ずかしすぎる。

「き、記憶にございません…」


「でもおっぱい大好きなんだね~!飲みたくなったら言ってね♡」


「べ、別に要らないですからね!」

嘘です。本当はめちゃくちゃほしいです。嘘ついてごめんなさい。アースランドさんに甘えたいです。


「…ふーん、そっかぁ♡」


「な、なんですか?」

何ですかその視線。僕のこと見透かされている?いや心の声がわかるわけがない。


「なんでもないよぉ。じゃあそろそろお昼だから食事にしようか。君の紹介も兼ねているからね!」


「わ、わかりました。でも、この服…」


「ほら行くよ~。大事な部分はしっかり隠してあるから問題ないって!」


「くぅーん。」

そのまま手を引かれ、皆がいる食堂に連れられるのであった。

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