8月15日

ある日、主人公が街を歩いていると後ろから男につけられていることに気がつく。最初はたまたまかなと思っていた主人公だが、角を曲がったときに男との距離がかなり近くなったときにゾッとした。最近ここらで通り魔が出ている事を思い出したからだ。その通りには他に人がいなく危険だと思った主人公は次の角を曲がったときに全力で走って逃げようと考える。しかし、後ろを見たときに通り魔はもうかなり近くまで来ていて、顔を見られたと思った通り魔はポケットからナイフを取り出し主人公に向かって走ってくる。すぐに逃げる主人公だが恐怖からか足が上手く動かずほんの1メートル後ろまで追いつかれてしまう。死を悟ったとき奇跡が起こる。なんと直前で通り魔が転んだのだ。その隙に逃げ、もう何キロも走りさすが撒いただろうというところで呼吸を整えるために立ち止まると目の前に真っ黒で大きな人のようなものがいることに気がついた。死神だ。死神は通り魔が転んだのは自分のおかげだと言う。

そうやってこの映画は始まる。物々交換でただの石を100万円より価値があるものに変えなきゃいけなく、できなきゃ死ぬのだが、まず関わりが薄い人と交換したら石が木の棒になってしまい、次に仲のいい人がイヤホンと交換してくれ、その次はカードゲームのカード。今撮影はここまで終了した。しかしピンチだ、次の時計と交換してくれる役者がいない。撮影と並行して探してはいたが皆全然やりたがらないんだ。

「なあアキ、これから全然バイト入ってないって言ってたよな。それなら前に言ってた石川の祖父の家行ってくれば?そこで次の役者探して撮影してくるの」

そうトモキに言われたが協力してくれる人がそんなすぐに見つかるだろうか。

「その間に俺たちは音楽と編集も進めておくし、石川で役者が見つからなくてもその間にこっちで見つかるかもしれないだろ」

トモキの案はあまりいいものとは思わなかったが、実は俺は石川県にもう一度行ってみたいと少し思っていた。今年を逃したらもう行けないかもしれないからな。それなら…

「わかった、丁度いいから行ってみる。あまり期待しないで待ってて」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る