第5話 死後も勉強はするらしいです

 この話は《輪廻転生》をする前段階の話のようなものだと思います。今回は短めの話になります。


 いつもと同じように夢の中で目を開けると、そこは空港のロビーのような場所でした。空港のロビーのような場所と言っても、飛行機などが飛ぶわけではありません。

 

 高い天井に、広々とした場所。

 床は白く光沢があります。


 その中央にはガラスで囲まれた場所があります。

 囲まれた中には学校のように机が複数並べられています。

 その数はかなり多いです。全て白い机です。

 まばらではありますが、かなりの人数(老若男女)の方々が席に着き何かを学んでいます。


 そこから少し離れた場所に、フードコートの様な食事を取るところもあります。そこにも人はいます。


 周囲にはどこから来たのか行き来をする人達がいました。全員様々な服装です。ですがその中で、制服のような物を着た人がいます。

 現状が分からない自分は、その服を着た男性に話しかけます。


 自分「ここはどこなんですか?」 


 男性「……あなたはここの者ではないのですね」


 自分「ここの者?」


 男性「ここは色々な世界で亡くなった人達が集まる場所です。この場所は、《輪廻の輪に入るまで住む世界》の知識を勉強するための場所です」


 自分「勉強するとはどういうことですか?」


 男性「輪廻転生は人によってその早さが違います。早い方ならすぐにでも転生できます。遅ければ、数年から数百年転生できません。これは、生きていた時に魂にどれだけの経験を積ませたかによります。ですのでその間、待つための世界で暮らすための勉強です。その世界で暮らすことでも輪廻の輪に入れる早さが変わります」


 自分「死んでからも勉強をしないといけないのですね……」


 男性「これも経験の一つです。ただ、素行のよくない者などは別の場所に連れて行かれます」


 男性はそう言うと、壁際にある階段に目を向けました。そこは、地下へと続いているような階段がありました。その下に何があるかは聞きませんでしたが、あまりいいものではないと思います。


 聞く話によると、一度死んだ魂は一旦無垢にされ、新しくするみたいです。ただ、魂に刻まれた経験はそのまま残るらしく、それを積み重ねることで死んでからの転生に関わるみたいです。


 そして夢が終わりました。

 何か不思議な夢でした。

 ただ、輪廻転生の話を聞けたのは面白かったです。


 ここまで読んでいただきありがとうございます。

 次回の夢の話を何を書こうか思案中です。

 


 

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