短編:予兆
のいげる
予兆
朝日がまぶしくて目が覚めた。
目を開けると自分の部屋のいつもの天井が目に入る。そこに裸の男の上半身が浮いている。
叫び声を上げる前にそれは消えた。
俺はまだ夢を見ているらしい。だが心臓はばくばくして今にも破裂しそうだ。
頬をつねってみるのは止めておいた。きっと痛いからだ。
今朝のアレは何だったのだろうとそればかり考えながら一日を過ごした。
やっぱり幽霊?
俺は幽霊は肯定派だが遊びで心霊スポットなんかには行かない。だからそんなものに取り憑かれる覚えはない。とするとただの幻覚なのだろうか。
考えても結論なんか出るわけがない。
今日は数か月毎に行われる原子力発電所の反応容器のメンテだ。
本来ならば運転を停止して何日かかけて行うものだが、上から止めるなとのお達しが来た。
原発反対派団体がうるさいらしい。一度原子炉を止めると再稼働禁止などを言い出して面倒なことになるという話だ。
お陰ですでに一年に渡って、ここの格納容器は徹底メンテを受けていない。
だがそれでも俺はできる限りのことをする。
発電しながらできる範囲で自己診断を走らせる。手動で動かせるシステムは全部を動かして確認する。
ただ一つ手動緊急停止ハンドルだけは回せない。これは制御棒を炉心の中に強制的に落とすもので、ハンドルを回すと原子炉が止まってしまうからだ。
全電源が停止すると、原子炉の制御棒はそれ自体の重みで燃料棒の間に降りる。それで核分裂は停止し、静かになる計算だ。
それでも燃料棒は自ら熱を発するが、冷却系は電源無しでも自己対流だけで冷却を行う。
設計上では完璧だ。だがどんなことにも不慮の事故や例外はあり得る。
決して気を抜いてはいけないというのは俺を教えたゼミの教授の言葉だ。
*
次の日の朝も謎の幽霊は現れた。
今度は頭もついている。だからつまり上半身と頭が空中に浮かんでいる。
彫りの深い顔立ち。大きな鼻。外人に見える。透けて見えるので肌の色はよく分からない。
顔のやつれと体についた無数の傷に気づいたところで幽霊は消えた。
お寺にでも相談に行くべきだろうか?
それとも外人の幽霊なら教会に行くべきか。
原発の周囲に散在する建屋を同僚と車で巡回する。タブレットを取り出しチェックリストを表示させる。この建物の中には非常用発電機が多数設置されている。
動くかどうか軽く試運転をしないといけないのだが、同僚は素早くタブレットの上を指で叩いて全部にチェックを入れた。
「済んだぜ。さあ帰ろう」
タブレットを振ると同僚は車に戻る。
「おい、それはまずいだろう」
思わず口に出てしまった。
「なんだよ。良い子ちゃんぶって。どうせ事故なんか起こりっこないさ」
同僚は俺の注意を鼻で笑った。
「まあやりたければ自分だけでやれ。どうせ何も問題はないさ」
そのまま車を走らせ同僚は帰ってしまった。呆れ顔のまま俺は一人残される。
ぶちぶち言いながら俺は発電機の試運転ボタンを一つずつ押して行った。重い燃料を入れ、動かし、一分間ほど出力に変動がないかを見る。それが済んで初めてチェックシートにチェックが入れられる。
一日がそれで潰れた。本来は二人でやる作業だから疲れるのも当然だ。
入ったばかりの頃は同僚もあそこまでいい加減な人間ではなかった。周囲に流されるというのはこういうことを言うのだろう。
絶対に事故を起さない原子力発電所はどうやればできるのか?
答えは簡単。会社の社長、専務、部長、課長、そしてヒラ社員のすべてを原発の周囲に住まわせればよい。それだけで世界一安全な原発の運用ができる。
もちろん誰も原発の周辺には住みたがらないからこれは机上の空論だ。
*
朝になって目が覚めるのが少しばかり楽しくなってきた。
今日の幽霊は両手が生えていた。それは横に広げられていて、やや上を向いている。
かなり細かい所も見えるようになっていた。出来たばかりの傷が全身を覆っているのが分かる。乾きかけた血だと思えるものがその傷を覆っている。刃物の傷ほど深くはない。だが殴打の痕にも見えない。
やはり今度も数秒で消えた。
部長に会社の応接間に同行するようにと呼ばれた。
どこかの会社が売り込みを掛けて来たらしい。
モノは極限環境下での遠隔操作ロボットの売り込みである。原発事故が起きた場合、周囲を高温かつ放射能で囲まれた中でも動作するように設計されたロボットだ。
簡単なことのように思えるが実はこれが存外に難しい。だからウチの原発にもそんなロボットは備えていない。
「当社のリモート・ロボットは原発での事故の際に人員に危険を及ぼすことなく・・」
電子基板を放射線から守るためのシールド。高温にも対抗できるための冷却装置。さらにはオプションで電子機器を使わずにケーブルの遠隔操作だけで駆動することができるメカトロニクス支援機能。
実に素晴らしいアイデアだと俺は思ったが、それを聞いた部長は鼻で笑った。
「事故だと? どんな事故だね? どこで起こる事故だね? いつ起こる事故だね?」
畳みかけながらも部長はにやにや笑いが止められない。
「まさか君たち、ウチにテロでも起こそうと言うのかね」
このパワハラ親父めが。俺は慌てて止めようとしたが、その時にはもう相手の顔が強張っていた。
「ではこれはご縁が無かったということで」
技術者たちはそそくさと資料を集めてカバンに納めると帰り支度を始めた。パンフレットを残しもしないのがその怒りの大きさを表している。名刺さえ引っ込めてしまった。
連絡先だけでも貰っておこうとしたが部長に睨まれてそれも果たせなかった。
彼らが引き上げた後に部長に意見しようと思ったが黙っていろと止められた。
「あいつらはウチがどれだけメンテに費用を使っているのか知らないのか。ウチが事故なんか起こすわけがなかろう」
嫌な予感がした。これが物語ならフラグが立ったというべき場面だろう。
そして何か起きたときこの間抜けは真っ先に逃げ出すだろう。
*
「やあ。おはよう」
今朝は幽霊に声をかけてみた。
すでに全身が見えて、細かい所まで浮かび上がっている。
着ているのは古びた腰布だけだ。乱れた髪を茨の冠が抑えている。
両手首のところが何かに大きな釘で止められている。
ここまで来れば鈍感な俺にも判る。
だがどうしてキリストの幽霊が俺の前に出ないといけないんだ?
原発構内の全設備の巡回検査の日程が始まった。
本来は厳格な手順があるのだが、検査チームは各部署をちらりと見るだけで終わらせる。早目に終わればその後は待合室で自由に過ごすことが認められているのがガンだ。
中にはこっそりと酒まで持ち込んでいる馬鹿もいる。
うんざりしながらも自分の担当部署の手は抜かない。使用済燃料棒の保管プールも覗く。ここが一番の鬼門だ。幾つものセンサーがいつも監視しているが一度プールへの冷却ポンプが動かなくなれば実に厄介なことになる。
燃料棒が露出すると水素ガスが発生して爆発の危険が出るのだ。そのときは建物の上側についている開放弁を開けば水素ガスは逃げていくが放射能も外部に出て行くことになる。だから開放の決断が実に難しい。必要もないのに開放したとなれば後は退職するまで一生冷や飯食いにされてしまう。
手動ボタンを押して開放弁を開け閉めする。
問題はない。
次のチェックポイントへ進んだ。
まだまだ先は長い。
最近は真面目に仕事をすればするほど同僚たちの風当たりが強くなる。出世のために彼らの怠慢を責めていると捉えられているのだ。
彼らは自分たちがいかに重い責任を抱えているのかを理解していない。
これがもし炉心が爆発でもしようものなら、見渡す限りの地が人が近寄ることさえできない荒野になってしまうのだ。
*
幽霊の輪郭はさらに明確になっていた。手で触れることができそうなほどだ。
大きな木の十字架に両手首足首を大きな釘で刺し貫かれている。全身を覆う鞭打ちの痕の出血はまだ完全には止まっていない。
脇腹には大きな傷跡があり、そこからも血が流れている。
処刑の瞬間の苦しみを永遠に保ったまま、救世主はそこに浮かんでいた。
その瞼が初めて開くと、俺を覗き込んだ。
大きくて濁りの無い綺麗な瞳。
その瞳の中には光輝く世界が広がっていた。
天国の光景。偉大なる光に満ちて、美しく整う中に俺が嵌るべき間隙が空けてあった。それは誰もが生れながらにして求める何か。輝ける栄光の座だ。
そこで幻影は消え、現実が戻って来た。
俺は暗い顔をしたまま原発構内の巡回に出かける。
今日の予定は緊急時電源ケーブルのチェックだ。原発で使用するほぼすべての機器で電源ケーブルは別々のものを使っている。
ケーブルの長さ、流せる電流容量、コネクタの種類がすべてマチマチなのだ。全部が特殊機器なので規格の統一などほぼ不可能だというのがその背景にある。
外見上そっくりのケーブルを一つ一つ検査し、確かめる。
管理担当者に嫌な顔をされた。会話に混ぜて遠回しな嫌味も言われる。
2種類のケーブルが欠けていることを指摘したら、ぶつぶつと聞き取れない声で言い訳をされた。
「後で補充しておくので今はあったことにしておいてください」
「そうは行きません」
今度はまるで親の仇とでも云う目つきで睨まれた。
本当に損な役回りだ。
昼食を取ってから、溜まった報告を書き上げたとき、ぐらりと来た。
かなり大きい。慌てて立ち上がってから、これはいけないと思いなおしテーブルの下に潜り込んだ。
蛍光灯が激しく揺れ、ロッカーが倒れる。きちんとまとめておいた報告書が抑える間もなく滑り落ちてぶち撒けられる。ご丁寧にその上に呑みかけのコーヒーカップが落ちる。
最低だ。
三分間は揺れていた。いったいいつこの地震は収まるのかと呆れた頃になってようやく揺れが収まった。
遅ればせながら警報が鳴り響く。
部屋の中はひどい有様だ。あらゆるものが倒れて散乱している。
慌ててまだ生きている構内監視モニタを覗き込む。震度6。いや、注意警告が出ている。ここの機器の表示は震度6までだが未知の測定レベルということだ。
原発建屋モニタに切り替える。現状表示は問題ない。炉心の主電源は停止している。全体が緊急モードに滑り込み、炉心の反応は一時的停止に入っている。
そのはずだった。
じきに画面に赤表示が警告音と共に出た。
制御棒作動不良。
震える指で自己診断を走らせる。
制御棒作動不良ー制御棒駆動装置正常ー制御棒位置異常ー発熱反応正常ー炉心温度正常範囲内
最悪の予想は避けられている。
無意識に止めていた息を吐きだした。まだ対処する時間はある。
大混乱している現場の中を対応チームを集めようと駆け回る。
各部署に警報を出し、非常用発電機を運ぶために車を走らせた。
電源ケーブルを繋ぐ時点でそのケーブルが無いことが判明したことで更なるパニックが引き起こされた。
電源車を手配はしたが同じ問題にぶつかった。こちらも対応できるケーブルが無いのだ。
慌ててあちらこちらに電話した。どこも地震の対処で大わらわだ。
特殊なケーブルなので作成するのに一カ月はかかりますとの返答を聞いて頭を抱えた。
正しいケーブルが無い。まさにこの一点ですべての行動が無駄になる。監視機器だけはバッテリー電源でかろうじて動作しているが、主電源が無ければほとんどの制御機器は動作しない。
「所詮はプラスとマイナスだろ。別々に配線を持って来てコンセントの穴に突っ込め!」
何も理解していない部長が怒鳴る。俺の制止を振り切って、皆が急ごしらえのケーブルをコネクタに突っ込んで、発電機を動かす。
止めようとしたが罵声と共に誰かに殴り倒された。
給電はしばらくはうまく行った。
やがてコネクタから煙が噴き出し、それはたちまちにして炎に変わった。
消防隊が来た時点でショートした発電機が異音を漏らすと爆発した。
すべてが裏目に出たと言わざるを得ない。
外部からの電源供給の目論見はすべて失敗した。爆発の影響でコンセント自体が融解し、接続が不可能となったのだ。
おまけに消火剤がかかった途端に制御機器の中でもショートが発生した。専用の消火剤を使うべきところを間違ったせいだ。
気が付くと煙を噴き上げる反応炉の前から作業員の半分が逃げ出していた。
反応炉の監視モニタから緊急警報が出た。ついに炉心の温度が警戒域を突破したのだ。電力途絶時は制御棒が自重で降りるはずだが、それが降りていない以上は炉心は無限に発熱を続ける。
このまま炉心温度が上がり続ければ燃料棒が熔けて巨大な放射性の金属スラグへと変じる。処理も解体もできない恐ろしく厄介で危険な核ゴミの完成だ。
だがもう一つの可能性もある。
熔けた燃料棒が制御棒を巻き込まないで相互にくっつきあった場合、臨界核爆発に達する可能性だ。その場合は兵器級核物質ほどの大きな爆発にはならないが、それでもかなりの範囲に高濃度の放射性物質がまき散らされる。
その結果、大勢が死ぬかもしれない。
だが打つ手がないわけではない。
炉心の手動緊急停止ハンドルを回せばよい。そうすれば原子炉は安定する。
だが炉心周辺でもすでに摂氏60度になっている。おまけに高温になった燃料棒の外被が破損して細かな放射能を帯びた破片が飛び散っている。
つまりハンドルを回しに行ったものは死ぬ。
ついに現場部長たちまでもが逃げ出した。
かろうじて一人残った上司が上の方に指示を仰いだ。周囲で怒号が響く中、ようやく電話が繋がりしばらく話をしていたが、やがて受話器を叩きつけるように置くとがっくりと肩を落とした。
「社長も会長も京都で会議をするために出張中たそうだ」
疲れた顔でそう言った。
「呼び戻せないんですか?」
俺は呆れた。こんな事態なのに遠くで会議だって?
「家族サービスのために一家を引きつれて出発したそうだ。つまり核爆発に巻き込まれないように逃げたんだよ」
上司は震える手で自分の胸の認証バッジを外して机の上に置いた。
「私も逃げる。君も逃げろ。我々にできることはもう何もない」
「そんな無責任な」
だが実際には一つだけ取れる手段がある。
手動ハンドルだ。それを回しさえすればよい。そうすれば事態は何とかできる範囲にまで落ち着く。
誰にそれを命じることができるだろうか?
自分自身にだ。これら事故の責任は俺にはないが、事態を収拾する責任はここで働く全員にある。そして今やここに残っているのは俺だけだ。
くそっ。あの売り込みにきたロボットさえあれば。
悔やんだがもう遅い。あの営業に来た技術者たちを追い返した部長は当の昔に逃げ出している。
炉心の周辺には放射能が満ちている。そこに入った人間は放射線被爆による細胞の遺伝子破壊で後で確実に死ぬ。だがそこまで待たなくても、これほどの濃度では十分ほどの時間で焼け死ぬ。
何か遮蔽物が必要だ。
防護服を探し出した。見つかったのはごく普通の化学防護服だ。鉛シールドが入った放射線防護服一つ存在しないことに再度呆れる。
原発という怪物を取り扱うのに、ここの人間はどこまでお花畑なのか。
炊事場に駆け込み、大きなボウル一杯に小麦粉を溶かし、その中に害虫駆除用のホウ酸を混ぜる。それを黄色い化学防護服の中に流し込み着込む。体に纏わりつくホウ酸入りオートミールが物凄く気持ちが悪い。ひどく肌荒れするだろうが、今はそんなことはどうでもいい。
さらに医務室から持って来たレントゲン遮蔽エプロンを前後に着ける。少なくともこれで前と後ろから来る放射線は防ぐことができる。
頭だけは防御できない。だから死ぬのは防げない。だが少しでもそれを先に延ばすことはできる。
一人車を運転して炉心の建物へとたどり着いた。
周囲はすでに避難済で誰もいない。
重いドアを開け、建物の中へと進んだ。
非常灯に照らされる通路をボシュボシュと音がする重い服を着たまま歩く。焦りが心を支配するが走るにはこの防護服はあまりにも重いし、足下も怪しい。
階段を上ると空気がむっと暑くなる。顔面を覆うマスクが無ければとてもじゃないがここには居られなかっただろう。
一歩また一歩前へと進む。
小さな酸素ボンベの容量が気にかかるが、計算では十分なはずだ。
業火のように水蒸気の揺らめきが上がるプールの横を通り過ぎる。あまりの暑さで頭がくらくらする。
しまった。ペットボトルでもいいから水を持って来るのだった。熱中症のことは計算に入れなかった。
これで手動操作装置まで辿りつけるか?
汗が流れ込んで視界が歪む。
顔を覆うマスクを脱ぎたかったがそれはやってはいけない。すでに服の内部よりは外部の方が気温が高い。今マスクを取れば顔が焼ける。目が見えなくなればもう身動きはとれない。今は服の中に満たした小麦粉と水が熱を遮蔽しているのだ。
足がもつれた。だが転んでいる暇はない。必死で転倒に抗う。
大きな反応容器の前に立った。
周囲温度はすでに百度を越えている。服の中のオートミールもかなり熱くなってきた。
制御棒を支える支持架には特に問題は見えない。恐らくは炉心の高熱で制御棒をささえる構造材に歪みが出た。強力な電動で動かす分には問題がない。だが自重で制御棒が落ちることができるほどではない。
そういうところだろう。実にささいな設計ミスだ。普通の技術者ならばこれほどの高温での実働試験などするわけがないから気づかなかったのだろう。
急がねば。原子炉にも俺にも残された時間はわずかしかない。
手が操作ハンドルに触れたところで眩暈がして意識が途切れた。
暗闇の中で唯一の光を後背に掲げて、十字架の救世主は俺の目の前に浮かんでいた。その周囲には無数の人影が従っている。
有難いことにここは涼しかった。
「己の命と引き換えに多くの人々を救うのだ」
救世主は言った。闇の中でその目から赤い血が流れ落ちる。
「私はそうしろと命じはしない。お前の行為はお前が選ぶのだ。今引き返せばかろうじてお前の命だけは助かるだろう」
救世主は背後に続く者たちに目を向けた。
「我らはみな、自分の選択でそれをした。お前はどうするのだ?」
そこで目が覚めた。
いつものベッドの上での目覚めではない。周囲には蒸気を噴き上げる割れた配管が並んでいる。爆発寸前の炉心が目の前に聳えている。
そして俺のすぐ横には十字架に磔にされた男が浮かんでいる。
すべての自己犠牲の象徴として。
今度は救世主は消えなかった。
もう迷うことはない。目の前にその道は示されたのだ。
俺は救世主に一つ頷くと操作ハンドルに手を伸ばし、それをしっかりと握りしめた。そして再び気を失うまでハンドルをひたすらに回し続けた。
短編:予兆 のいげる @noigel
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