第4話 乱入者

 ひとまず、あいつのスキルを奪っておくか。


 ふぅ、良し。


 これでHPがすぐに回復したり、スキルによる攻撃の強化はなくなったな。


 リーダーのホブゴブリンが攻めに行ったな。


 俺も後ろから攻めるか。


 木の槍を持って回り込んで攻撃に参加した。


 ホーンディアはスキルが急になくなった事で混乱しているのか、行動に隙というか変な動きになっていた。


 他のゴブリン達の攻撃もあって、このまま押し切れるかな。


 そう考えながら攻撃を続けていいると、ホーンディアが倒れlevelが上がった。


 《進化可能なlevelに達しました。進化先を選んでください》


 お、進化出来るのか。


 「良くやったな。これで進化出来るようになったか?」


 リーダーのホブゴブリンがそう言ってきた。


 何故かにやついているのが気になるが、何故だろう。


 進化先は3つあった。


 ホブゴブリン

 ゴブリンの正統進化個体

 ゴブリンから能力が向上しており、特に知能が高まる


 小鬼

 ゴブリンの派生進化個体

 鬼の因子が反応し始める


 レッサーヴァンパイア

 ゴブリンの特殊派生進化個体

 吸血鬼の因子が反応し始める


 さて、どれにしようかな。


 ホブゴブリンは除外するとして、小鬼かレッサーヴァンパイアか。


 これは迷うな。


 どっちも強くなりそうだよな。


 ん~、ここは小鬼に決めt

 

 「グオオオオォォ」


 「何だ、何が近くにいる」


 「分かりません。ただかなり近くにいると思います」


 リーダーのホブゴブリンと周りのゴブリン達が騒ぎ出した。


 早めに進化をすませるか?


 何故か嫌な予感がする。


 進化はまだしない方が良いかもしれない。


 「ねえ、これからどうしたらいい」


 「ひとまず何がいるのかが知りたい」


 「まずいぞ。音がこっちに近づいてくるぞ」


 血の匂いまで近づいてくる。


 このままじゃあ、ここまで来るな。


 今逃げ出すべきか。


 ようやく進化して、このままどっかに逃げようとしたのに運がないな、俺は。


 「やばい、レッドグリズリーだ」


 あれが。


 本当に運がないな。


 「もう逃げるのは無理だ。戦うぞ」


 リーダーのホブゴブリンがそう言って突撃していった。


 他のゴブリンは慌てるだけで何もしていない。


 あいつを手助けするか?


 このまま逃げたら他のゴブリンにも着いて来られるかもしれないしな。


 鑑定してみるか。


 名前 なし 種族 レットグリズリー 性別 オス level25/50

 状態 出血

 HP46/120 MP32/70

 攻撃120 防御120

 魔攻70 魔防80

 俊敏90

 スキル

 アクティブ

 身体強化level5 爪術level4 咆哮level4 牙術level4 

 気配感知level2  

 パッシブ

 嗅覚強化level5 体力自動回復level4 魔力自動回復level3

 悪食level5


 爪術

 爪攻撃に補正がかかる


 咆哮

 聞くと相手を混乱状態または気絶させる


 牙術 

 牙攻撃に補正がかかる


 気配感知

 周囲の気配が分かる


 魔力自動回復

 10秒毎に回復する(level×0.1)

 

 あいつ何でHPが減っているんだ?


 もしかして縄張り争いか何かでこの辺りまで逃げてきたか?


 なら勝機はあるのかもしれない。


 まずはスキルを奪いまして、これで良しっと。


 スキルはないから回復するのにも時間はかかるだろうが、ステータスは上なんだから、気を引き締めて挑まないとな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る