~理想の浮き人(びと)~(『夢時代』より)
天川裕司
~理想の浮き人(びと)~(『夢時代』より)
~理想の浮き人(びと)~
既知の独語(かたり)に自由が遠退き、暗黙(やみ)の集成(シグマ)と同等ながらに、一人(ひと)の既憶(きおく)と独創(こごと)の暗(やみ)には過去の光沢(ひかり)が灯って在った…。日々に傅く独創(こごと)の連歩(れんぽ)は無尽(むじん)の最中(さなか)に素通りして往く…。
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(今日はとっぽい旧友のピアノコンサートへ行き、その際に掛かって来た相手の電話が浅黒い肌の女で、久し振りにそれから浅黒い肌の女と一時間一四分話して居た。八幡市民文化センターでのコンサートは場末で催された様なものである。観客は殆ど居なかった。数人である。このコンサート中に掛かって来て居たので俺から掛け直す事となり、電話料金は俺持ちだった。その電話に於いて、前回会った時に俺が浅黒い女の太腿を触った等のエッチな事・足フェチの事など、エッチな会話に花を咲かせて居た。しぶとく話して居ると、普段は淡泊の浅黒い女も、結構そのH話に乗り気になって来て居た様だった。案の定、そのH話をして居た時、俺は眼鏡を外して居た。その日に見た夢である)。
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一人(ひと)の過去(むかし)に哀れな跳び交い、人物(もの)を相(あい)する懐古を観れば、幻(ゆめ)の男・女(だんじょ)の琥珀の許容(なか)から可能(かぎり)が見限る懊悩(なやみ)を見て取り、幻覚(ゆめ)の小宙(そら)へと寝室(ねむろ)を遊泳(およ)がす深層心理の生果を識(し)った…。幻想(ゆめ)の許容(うち)へと端正(きれい)に片付く過去と現行(いま)との無憶(むおく)の頭上(うえ)では、一人(ひと)の向きから気楼が芽生える分厚(あつ)い人壁(かべ)への論理が見違え、一幻(ゆめ)の生憶(きおく)に真逆(まさか)と堕ち往く過去の独語(かたり)と未来を按じ、生憶(きおく)ばかりを無類に報せる扶養の新派(しんぱ)に透って入(い)った…。幻覚(ゆめ)の未完(みじゅく)と純心(こころ)を絵に保(も)つ滑稽(おかし)な孤独は個録(ころく)を従え、自由に先立つ感覚(いしき)の上では払拭され往く文言(ことば)を摺(す)り抜け、陰府(よみ)の生憶(きおく)に無心を唱える立派な活命(いのち)の精華を買った…。女性(おんな)の息吹に人路(みち)が気取られ、過去に詠む芽(め)は感覚(いしき)を遠ざけ、不変に纏わる感情(こころ)の生理は華厳を見忘れ論拠を求めて、幻想(ゆめ)の過憶(かおく)に浄土を観て居る像の滅(めつ)への進理(しんり)を識(し)った…。問わず語りの謳歌を心得、幻想(ゆめ)の絵具(えのぐ)の盲化(もうか)は狼狽え、歯軋りして生く小言の生果は産みを忘れて私産(しさん)を牛耳り、一人(ひと)の担保を価値に認(みと)めた女性(おんな)の小敗地(アジト)は巣立って往った…。漆黒(くろ)く爛れる人の壁には、旧い故縁(えにし)が根削(ねこそ)ぎ奪われ、信じ詰め生く孤録(ころく)の空間(あいだ)に感覚(いしき)に集える気心(こころ)を採りつつ、懊悩(なやみ)を捨て去る王宮(みや)の人には「変化」を報せる羽虫(はむし)が発(た)った…。幻覚(ゆめ)に間見(まみ)える事情の総理(すべて)は躍進して生く過去を訓(おそ)わり、幻覚(ゆめ)の審理へ傍観して往く〝心変わりの速度…〟を嗜め、人密(みつ)に高める魅力の総理(すべて)は呻吟して生く総司(そうし)を識(し)った…。思春(ししゅん)の定律(おきて)に魅惑を並べて、過去に纏わる金獅子達には、暗黙(やみ)の理律(おきて)が総てを妬む…と心の何処(どこ)かで仰(あお)って言った…。一人(ひと)の通りに孤独を恐れて、幻見ヶ丘(ゆめみがおか)の景色に望むは、旧びた夜伽の盲者(もうじゃ)の許容(うち)への暗黙(やみ)の進途(しんと)を撲滅して活き、一人(ひと)の過去から可笑し味(み)だけ観る不可視(ふかし)を審(しん)じた奈落を遮る…。幻想(ゆめ)の孤独に不条(ふじょう)を見て後(のち)、日枕(ひまくら)から成る虚構の故縁(えにし)は、幻想(ゆめ)の進度(しんど)へ暴挙を望める不安と空虚の救いを識(し)った…。
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…二十年来の旧友が死んだ夢を見た。俺は分身して、その旧友の父親と母親から訃報を受け取る役と、実際に旧友と一緒に何処(どこ)か異国の様な地を旧友を含めた多くのグループと共に歩いて居て、その時に何か空気に飛び交うウィルスに感染して急に倒れ込んでしまうと言うその現場に居合わせる役をして居た。
前者の役の時は、俺は自分の家の自室(畳の部屋じゃない方の)で小説を怒りながら書いて居た時、二階なのに、何故か一階から見える部屋外の風景が、書いて居る俺の正面になる硝子窓の向こうに映って居た。「怒りながら」とは、小説が上手く(思う様に)書けない為の事である。時間は黄昏時で、家には明かりが灯り、外の人影なんかは殆ど見辛い感じに成って居た。季節は何故か(現在もう初冬だけど)夏の様(よう)だった。これは、暖房を点けて、厚着をしながら寝て居た俺が、暑い思いをした事に由来して居るかも知れない。
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無知に嘲笑(わら)うや、レニン像…。
過去の定律(おきて)を不断に着廻し、白亜(しろ)い羽織りに導くその掌(て)は、雲の勇気をその日に宿した一人(ひと)の暴途(ぼうと)に果して同じく、距離を保(も)てずに過去(むかし)に統(たば)ねる無類の謳歌に散々を観た…。日々の手弱(たおや)をその眼(め)に忍ばせ、三笠峠(みかさとうげ)に月夜を識(し)る頃、後戻りの無い岐路の翳りに身屈(みくつ)を連想(おも)わす真実を飼う。過去の生憶(きおく)に一通(とおり)を忍ばせ、矢鱈と悴む自己(おのれ)の四肢(てあし)は暗闇を退(の)け、一人(ひと)に知られず翌朝(あさ)を揺るがす最果(はて)を見知らぬ老化を按じた…。過去の夜毎を人密(みつ)に忍ばせ、自己(おのれ)の樞(ひみつ)を仕掛けに採るのは坊(ぼう)の寝相で、不和に与(くみ)するとどろの在り処は過去を識(し)らずに屍(かばね)を報され、一通(とおり)を知らない孤独の正義は身塵(みじん)を掌(て)に持つ個録(ころく)を謳える…。堂々巡りの男・女(だんじょ)の温味(ぬくみ)は歌謡に見廻す小手を相(あい)して、無尽蔵から小宙(そら)に遍く広い景色の提灯(あかり)を抱いた…。素人(ひと)と幻想(ゆめ)との琥珀の翳りは未知に基づく自主(あるじ)を掌(て)にして、淡い人形(かたち)に他(ひと)を案じる孤々(ここ)の生憶(きおく)に通底して行く…。不快を想わす個録(ころく)の果てには、自己(おのれ)の不惑(ふわく)が幸(こう)を奏(そう)して日照り続きのmonkを見渡し、無垢に狭まる不変の驕りが霙交(みぞれま)じりの高架を識(し)った…。自己(おのれ)の傀儡(どうぐ)と未順(みじゅん)の刹那は目下(ふもと)を迷わす不問に呆れて、人密(みつ)に根廻す旧(ふる)びた傀儡(どうぐ)は不和に紛れて烈しく跳んだ…。真昼の無知から生気が成り立ち、非道く成り立つ純心(こころ)の角(かど)には無屈(むくつ)に並べる灯(あかり)が点(とも)り、不意に尋ねる身笠(みかさ)の同調(しんぱ)は秘講(ひこう)を外して孤独を請け負い、幻想(ゆめ)に名付ける輪舞曲(ロンド)の日玉(ひだま)は過信に概(おお)きく巣立って入(い)った…。一人(ひと)の賛辞に清差(きよさ)を観たまま不幸の極致は身重を蹴り上げ、暗黙(やみ)の許容(うち)へと端正(きれい)を拝める無色の彩(あや)へと提灯を持つ…。日々の奈落に男性(おとこ)を見た儘、不和の破片に女性(おんな)を観た儘、過去に迷える生録(きろく)の老化は始動を控えて奇麗に在った…。
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…書きながら、
「あー、がー、くーそー(くそぼけー)」
みたいな事を口に出して、投げ遣りの執筆に努めて居ると、正面の窓の向こうに人の影が在るのに気付き、俺は「人に聞かれて怒りを買う様な言動をして居た(先程の書きながらの発言の事)」為にその人影に何と無く気付いては居たが、すぐに直視する事は出来ず、少しの間、態と、俺の部屋の前で立ち止まった「とっぽい男」の前で、その男の存在を無視する形で文章を書いて居た。背の高い、少々日焼けをして頑丈そうな、親父であった。
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未開に息衝く不幸の端(はし)には旧い故縁(えにし)が呼吸を辿り、白亜(しろ)く棚引く過去(むかし)の快無(オルガ)を両手で囲める一女(おんな)を毛嫌い、過去の常識(かたち)は惨さを包(つつ)める不快を脱して、淡く流行(なが)れる孤独の栄者(えいじゃ)は盛(さか)りに取り巻く景色を保(も)った…。無機と有機の旧巣(ふるす)の許容(うち)には明日(あす)に息衝く孤独が与(あずか)り、不毛に酔わせる独理(ドグマ)の無形(かたち)は過去に降(お)り立つ〝這わせ〟を見納め、暗黙(やみ)の許容(うち)へと希望を培う未然の芥(あくた)の美体(からだ)を打った…。非常に囲める独理(ドグマ)の空気は一人(ひと)と現行(いま)との柔味(やわみ)を拵え、非道(ひど)い気色へその実(み)を究(もと)める暗黙(やみ)と旋律(しらべ)の守りを透せる…。旧い気色のmonkの鑑は「自由」に活き発(た)つ労苦を可笑しみ、一人(ひと)に縋れる琥珀の美味には自己(おのれ)の奇妙を放(ほう)って在った…。一人(ひと)と現行(いま)との八頭(おろち)の空間(あいだ)は白雲(くも)に近付く言霊(こだま)を可笑しみ、非道(ひどう)に絶えない気配の長(ちょう)には永い生憶(きおく)が通じて在った…。旧い気色と過去の文言(ことば)は自由を余せる犬猿から観て、一人(ひと)の許容(うち)へと透りを失くせる不安の暗(やみ)には体形(かたち)を撓(しな)らせ、自由に羽ばたく孤独の盲者(もうじゃ)と既憶(きおく)の透りを好(よ)くして往った…。琥珀日和(こはくびより)の秘伝に浮き彫り、自由を賄う気色を睨(ね)めては、退屈(ひま)を余せる精神(こころ)の進化を過去に求めて自由を根削(ねこそ)ぎ退屈(ひま)を余した孤録(ころく)の内実(なかみ)は生憶(きおく)を頼りに未然を培い、旧(ふる)びた規憶(きおく)の盲利(もうり)の内には自然(しぜん)と主観(あるじ)の従順さえ在る…。不自由成らねど未解(みかい)の生憶(きおく)は、過去に置き去る好運(さだめ)を透らせ、自己(おのれ)の白亜(しろ)さに淡味(あわみ)を添え往く孤独と謳歌の帰順に見定め、一人(ひと)の仕打ちに精神(こころ)を宿せる自由と現行(いま)との凡欲(ぼんよく)から観て、幻(ゆめ)の独気(オーラ)を孤独に培う悲惨の景色は現代人(ひと)に映った…。一人(ひと)に呑まれる孤独の生路(きろ)には意味と幻覚(ゆめ)との高架を見定め、暗(やみ)に溺れる孤独の独気(オーラ)は既存に迫れる不和を想った…。他人(ひと)に迫れる孤独の憂慮は不審に追い込む自由を追い立て、幻(ゆめ)と悪事の孤業(こぎょう)の独理(ドグマ)は一人(ひと)の生憶(きおく)へ準じて入(い)った…。退屈(ひま)を余せる不浪(ふろう)の景色は情事(こと)に頼れる旧差(ふるさ)を絵に観て、清い景色に身悶えして往く過去の小躍(おどり)は風化に逆らい、退屈(ひま)を余せる気楼の沃土は未来(さき)を信じて巣立って行った…。
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…しかしそうして書いて居ると、次の瞬間、その男は、外の自分の家の周りを沿う様にして在る庭に立って居た筈が、俺の部屋の中に、閉めて居た網戸を遮る様にして入って来て居た様で、書いて居る俺のすぐ目の前(正確には左前方)にぬぼーっと立ち尽す様にして立って居り、俺は彼の存在に見向くしか無い状況に追い込まれてしまった。「これは何かあるな…」とも思って居た。この男は、現実に於いて俺の家の隣の家に住む過去(かこ)さんの親父のポジショニングを取って居り、その過去さんが、現実に於いて俺が畳の部屋で(実際に)怒りながら小説を書いて居る朝方に、じゃりじゃりじゃりじゃり…!!っと草履の音を高く鳴らして居た事からヒントを得たのか、その光景・情景を以てこの場面が脚色された様だった。この時から、この俺の家の隣に住む「過去さん」が旧友の親父の役をする事に成った。
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…無謀の堤を過去(むかし)に観ながら気楼と現行(いま)との懊悩(なやみ)の果てには、一人(ひと)に落ち着く孤独の乱心(こころ)を夜半(よわ)に拡げた無知を気取って、一人(ひと)に遍く不可思(ふかし)の珊瑚は自己(おのれ)の人密(みつ)へと鈍(くも)って往った…。「自由」に掴める無垢の活命(いのち)は固陋と最期の世渡りなど見て、一人(ひと)の界(かぎり)に感覚(いしき)を問うのは退屈(ひま)を余せる成義(せいぎ)を打った…。幻覚(ゆめ)の滾りに死地を見守る無機の自覚(かくご)はその絵を観て活き、退屈(ひま)を余せる最後の業(ごう)には不沈に酔わせる独理(ドグマ)を知った…。自己(おのれ)の無知から果楽(からく)が落せる不条理から鳴る新鋭ばかりが、幻覚(ゆめ)の既憶(きおく)と孤独の長(ちょう)から軒並み外れた空城(くるわ)を見廻し、暗黙(ゆめ)に望める過去の密度は巨躯を集めて孤独を飼った…。一人(ひと)に落ち込む無秩の条理は幻(ゆめ)と主観(あるじ)の小言を着せ替え、旧来挿話(むかしばなし)に一人(ひと)を奏でる浮浪と感覚(いしき)の縋りを識(し)った…。一人(ひと)に同じく生録(きろく)を詠むうち幻想(ゆめ)に見果てぬ陽(よう)の一通(とおり)は狭筵(むしろ)を駆け抜け、見様見真似で独理(ドグマ)を奏でる〝旧来挿話(むかしばなし)…〟の活路を識(し)った…。幻覚(ゆめ)の男・女(だんじょ)と天(そら)の鑑(かがみ)は一人(ひと)の宙(そら)への活力(ちから)を脱ぎ捨て、暗黙(やみ)に縮まる個録(ころく)の栄華を無力に与(あず)ける造作を添えた…。低い小宙(そら)から過去が温(ぬく)もり暗黙(やみ)の信義(しんぎ)に魅了を観るのは、不亘(ふわた)り上手の独創(こごと)の頭上(うえ)での情事(こと)の進化へその身を投げ掛け、白亜(しろ)く尖れる残骸(むくろ)の自主(あるじ)は自由に燃え立つ不満を乞うた…。一人(ひと)に投げ遣る無力(ちから)の人扉(とびら)は振動(ふるえ)を覗かす呼吸を澄まされ、幻覚(ゆめ)の身近に禿冠(かむろ)を忘れる分厚(あつ)い白壁(かべ)への温度を識(し)った…。一人(ひと)の無知へと故録(ころく)を歪める不毛と現行(いま)との暗黙(やみ)の呪庵(じゅあん)は、奇妙に赴く文言(ことば)の成果を人間(ひと)に喩える信途(しんと)を保(も)ち得た…。
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…俺は先述の様に、この父親の襲来の前に、旧友と何処(どこ)の異国の様な地を歩き、奴(旧友)が急に具合が悪くなりその後そのまま死ぬ、と言う現場に居合せると言う経験をして居た。故に、この父親が俺の目前(まえ)に現れて少ししてから、「何故この父親が俺の前に来たか?」と言う疑問に対して、一応の答えは見付けて居たのだ。
その父親は、それらしく哀しみを装い、旧友が死んだ(詰り息子が死んだ)と言う事を、小説を書いて居る途中だった俺に報せて来た。俺は暑かったのか、ランニングシャツを着て居た様だが、その父親は、同じく暑い外からこの俺の自室に入って来たにも拘らず、まるで冬に着る様な長袖、長ズボンを着て居た様な気がする(服装ははっきり憶えて居ない)。
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…一人(ひと)の感覚(いしき)に純心(こころ)が蠢く暗黙(やみ)の集成(シグマ)に孤独を置いては、一人(ひと)に始まる孤業(こぎょう)の愛露(エロス)を過去に置き去り人道(みち)を根廻し、男女(ひと)の仕種に孤録(ころく)を詠むのは人山(やま)と八頭(おろち)の孤独と最期で、幻覚(ゆめ)の故縁(えにし)に微妙を伴う過去と現行(いま)とは文言(ことば)を保(も)った…。分厚(あつ)い吐息の過日(かじつ)は未(いま)でも他人(ひと)に知られず独理(ドグマ)を追うのは退屈(ひま)の独語(かたり)で、自由に紐解く孤業(こぎょう)の身重は身欲(みよく)を余して稼業を慎み、人山(やま)に培う連呼の生憶(きおく)は暗(やみ)に誤る独理(ドグマ)と成った…。無心の既憶(きおく)は素人(ひと)に追い付き、真昼(ひる)と現行(いま)との未憶(みおく)を培い、退屈(ひま)を余せる自己(おのれ)の空気は人密(みつ)に寄らせる過憶(かおく)と馴染み、女性(おんな)の標(しるべ)に一人(ひと)を置くのは無知に絶えない気楼と同じく、幻覚(ゆめ)の信者に細(ほっそ)り立つのは庇を見知らぬ気色と成った…。幻覚(ゆめ)の既憶(きおく)と古豪の暗黙(やみ)には律儀に阿る音頭を培い、白亜(しろ)い刹那に未憶(みおく)を限れる素人(ひと)の姿勢(すがた)を小宙(そら)へと遣った…。未知に透れる孤独の独気(オーラ)は不安と幻(ゆめ)とを新緑(みどり)に保(たも)ち、一人(ひと)の暗間(やみま)に女性(おんな)を葬る俗世(このよ)の摂理に従い続けて、相(あい)する生憶(きおく)に可憐を見付ける不自由から成る無音の空気は、旧く成れない千夜(とばり)の業(ぎょう)には荒い気色が盛(さか)って入(い)った…。一人(ひと)に知られず孤独を蹴散らす不和に荒げた未憶(みおく)の長(ちょう)には、白亜(しろ)く纏まる双子の孤独は暗夜(やみよ)に仰け反る哀れを眼(め)に立て、気楼と現行(いま)との故録(ころく)の了(おわ)りは自由の進度(しんど)を放(ほう)って行った…。一人(ひと)に集まる不安の途切れは過去を絵にした未完(みじゅく)を気にして、一人(ひと)に過ぎ去る自主(あるじ)の内には奇妙を画(え)に観た過憶(かおく)が慌てて、幻覚(ゆめ)の魅了に仄香(ほのか)が佇む意味を養う四季(きせつ)を淀ませ、一人(ひと)の人形(かたち)へ気力を交せる身塵(みじん)と愛との調子を置いた…。一人(ひと)に這わせる純心(こころ)の尖りは意味を眺めて暗夜(やみよ)を着せ替え、一人(ひと)の生義(せいぎ)に男性(おとこ)を企む夜半(よわ)の魅力に巣立って在った…。
*
…その(態とらしく哀しそうな顔をした)父親の報せに対して俺は、又大袈裟に、
「ええっっ!!?……いつ……?」
みたいな、よくドラマなんかで見掛ける様な対応をして居て、とにかく、悲しみに在る人間の怒りを買う様な、失笑染みた下手(へた)な発音・対応をするのだけは避けようと、四苦八苦して居た。まぁこの試みは上手く行った様だ。その内、その旧友の父親に付いて、旧友の母親らしき人物も(俺の知らない間に)俺の自室に登場して居た。その父親と同様に、悲しそうな体裁を粛々を以て保(も)ちながら付き添い、時々、合いの手を入れて居る。父親と母親は、旧友が亡くなった時の(成り行きや原因を含めた)事を一々分かって居たので、「俺が見て来たのと同じ事言うとるなぁ」等と想いながら、一寸失笑してしまいそうになったが、「原因」に就いては初耳で、聞き耳を立てた。
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幻覚(ゆめ)の光沢(ひかり)に過去(むかし)が値下がり、白亜(しろ)い暗(やみ)への活歩(かつほ)の凪では乱心(こころ)の調度が処を養い、自由と現行(いま)との数字の裾には虚無が盛(さか)える不頼(ふらい)を採った…。人間(ひと)の堕落に空論が成り、幻(ゆめ)と空間(あいだ)の孤独の許容(うち)には自由に成り立つ不安が素通り、白亜(しろ)く粋(いき)れる枯渇の裾から低い小宙(そら)への空間(あいだ)が発(た)った…。意味を担げる「自由」の隙間は暗黙(ゆめ)と活路の知己を養い、女性(おんな)の仲間を内に宿せる不頼(ふらい)と不和との人形(かたち)と成った…。宙(そら)に羽ばたく過去(むかし)の夜半(よわ)には意味を画(かく)せる無心に活き発(た)ち、未知が近付く老いの暗(やみ)には常識外れの不想(ふそう)が在った…。未知に息衝く無言(ことば)の泡味(あわみ)は無心に象る囲いを化かし、一人(ひと)と現行(いま)との独りの葦(あし)には人見(ひとみ)の狂輪(くるわ)を理不尽にも観た…。街に息衝く孤独の文言(ことば)は人間(ひと)に合せる不老を養い、暗黙(やみ)の概句(おおく)を基本に並べる未来(さき)と現行(いま)との空転(まろび)を識(し)った…。児(こども)と悪(あく)との懊悩(なやみ)の人間(ひと)には不平に彩る孤独が顕れ、未然に活き着く不安の柔味(やわみ)は小宙(そら)と一人(ひと)との初歩(いろは)を識(し)った…。一人(ひと)と過去との無垢の一人(ひと)には未知には未知に縋れる個録(ころく)が拡がり、独り(ひと)と男・女(だんじょ)の不毛の輪舞曲(ロンド)は無知に傅く如述(にょじゅつ)が在った…。貧しく成り立つ不思議と孤独は、現行(いま)に成り立つ不満を囲い、一人(ひと)に始まる不装(ふそう)の独理(ドグマ)は信じる孤独を信仰(まよい)に保(も)った…。未知に囲める無彩(むさい)の脚色(いろ)には男女(ひと)が息衝く乱心(こころ)が成り立ち、身欲(よく)と退屈(ひま)との自由の緩みは未知に留(とど)まる信心を得る…。街に脚色付(いろづ)く孤独の生跡(あと)には不毛と自主(あるじ)の言動(うごき)を装い、街に脚色付(いろづ)く小言の退屈(ひま)には未知と過去との不装(ふそう)が彩(と)った…。美街(まち)に息衝く孤独の進路は意味を採れ得る退屈(ひま)を保(も)ち出し、暗黙(やみ)に堅(かた)める不安の人形(かたち)は白亜(しろ)い人壁(かべ)への未完(みじゅく)を盛(も)った…。自由に成り立つ不明の朝陽の身欲(よく)には不満と弄(あそ)びは不平に脚色付(いろど)る不安を保(も)った…。意味に創れる不平の初歩(いろは)を無価値に近付く未案(みあん)を買った…。
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…なんでも死の原因は、煙草だったらしい。この煙草の葉(巻かれて在る葉)に菌が付いてそれが体内に入り、旧友は劇症的に亡くなったらしい。夢の中で俺も吸う立場に在ったが、なぜ旧友だけ、等と想う最中(さなか)に、父親(とおそらく母親も)が小説を乗せた俺の目前のテーブルの上に、旧友が生前に所持して居た数種類の煙草を出して来た。パーリアメント八ミリ(か十ミリ)、キャスター三ミリと六ミリ、マイルドセブン三ミリと六ミリ(十ミリも在ったかも知れない)、なんかをずらっと並べて居た。殆ど吸われて残りが数本しか無いのも含めて、かなりの数の煙草である。そのパッケージは皆夫々、旧友のポケットに入れられ続けて揉まれた為か、一様にくしゃくしゃに成って居た。キャスターだった様に記憶するが、そのパッケージには、キャメルのそれに見られる様な〝ラクダ〟の絵が、濃い夕暮れを表す可成り濃い茶褐色の背景に浮き彫られて居た。それは、実際には見た事も無い煙草のパッケージである。
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街に遠退く人道(みち)への生絆(きずな)は一人(ひと)を惜しまず感覚だけ識(し)り、未知との出逢いを四季(きせつ)に与(あず)ける五月日和(ごがつびより)の不仲を知った…。一人(ひと)の紺(あお)から未録(みろく)が産れて旧い寝屋には日中(ひなか)が訪れ、退屈(ひま)を余せる孤独の狭筵(むしろ)は暗黙(やみ)の故録(ころく)へ聡明ながらに、一人(ひと)と現行(いま)との人形(かたち)の伸びには櫓を済ませる猟奇を射った…。一人(ひと)を介した生軸(きじく)の流行(ながれ)は表情(かお)を知らない独理(ドグマ)を詠み捨て、旧(ふる)びた檻から呼吸音(おと)を把(つか)める非道の幾多を総じて保(も)った…。幻覚(ゆめ)の無形(かたち)に徒党を観る時、一人(ひと)の姿勢(すがた)は馬幌(まほろ)に従い、諸星(ほし)の煌(ひかり)に芥(あくた)を眺めた人密(みつ)の気色に身内を訪ねて、見様見真似の儀式に手向ける理彩(りさい)の総ては艶やかだった…。幻覚(ゆめ)の貴重を身欲に携え過去に押し出す白雲(くも)を問うても、一人(ひと)と未(いま)とが過録(かろく)を願わす思慮の欲から傾向だけ採り、一人(ひと)の進化へ没頭して往く生録(きろく)紛いの勇赦(ゆうしゃ)を識(し)った…。幻覚(ゆめ)の秘密に生録(きろく)を乞うのは人山(やま)と身陰(みかげ)の乱歩に寄り添い、幻覚(ゆめ)の講和へ躍進して生く非道の人形(かたち)に通底させ得た…。幻覚(ゆめ)の無形(かたち)に欲深(よくぶか)だけ飼う人密(みつ)の自主(あるじ)は気取りを忘れて、幻(ゆめ)の男・女(だんじょ)の尻尾を見送る児(こども)の姿勢(すがた)を大事に崇めて、一人(ひと)の姿勢(すがた)と小鳥(とり)の脚色(いろ)など淡い四季(きせつ)へ透して往った…。幻(ゆめ)の生録(きろく)に無活(むかつ)を取り添え、一人(ひとり)に落ち着く恋慕の数(かず)には、一人(ひと)の夜風が真面を合せる旧い夜伽の背負いを興じて、一人(ひと)と人山(やま)との活路を拡げる個有(こゆう)の思乱(あらし)に総じて往った…。未来(さき)を知らない蜷局の内には未(いま)に見詰める無欲が高らみ、合せ鏡の髑髏の記者には白亜(しろ)い菩提が手招きする上、俗人(ひと)の感覚(いしき)を高揚させ活き、恥ずかしさに立つ俗人(ひと)の安堵は破滅だけ識(し)る孤独の遺棄から寝室(ねむろ)を知った…。幻覚(ゆめ)の人形(かたち)に暫く立つのは、紅(あか)い鼻緒の主女(あるじ)であった…。
*
…「これやな。このパーリアメント…(云々)」
と父親・母親が言い、どうやら、パーリアメントを吸った事が、旧友の直接的な死の要因と成ったらしい。菌の付着の件も在ったが、此処では、暑い南国等では、続け様にタールの高い煙草を吸う事は、人体に具わって居る機能(何の機能かは詳細に忘れたが、おそらく血流に関わる機能だった様に記憶する)に悪影響を及ぼし、それが原因でショック的に人が死ぬ事がある、とされて居た。だが俺は大丈夫だったので、同じ喫煙者同士で何が違うのか、疑問になり、よくよく俺と旧友の吸って居た煙草の違いを見ると、俺はマイルドセブン一ミリのみ、旧友は数種類の煙草(上記の)を交互に吸い…且つ、タール数が俺のより全て高い、と言う事が分かった。この違いが二人の運命を分けたのか、とその時の俺は、神妙に考えて居た。結局、旧友の両親は怒らずに済んだ。
*
人道(みち)に外れた孤独の遊歩は一人(ひと)との生絆(きずな)を陰府(よみ)に見落し、無知に連なる孤独の壁(かべ)には幻(ゆめ)の律儀が枯渇を見渡せ、非道(ひど)い人形(かたち)と独理(ドグマ)の周知は余程の孤独を吟味して往く…。無知に活き尽(き)る過去の脆弱(よわ)みは身近の人山(やま)から通天(つうてん)だけ引き、想いの定めは未完(みじゅく)を脆(よわ)めて人体(からだ)を模(かたど)る独理(ドグマ)と一形(かたち)の活性を観た…。無解(むかい)と未(いま)との要(かなめ)の欲には人間(ひと)に纏わる過度を象り、幻覚(ゆめ)の男・女(だんじょ)と美体(からだ)の光沢(ひかり)は予知に活き尽(き)る無謀を飼った…。一人(ひと)に二重(かさ)ねる孤独の小敗地(アジト)は退屈(ひま)と文句の飾りを概(おお)きく、のらりくらりと美貌を操る不婚(ふこん)の空間(あいだ)を烈しく素通り、自己(おのれ)の未知から虚無が見限る幻(ゆめ)の見定(さだ)めと故縁(ころく)は弾かれ、一人(ひと)に導く気(こ)の端(は)の揺蕩(ゆらぎ)は一人(ひと)に知られずどんどん堕ちた…。白亜(しろ)く伸び浮く乱心(こころ)の共鳴(さけび)は無知と現行(いま)との安(やす)みを概(おお)きく、一人(ひと)の欲から安堵が空転(ころ)がる〝不安と幻視(ゆめ)…〟との自主(あるじ)を片手に、過去に導く枯渇の空間(あいだ)は一人(ひと)の活路に人山(やま)を見上げて、無尽(むじん)に迫れる主観(あるじ)の欠片(かけら)は人道(みち)に棚引く孤独を保(も)った…。幻覚(ゆめ)の無知から果楽(からく)が誤る非道の禿冠(かむろ)は依りを見忘れ、過去(むかし)と児(こども)に未来(さき)を預ける微温(ぬる)い人形(かたち)の小敗地(アジト)を識(し)った…。無知に逆巻(さかま)く孤業(こぎょう)の迷路は旧い廊下を孤独に相(あい)し、自己(おのれ)の無知から陽光(ひかり)を囲める脆弱(よわ)い活力(ちから)を自体(からだ)へ貶め、人山(やま)の迷路へ夢中に成るのは過去と未(いま)との不婚(ふこん)を見渡せ、人間(ひと)に知られず故郷を乞うのは自己(おのれ)の無垢への司業(しぎょう)と成った…。一人(ひと)の静(しず)みに憂いを立たせて過去と未(いま)との柔味(やわみ)の許容(うち)には、幻想(ゆめ)の端正(きれい)に淡味(あわみ)を酔わせる一人(ひと)の老苦(ろうく)と孤業(こぎょう)に併(あわ)さり、幻(ゆめ)の無垢への情事(こと)の凪には絶えない快無(オルガ)の残骸(むくろ)が成った…。自由に紐解き自由に活歩(ある)き、暗(やみ)を通れる孤独の許容(うち)には、一人(ひと)と未(いま)との暗(やみ)に輝く微温(ぬる)い兆しが謳歌を識(し)った…。
*
…旧友と俺は見知らぬ異国の様な地を、結構多数のグループに紛れて歩いて居り、そのグループ内でも、ウィルス感染による死者は多く居た様だ。旧友はその犠牲者の内の一人である。そのウィルスとはまるで、「エボラ出血熱」の威力を想わせるものだった。現実には有り得ないが、夢の内では、このウィルス感染を「エボラ出血熱」そのものと重ねて見て居た。
*
無口に佇む銀の内輪(うちわ)に未知と現行(いま)との濡れ衣だけ観て、素人(ひと)と過去との万象(よろづ)の民(たみ)には無価値に気取れる不安が和らぎ、白亜(しろ)い銀河に有頂(うちょう)が発(た)ち生く一人(ひと)の神社は脆くも崩れ、自己(おのれ)の無垢から未婚が仕上がる過去の常盤に道標(しるべ)を彩(と)った…。自由に成り立つ活き血の幻(ゆめ)には不毛と残骸(むくろ)の孤独が成り立ち、不安に降(お)り立つ旧(むかし)の価値には連想(ドラマ)が降(お)り立つ孤独を蹴散らせ、自由に活き発(た)つ琥珀の美翼(びよく)は同調(シンパ)を観るまま銅像を見た…。一人(ひと)と欲との周りの調度は過去に流行(なが)れる気色の内にて、白亜(しろ)い内輪(うちわ)に自己(おのれ)を見定(さだ)める旧来(むかしながら)の生準(きじゅん)が成り立ち、幻覚(ゆめ)の不和から無活(むかつ)が立つのは分厚(あつ)い進度(しんど)の個録(ころく)と主宴(うたげ)で、人密(みつ)の内へと乱心(こころ)が向くのは生憶(きおく)に準ずる脆さと成った…。自由に燃え尽(き)る乱心(こころ)の主宴(うたげ)は一人(ひと)に知られず不通を手招き、未知と現行(いま)との孤独の順路は嗣業に遍く手順を添わせ、広い宙(そら)から欲を憶える旧来独語(むかしがたり)の独理(ドグマ)の許容(うち)には、一人(ひと)の自主(あるじ)と独創(こごと)が統(たば)ねる人密(みつ)と幻(ゆめ)との景色を呑んだ…。未亡の人山(やま)から精神(こころ)が現れ、不侭(ふじん)の活命(いのち)が粗く成る頃、一幻(ゆめ)に象る自己(おのれ)の景色は非道に溢れた心地を隔て、幻(ゆめ)の欲から効果を担げる旧い価値など雄々しく死んだ…。幻(ゆめ)の無垢へと生憶(きおく)が削がれて不死と未(いま)との暗夜(やみよ)に於いては、無心が高鳴る枯渇の憂慮は路銀を照らせる悪事を働き、自己(おのれ)の独理(ドグマ)と過去の集成(シグマ)は無機に耐え往く私闘を二重(かさ)ねて、旧い未来(さき)への梵欲(ぼんよく)等には未活(みかつ)が息(いき)する渇動(かつどう)が在る…。分厚(あつ)い人形(かたち)に映る壁には幻覚(ゆめ)の未覚(みかく)に器用が産れて、二性(ふたつ)ばかりの呼吸の微音(おと)には明朗(あかり)が差し往く土台が講じて、人の涼風(かぜ)から気楼が零れる夜半(よわ)の旧巣(ふるす)へ真逆(まさか)と列(なら)び、情事(こと)の優れに身重を酔わせる不毛の主観(あるじ)をこよなく愛せた…。無知に並べる精神(こころ)の奥には涼風(かぜ)を遮る木霊が成り立ち、一人(ひと)に紛れる孤独の長(ちょう)には活き活きして往く孤独が発(た)った…。退屈(ひま)を余せる路頭の欲には素人(ひと)と暗闇(やみ)との梵欲(よく)が成り立ち、優れた一幻(ゆめ)から過去が逆行(もど)れる過去の夜伽は概(おお)きく崩され、広い背中の活人(ひと)の合図は想定され往く結果(こたえ)を盛(も)った…。幻覚(ゆめ)に集める無機の記憶は素人(しろうと)紛いに千夜(とばり)が降(お)り立ち、温味(ぬくみ)を識(し)らない記憶の寝床に幻覚(ゆめ)の主人(あるじ)を一人飼いつつ、過去と不思議の人密(みつ)に習わす明日(あす)の進理(しんり)と過程の生憶(きおく)は、一人(ひと)に始まる孤業(こぎょう)と独理(ドグマ)の分厚(あつ)い信理(しんり)に訴え始める…。
*
…旧友と、俺達だけはウィルスに罹らん様に帰ろう、と決心して、グループのまるで先頭を取って歩き、帰って居た折、突然、俺の隣を歩いて居た旧友が苦しみ出し、腹部辺りを手で押さえながら、ぶるぶるぶるぶる震えながら暫く頑張って俺と一緒に歩いて居たが、遂に倒れたのだ。他のグループの人々は、気持ち・親近性が俺達から遠い後方に居た様で、余り俺達(特に旧友の惨劇)に構う様子が無かった。
*
一人(ひと)に逸(はぐ)れた白雲(くも)の様子は無知と現行(いま)との空転(まろび)を絵に観て、一人(ひと)の様子を孤独に置き去る過去の凌ぎに未亡を気遣い、女性(おんな)の神秘(ふしぎ)へ〝囲い…〟を崩せる幻想(ゆめ)の一通(とおり)と小言に入(い)った…。退屈(ひま)を余せる文言(ことば)の巧みは暗(やみ)を気にして孤独を弄(あそ)ばせ、女性(おんな)の故縁(えにし)へ生録(きろく)を詠むのは過去の数字と暗夜(やみよ)の許容(うち)まで、一人(ひと)に這わせる残骸(むくろ)の気色は既知に欲張る乱心(こころ)と同じく、一人(ひと)に紡げる微欲(よく)の感覚(いしき)は飢饉を按じる無造(むぞう)に入(い)った…。一人(ひと)に知らせぬ空転(まろび)の総理(すべて)は生録(きろく)に準ずる故縁(えにし)を呼び捨て、人間(ひと)に知られず文言(ことば)の概(おお)くは禿冠(かむろ)を脱ぎ捨て人密(みつ)を気取って、街の行方を流行(ながれ)に見立てる「自由と気儘…」の故縁(えにし)は素通り、一人(ひと)に保てる過録(かろく)の流行(ながれ)は幻(ゆめ)の淡路と習わしを観た…。自由と自然(あるじ)の乱心(こころ)の内実(なかみ)は人物(もの)の浮きから独理(ドグマ)が空転(ころ)げて、漆黒(くろ)く学べる自由の人壁(かべ)には女性(おんな)の感覚(いしき)が幻覚(ゆめ)を見舞った…。一人(ひと)の無形(かたち)が幻(ゆめ)を追い駆け、不名誉から成る過去の吐息は小宙(そら)に逃れる無心を保(も)った…。一人(ひと)に残れる無垢の悦(えつ)には美街(まち)と欲との内実(なかみ)の端(はし)には人山(やま)に逃れる不毛を柔(やわ)め、無垢に色発(いろた)つ故録(ころく)の日々には過去の常識(かたち)が仄(ほ)んのり馴染む…。未知と現行(いま)との人山(やま)の信義(しんぎ)は懊悩(なやみ)を晦ます孤独を弄(あそ)び、一人(ひと)に導く不能の吃(ども)りは蟲(むし)と快無(オルガ)の強欲(よく)を見知った…。過去に高まる無心の日(ひ)の掌(て)は人山(やま)に導く活命(いのち)が素通り、一人(ひと)と自主(あるじ)の孤独の絵馬には暗黙(やみ)に留(とど)まる演目を見た…。自由に羽ばたく枯渇の遊歩は有頂を目掛けて人壁(かべ)を崩して、白亜(はくあ)と現行(いま)との調度の定律(おきて)はしどろもどろの空気に生い立ち、一人(ひと)に知られず無言の一夜(いちや)は不毛と暗黙(やみ)との快無(オルガ)に上塗り、酷く落ち込む男・女(だんじょ)の荒みは表情(かお)を保(も)たない群像(ぐんぞう)とも成る…。
*
…その時は、空気から感染するもの、とグループ内で決められて居た。薄々、周りの状況に就いてグループは情報を得て居たのである。(この辺りで、D子の、
*
一人(ひと)と幻(ゆめ)との信仰(まよい)の何処(どこ)かに人密(みつ)を毛嫌う人山(やま)が現れ、欲の無形(かたち)に過去(むかし)を煩う過信の元気にその眼(め)を宿らす…。不毛に息衝く過渡への流行(ながれ)は幻覚(ゆめ)の繁味(しげみ)と淡路を掌(て)に採り、日夜励める児(こども)の様子は塞ぎ尽(き)れない道理を噛んだ…。自己(おのれ)の過去との仲を想わす不装(ふそう)に活き尽(き)る独理(ドグマ)の総ては、白亜(しろ)く棚引く旧(むかし)と未(いま)との〝暗(やみ)と同調(シンパ)〟の銅像から観て、人山(やま)に見晴らす小言の概(おお)くは独語(かたり)に導く小声(こえ)を濁した…。美街(まち)の景色に素顔を取り巻く一人(ひと)と自由の殺気と人形(かたち)は、自己(おのれ)の身欲へ自由に絡まる無知に活き尽(き)る〝幻見(ゆめみ)〟の傀儡(どうぐ)と、併せ鏡に小声(こえ)を隠せる無知の脚色(いろ)への安堵を保(も)った…。一人(ひと)の静寂(しじま)に過去(むかし)が突くのは人山(やま)の目下(ふもと)と謳歌の人里(さと)にて、未(いま)に独歩(ある)けぬ身欲の途切れは人山(やま)に匿う宇宙と成った…。一人(ひと)の初めに無形(かたち)が活き尽(き)る自由と現行(いま)との暗夜(やみよ)の進路は、自己(おのれ)の無知から幻心(こころ)を解(と)かせる不毛の独理(ドグマ)と教致(きょうち)へその実(み)を任せて、日々に揺るがぬ狭筵(むしろ)の柔味(やわみ)は自己(おのれ)の過去から道理を突き刺し、日々に集まる無録(むろく)の杖には〝人山(やま)〟に見果てる故郷を採った…。動転して往く純心(こころ)の無形(かたち)は「自由」と未(いま)との柔味(やわみ)を脱ぎ去り、一人(ひと)に始まる夜伽の甲斐には不意に色付く孤独を阿り、不快を彩る孤々(ここ)の屋根には過去の修理と道具が在った…。幻想(ゆめ)の生憶(きおく)と無根の仕手には傀儡(どうぐ)が統(たば)ねる信仰(まよい)が小躍(おど)り、一人(ひと)に知られず個録(ころく)を積むのは夜伽だらけの高架と成った…。未知に赴く人形(かたち)の成果(はて)には侵略して生く撓(たわ)みが浮き出て、端正(きれい)に纏まる孤独の信仰(めいろ)と呼吸の初歩(いろは)が未界(みかい)を紐解き、五月蠅(あわ)い翳りの同胞達から絵具(えのぐ)を画(かく)せる傀儡(どうぐ)を保(も)った…。人間(ひと)の理知から健気に近付く幻想(ゆめ)の活理(かつり)と労(ろう)との空間(あいだ)は、一人(ひと)に紛れて小言を流離う「退屈(ひま)を観る目」の流行(ながれ)を買った…。一人(ひと)と現行(いま)との文言(ことば)の活きには、旧(むかし)に至れる独創(こごと)を憂い、旧(ふる)びた進歩を文言(ことば)に辿れる夢想(むそう)の真価に問われて果てる…。無垢の繁味(しげみ)に人密(みつ)を観る内、不毛の安堵は両掌(りょうて)に名高い…。
*
…従い、俺は、感染した旧友が横で苦しむのを見送りながら、自分だけは感染しない、と再び強く心に決めて、旧友を置き去りにする様に黙々独歩して行き、早くその場から立ち去る事だけを考え始めた。何か、背の高い葦(あし)の様な(葦よりもっと丈夫な玉蜀黍の様な)葉が俺達の頭上・身辺に生えて在り、それを搔き分ける様にして前進して行った。少し、
「この葉が生えて在る場所は、この葉から毒素(ウィルス)が撒き散らされるから危ない、息をしちゃいけない」
なんて噂が飛び交い、故に俺は、その景色が周りに映ると息を止めて、まるでそうした景色の欄干を潜(くぐ)り抜ける様にして、独歩して行った。
*
阿那露具(アナログ)から成る苦労の灯(あか)りは無知を秘め往く小言と同じく、旧い軒端に作法を動かす選り取り見取りの男・女(だんじょ)の術(すべ)には〝過去の自由〟と、幻(ゆめ)の労苦に無心を拡げる謳(うた)の生本(きほん)を忘れて置いた…。過去に紡げる小敗地(アジト)の炎は無知に気取れる夜陰(やいん)に乗じて、幻覚(ゆめ)の傍(そば)から転々(ころころ)独歩(ある)ける人密(みつ)の感覚(いしき)にその実(み)を黙らせ、白亜(しろ)い雲から純心(こころ)を手繰れる女性(おんな)の上気を逃して在った…。人間(ひと)の学びに無力を飼ううち陽(よう)の日中(ひなか)は過去(むかし)を保(も)ち挙げ、苦労の途(みち)から泡沫(あぶく)を追い浮くしどろもどろの無知が生育(そだ)った…。翌朝(あさ)に好(よ)く観る無心(こころ)の陰(かげ)には「自由と未(いま)」とが根削(ねこそ)ぎ悩み、男女(ひと)と現行(いま)との極(きょく)の許容(うち)には〝日々…〟を見送る孤業(こぎょう)を採った…。人街(まち)に息衝く私宝(たから)の人山(やま)には孤業(こぎょう)に彩る可笑し味(み)だけ発(た)ち、一人(ひと)と幻(ゆめ)との記憶の日々には活路を開(ひら)ける孤憶(こおく)を識(し)った…。自己(おのれ)の無知から遠方(とおく)を観る時、通り相場の生憶(きおく)は悩ませ、人間(ひと)と不備との物憂い麻疹は翳りを見知らぬ奇妙を保(も)った…。街に息衝く孤独の木霊は美量(びりょう)に突き出る日(ひ)の芽(め)を見る時、杜撰の流行(ながれ)を静寂(しじま)に飾れる不毛と不和との工芸を詠む。明日(あす)の寝床を険しい人山(やま)から求める雅楽(がらく)は、未亡に埋れた小高い明日(あす)から岐路を立たせる不惑(ふわく)を睨(ね)め付け、暗黙(やみ)を見限る愚行(おろか)の脅威に底儚く燃ゆ路傍を観て居る…。人物(もの)の空虚を小宙(そら)に妬んで、日々に飾れる白雲(くも)の様子は穏やかにも在り、日々の街から遠退く夜風は真っ向勝負の余韻を解(と)いた…。明日(あす)の静寂(しじま)を過去に列(なら)べる自体(おのれ)の無垢には奇妙が成り過ぎ…、未知に溢れた孤独の欠片(かけら)は鼓動の自主(あるじ)は権力(ちから)を掌(て)にして衰退して活き、人物(もの)の悪事へ強欲(よく)を加える未完の独理(ドグマ)を発狂させ得た…。旧(むかし)に彩る孤高の自主(あるじ)は一人(ひと)を象り孤独を相(あい)し、日々の真中(まなか)へ幸先(さき)を拡める無効の小敗地(アジト)に徹して入(い)った…。貌(かお)を保(も)たない幼女(おんな)の生録(きろく)は現行(いま)を待たずに孤独を仰ぎ、幻(ゆめ)の活命(いのち)にその実(み)を着飾る虚実の悪意を総じて為せた。幼稚に認(みと)める自体(おのれ)の懺悔を人密(みつ)に汲め得る骨董から観て、過去(むかし)に還れる言霊(こだま)の気温は暗黙(やみ)に徹して文言(ことば)を留(とど)める…。
*
…旧友は、苦しみながら青い顔をして、「俺も連れて行ってくれ…!」とでも言わんばかりに、悲壮な体裁を以て俺の足にしがみ付く様にして救助を求めて居た。しかし俺はそんな旧友を振り払う様にして、前進した。
*
過去の倣いに宙(そら)を見積もり、自体(おのれ)の空虚を生かして置くのは旧(むかし)の微温味(ぬるみ)の欲望にも在り、一人(ひと)の生義(せいぎ)が糧を観るのは古式に則る無作法とも成り、或いは解(と)けない推理の加合(かごう)に準じた相思(そうし)に在った…。未知の労苦と精神(こころ)が往くのは無駄と白痴(はくち)の露呈の翳りと身重の初歩(いろは)で、不名誉から成る一通(とおり)の総理(すべて)は幻(ゆめ)と無形(かたち)の烏合を一宮(みやこ)で、幻(ゆめ)の生絆(きずな)と故録(ころく)の人見(ひとみ)は造作も無いほど打ち拉(ひし)がれ生く…。過去に見詰める徒労の集成(シグマ)は打ち出の小槌を頭上に幻見(ゆめみ)て、気楼に塗(まみ)れる滑稽(おかし)な仕種は過去を幻見(ゆめみ)る徒労を恐れ、知らず知らずに泡(あわ)を掌(て)に取る固陋の生義(せいぎ)に淡路を識(し)った…。幻(ゆめ)の身活(みかつ)に心機(しんき)を構える身寒い孤踏(ことう)の独理(ドグマ)と生果は、幻覚(ゆめ)の魅惑に耐え貫(ぬ)く瞳(め)を保(も)ち、自己(おのれ)と生果の孤業(こぎょう)と合間の倹(つま)しい自覚(かくご)を夜伽に説いた…。「自由」に名高い過去(むかし)の途切りは旧い故縁(えにし)の集中砲火で、幻覚(ゆめ)の独語(かたり)に身重が成り立つ不和の岐(わか)れを生準(きじゅん)に観る内、自己(おのれ)の過去から絶縁(えにし)を看破(みやぶ)る悲情(ひじょう)の哀れを杜撰に問うた…。幻覚(ゆめ)を観ながら旧(ふる)びた寝床は無言の自覚(かくご)へその気を張らせて、白亜(しろ)い人壁(かべ)への生気の人群(むれ)には淡く尖れる夜伽が奏した…。一人(ひと)と現行(いま)との脆(よわ)さを持ち合い、一人(ひと)に乗り出す愚昧の主観(あるじ)は自活(かて)に定める朝日を見出し、小宙(そら)に浮べる無秩(むちつ)の傍(そば)には不毛に気取れた一通(とおり)を保(も)った…。旧い気色に自己(おのれ)が生くうち幻(ゆめ)と精神(こころ)の脆差(もろさ)を素透(すどお)し、悲観に満ち生く過去の常識(かたち)は未亡に途切れた余裕を保(も)った…。一人(ひと)の独歩を夜伽を呈(あらわ)し、過去に活き得る精神(こころ)を解(ほど)かせ、幻想(ゆめ)の男・女(だんじょ)を純心(こころ)に解(と)かせる旧い価値から旧(むかし)を過せる…。非道(ひど)く成り立つ興味の欲には不彩(ふさい)と未(いま)との本物だけ観て、端正(きれい)に跨る金銭(かね)の無形(かたち)は身欲(よく)に絡まる不通と顕れ、不変と未(いま)とが精神(こころ)を富ませる旧い人智に留(とど)まり出した…。抒情の道標(しるべ)に淡路が成り立ち、未知の貌(かお)を澄ませて、漆黒(くろ)く途切れる小宙(そら)の欲には無知に彩る一通(とおり)を彩り、普遍と未(いま)との乱心(こころ)の自主(あるじ)は不満に凍えた凡欲(ぼんよく)が在る…。美街(まち)に息衝く涼風(かぜ)の隙間は華(あせ)を描(か)かない自由と活き立ち、脆い人形(かたち)に生(せい)を保(も)たせる不満と一幻(ゆめ)との空間(あいだ)を知った…。
*
…故にその後、旧友の両親(特にキレたら怖そうな父親)に会った時、この「見殺し」の件に就いてだけは言わない様に注意して居たのだ。
何とも、衝撃的な夢だった。
この夢を見る前、俺は『釣りキチ三平』の「夜泣き谷」の話を読んで居た。
*
不毛の律儀に孤独を流離い、夜半(よわ)の角(かど)から純心(こころ)を詠むのは独理(ドグマ)の陰から幻(ゆめ)と日々との希望に導く糧の調子に退屈(ひま)を設けて、自己(おのれ)の美声(こえ)へと貪欲だけ買う無秩(むちつ)の描写は途切れを保(も)った…。既知の幻(ゆめ)から純心(こころ)が拡がり、自己(おのれ)の不和には道理が壊れて、未来(さき)を按じる孤独の人陰(かげ)には無知の快無(オルガ)の尻尾を保(も)ち上げ、退屈(ひま)を余せる未覚(みかく)の自主(あるじ)は自活(かて)に吟味(あじ)わう試心(こころ)を置き去り、退屈(ひま)に息衝く幻(ゆめ)の労苦は明くる朝から動静(うごき)を知った…。自己(おのれ)の脚力(ちから)を自主(あるじ)に見送り、小宙(そら)の紺(あお)さは自由を識(し)れども、謳う道理に身近を追う度〝価値の進化…〟を牙城(とりで)に尽し、白亜(しろ)い真綿の孤独に包(くる)まる一人(ひと)の所以(ありか)は鈍(くも)りを乞うた…。暗(やみ)に迫れる孤独の傀儡(どうぐ)は思春(はる)の姿勢(すがた)にその掌(て)を這わせ、自由に気取れる愚行(おろか)の栄華は未屈(みくつ)に撓(たわ)める欲事(よくじ)を識(し)った…。一人(ひと)の精華に〝身重…〟が匂わす夜半(よわ)と未(いま)との白衣(ころも)の跡には、一人(ひと)に這わせる孤独の翳りが一通(とおり)に添え得る個録(ころく)を幻見(ゆめみ)て、生憶(きおく)通りに身活(みかつ)を匂わす旧い人形(かたち)の果実を採った…。無秩の独気(オーラ)が過去(むかし)を遡(のぼ)り、一人(ひと)の生果と自己(おのれ)の欲との無限の生路(きろ)への〝自由…〟を訴え、無垢に懐かす自由の牙城(とりで)は現行(いま)を余せる未来に先駆け、無知に按じる自体(おのれ)の行方は〝自由〟を誘(いざな)う寂寥を観た…。分厚(あつ)い人壁(かべ)から酉(とり)が追い駆け、未(いま)を宿せる自由と連想(ドラマ)は禍根を訴え、自己(おのれ)の意欲の木霊と生義(せいぎ)は旧(むかし)を嗜み退屈(ひま)を愛して、過去に見付ける欲の総ては絵画に劣らぬ自由を保(も)った…。現行(いま)に解(と)け込む自己(おのれ)の成果は加減を識(し)らない傀儡(どうぐ)を操り、幻想(ゆめ)と一光(ひかり)の静寂(しじま)の陰には未惑(みわく)に溢れた古業(こぎょう)が置かれて、漆黒(くろ)く透れる暗(やみ)の脚力(ちから)は旧い故縁(えにし)の鈴生りから観て、通り相場の紅(あか)い価値には〝過失〟に誤る生路(せいろ)が在った…。欲に交わる未活(みかつ)の空間(あいだ)は人間(ひと)の世界に絶望して居り、人間(ひと)の死滅を散々幻見(ゆめみ)て文言(ことば)の界(かぎり)を尽して行った…。自由と生義(せいぎ)の不敗の宿には空白地に建つ理由が寝そべり、淡い果(さ)きから温味(ぬくみ)が発(た)つのは理想を並べた浮き人(びと)だった…。
~理想の浮き人(びと)~(『夢時代』より) 天川裕司 @tenkawayuji
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