ポーランド人女性かメキシコ人彼女か
僕はコロナ渦の時、語学留学で日本に来ていたメキシコ人と付き合うことになった。
あの時は僕な外国人が多く帰国してなかなか国際恋愛ができなかったのだが、幸いにもベトナム人女性との恋愛から始まり、メキシコ人、ポーランド人とも出会うことができた。
2020年に日本に来たばかりの人たちは、様々な準備をした上で日本に来ていたから、帰ろうにも帰れなかった人が一定数いたのだ。
さて、メキシコ人彼女とは付き合って早々に大喧嘩をしたことは本編でも記した。
彼女は嫉妬深く、ストーカー気質であり、なおかつ怒りを溜めやすく爆発したらコントロールができなかった。
だから付き合って間もなかったにもかかわらず、最初のうちは週に一度、大喧嘩をしては別れ、日にちをおいて仲直りして復縁するという今振り返ってみても危うい関係性だった。
彼女と大喧嘩すると、基本的に数日から最大2週間程度、一時的に彼氏彼女の関係をリセットするというのが付き合って間もない時から、当たり前となった。
僕がポーランド人女性と出会ったのはメキシコ人彼女と3回目か4回目くらいに大喧嘩をした時だった。
このときは付き合って1ヶ月ちょっとの段階でお互いに二度と話したくないと啖呵を切って別れることにした。
お互いのSNSを片っ端からブロックして、これで本当に終わりだと思った一番最初の時だった。
余談だが、お察しの通り、その後も何度もSNSを互いにブロックして一切連絡をとらないようにしたことはその後何度もあった・・・。
僕を慰めるように大学時代の友人が彼の会社で働いていたポーランド人インターンを紹介してくれた。
ポーランド人女性はまだ大学生で20代前半だった。
彼女は日本への交換留学も経験あり、日本語がある程度話せた他、英語も流暢に話す人だった。
身長は僕より少し高く、多分165センチ程度。ミディアムショートの明るい茶色の髪の毛がよく似合う、笑顔の多い、かわいらしい女性だった。自分から積極的に話さない辺り、少しミステリアスな感じもしたが、それもまた良かった。全体的にヨーロッパの人とは思えないほど華奢で、胸もこぶりで少し子供っぽさも垣間見えた。
留学時は関西にいて、彼女の日本の友人の多くは西日本にいた。
また、外国人の友達はほとんど帰ってしまい、残った子も西日本にいて東京にはあまり友達がいなかった。
コロナが本格的に広まる前に東京に引っ越してきて、友人の働いていた小さな企業でインターンシップをすることになっていた。
コロナ禍ということで、会社に出社することもなく、友人をつくる機会もなかったようだ。
しばらくは1人で問題なく過ごしていたようだが、次第に人が恋しくなったようだ。
そういった流れで友人が僕に会ってみないかと連絡してきた。
友人ですら対面で会ったことのない人を紹介されたのだ。
ラインで簡単に挨拶をした後、すぐに会うことになった。
僕らは早速夕食を一緒に食べに出かけた。
彼女は日本文化が好きで高校生の時から日本に来ることを憧れていて、関西の大学に留学した後、一度ポーランドに帰ったものの、日本で働くことを目指して半年程度と短い期間ではあるが、インターンシップをすることにしたらしい。
日本語はわりと流暢だったが、時々言葉に詰まっていたので、僕らは時折英語に切り替えながら会話をした。
とても可愛らしい人で、些細なことですぐに「ふふふふ」と笑う人だった。それが個人的にはとても好きだった。
初めて会ったときは日本にいる友達の話の延長で恋愛の話になった。
僕は数日前に別れたことを伝えると、「へー」と言った感じで、いまいち感情が読み取れなかったが、僕に興味ないんだろうなと思った。
彼女はというと、少ししどろもどろな様子で今まで彼氏がいたことはないと言った。
僕はそれが結構驚きだった。
こんなにかわいらしいのに、と不思議だった。
でも、思えばアフリカで出会った素敵なオランダ人女性も付き合ったことがないと言っていたから、意外とヨーロッパでも20代でも異性と付き合ったことがない人は多いのかもしれない。
「日本人男性と付き合いたいとかあるの?」
「うーん、そういうのも特にはないけど・・・。良い人なら付き合ってみたいかな。今まではあまり沢山の人と仲良くする方ではなかったから…。」
どうも少数の仲の良い人と一緒に長く時間を過す方が好きなようで、僕と同じ内向的なのだと思った。
「日本の男の人はあまり私に興味ないのか、外国人だからか、あまり話してくれなかったし」
「へー、こんなかわいい人に話しかけないのか。まあ、僕も同期だったら恥ずかしくて話せないかなあ」
こんな感じで僕らは一通りの自己紹介を終えて、また会う約束をして解散した。
僕は彼女の事が結構気になって、僕の方から連絡をとるように意識した。
とはいっても、あまり積極的に行き過ぎて嫌われるのも嫌だったから、適度な塩梅をつけた。
また、誘うことよりも会話を重視した。
その日あったことや面白いと思ったことを冗談交じりに紹介した。
その流れでどこどこに行ってみたいんだよね、といった感じで連絡し、彼女も興味を示したら一緒に行こうというかたちで誘った。
これが好転して、出会って数日後には2回目と3回目の約束までこぎつけた。
彼女の笑顔が好きだったから、僕はできる限り冗談を言って笑わせた。
話すのが苦手だから沈黙の時間もあったものの、不思議と嫌な時間ではなかった。
多分、彼女も同じだった。
出会って1週間後には、僕の家で映画を観ることになった。
内向的なのだから、と何も期待しないで僕は準備を進めた。
お菓子やジュースを揃え、プロジェクターをちょうどいいところに設置した。
彼女を駅まで迎えに行くと、お菓子の手土産を持ってきてくれていた。
それがすごく嬉しかった。
あまりくっつきすぎると嫌かと思い、部屋では適度に距離をおいて、2人で横に座りながら映画を観始めた。
映画が終わると、さて、何をしようか…と2人一緒に悩んだ。
不思議な沈黙の時間がしばらく流れた。
気がつくと互いにそれぞれのスマホをいじっていて、会話が何も生まれなかった。
初めて彼女といて気まずい…と思った。
彼女が途中ですっと立って「帰ろうかな」というものだから僕は急に悲しくなった。
別に何も期待していなかったはずなのに、寂しかったのだ。
「あ、帰っちゃうの・・・?そうだよね、特にやること無いもんね…」
僕がそう言うと、キョトンとした様子で立ち止まった。
ゆっくりと荷物をおいて椅子に座った。
「あれ?いいの?帰りたいんじゃないの?」
「帰りたいわけじゃないけど…。どうしようかなと思って。」
「うーん、そうね。他になにか観る?」
「うーん、特に他に観たいのはないかなあ…」
僕が困っていると、彼女はそっと手を僕の太ももにおいた。
僕は少し驚いた。
急にドキドキし始めて、何をしたらいいのかわからなかった。
僕はなんとなく彼女の手を握った。
特に何も考えないまま、身体が動いたのだ。
彼女は嫌な顔ひとつせず、僕のことをじっと見つめていた。
「なにか言いたいことあるんじゃない?」
この一言にドキッとした。
この場所は、僕がメキシコ人彼女とキスをした場所だ。
そして、胸を揉んで、ベッドに移動した。
あの時の映像が脳内でよみがえった。
胸の鼓動が早くなるとともに、僕のあそこが大きく動き出した。
彼女は「ふふふ」と笑って、僕に顔を近づけた。
だから僕も彼女に顔を近づけ、そのままキスをした。
舌を入れて、しばらく目を閉じながら、長い長いキスだった。
唇を離し、目を開けると彼女は「ふふふ」と笑った。
「いいよ、僕くんとなら」
彼女が腕を広げた。
その合図で僕は彼女を抱いた。
再び唇をくっつけて、舌を入れて、しばらくの間キスをした。
僕は何を言うでもなく、舌を動かし、ゆっくりと立ち上がって彼女とベッドへ移動した。
ベッドに横たわってようやく、僕は聞いてみた。
「本当にいいの?」
「うん…」
こうして僕はゆっくりと彼女の服を脱がして、自分の服を脱いだ。
初めて見るであろう男のあそこを見て彼女は「ふふふふ」と笑った。
僕は初めてだという彼女の緊張をほぐすために、全身にキスをした。
脚を開いてもらって、普段はあまり好きじゃないクンニをした。
ゆっくりと、丁寧に彼女のあそこを舐めた。
彼女は時折「ふふふ」と笑っていたものの、基本的には無言だった。
何時間も何時間も、ゆっくりと、丁寧に緊張を解した。
僕がゴムを取り出した頃には、正直なところ僕は少し疲れていた。
それでも彼女の中が十分に濡れていることを確認して、ゆっくりと挿入した。
最初はなかなか入らなかった。
なんどか体勢を変えたり、ゴムを外してやり直しが必要になった。
一つゴムを無駄にして、ようやく中に入った。
僕はなれない正常位でゆっくりと腰を動かした。
上から見る彼女がとにかくかわいらしくて、僕は「かわいい…。かわいすぎる」と連呼した。
僕の声に反応するかのうに、彼女は「ふふふ…。ふふふふ…」と笑った。
こうして僕らの初めては終わった。
彼女はXLと書かれたコンドームの袋を見つけると、
「あ、やっぱり大きかったんだ!なんか聞いてたよりずっと大きいなと思ったんだよね」
と少し恥ずかしそうな表情で言った。
それもまた、可愛かった。
初めての感想を聞くと、よくわからないとのことだった。
でも、キスは気に入ってくれたようで、僕らはキスを続けた。
出会って1週間、僕らは付き合うことになったのだ。
彼女の住んでいた場所は少し遠かったため、僕が行くこともあったものの、次の日から僕らは毎日どちらかの家で会うことになった。
彼女と出会ってちょうど2週間が経った時だった。
メキシコ人の元カノからブロックし忘れていたアカウントへ連絡が入ったのは。
「ねえ、本当に私達これで終わりなの?会いたいよ」
僕は驚きつつも、元カノに返事をした。
「なんで今さら連絡してくるの?いつも喧嘩ばかりじゃん。このまま別れたほうが良いと思うよ」
するとメキシコ人の元カノから電話が入った。
僕は出ることにした。
彼女は暗い声で「会いたい」と何度も訴えてきたのだった。
僕は申し訳無さもあったが、正直に今ポーランド人女性と会っていることを伝えた。
すると元カノは態度を豹変して、激怒した。
「結局私との関係は本気ではなかったということでしょ。私が正しかった。あなたはなんでそんなにクズなの!」
僕は頭にきて電話を切ったのだが、彼女はしつこく電話とメッセージを入れてきた。
僕はなぜだかブロックしようにも、する気になれずにいた。
ポーランド人との方が絶対幸せになれるのに、何迷っているんだよ、自分…と僕は自分を責めた。
ポーランド人の彼女はあと一月もすれば日本を出る。
メキシコ人の彼女はまだ数ヶ月日本にいる。
僕は長い関係性を求めていた。
メキシコ人女性も嫌いではなかった。変なしつこさや頑固さはあったものの、基本的には好きだった。
だから、悩んだ。
「私は、あなたに会いたいの!」
メキシコ人の彼女に泣きながら言われて、僕はタクシーを捕まえ、メキシコ人の彼女のもとに向かった。
2人で抱き合った。
夜遅かったため、タクシーで僕の部屋に移動して、仲直りセックスをした。
メキシコ人彼女との仲直りはいつも決まって中出しセックスだった。
いつも騎乗位で、僕が出るからどいてほしいと叫んでも、喧嘩した後の彼女は一度たりともどかなかった。
まるで、「あなたの全てが欲しいの」とか「あなたの全てを受け入れられるのは私だけ」と言われているようだった。
僕は正直、少し虚しかった。
「ポーランド人女性と寝たんだよ?今も連絡とってるんだよ?こんなくずみたいな男でいいの?情けないよね、1人今すぐ選べないなんて…」
「本当にね。あなたはクズよ。でも、別れたのは本当だし、別れてる時に会っていたなら浮気ではないよね。もう会わないって約束してくれない?」
「…そうだよね。それが筋だよね」
「なんでそんな簡単に他の女のところに行くの?本当に私のこと好きなの?」
「わかんない」
「わかんないってなに?今セックスしたばっかりじゃん」
メキシコ人の彼女はまた泣き始めた。
「やりたいだけなの?ねえ?」
「君が泣くのが嫌だった」
「なにそれ。じゃあ、もう彼女と別れて…!」
僕は黙ってしまった。
また喧嘩になりかけているところで、ポーランド人女性の状況を説明して、その子に寂しい思いをしてほしくなかっただけだといったような趣旨の説明をしたが、火に油を注ぐだけで喧嘩ムードは収まらなかった。
我ながらバカだった。
だからか、メキシコ人の彼女は涙をこぼしながら再び僕とキスをして、セックスを迫った。
彼女の涙がキスの最中に頬を辿って僕についた。
余計、哀しくなった。
そして、僕はなぜか彼女のキスに応えてしまった。
彼女がイッても、何度も、何度も求められた。
彼女が納得するまで続いた。
何回中に出してしまっただろう。
分からなかった。
僕が出し切ったところで、メキシコ人の彼女は少し怒りを沈めた。
「じゃあ、その子が日本を出たらきっぱりと別れられる?二度と連絡をとらない?」
そう聞かれたので、僕は「はい」と答えた。
結局、ポーランド人女性には、メキシコ人女性と復縁したことは伝えないまま、デートすることになった。
厳密に言うと、メキシコ人女性とはその時点では復縁したとも言い難かった。
すぐにやり直そうとは言わず、ポーランド人が帰国したらやり直すと言う話だったからだ。
だからその間、メキシコ人女性は僕とデートやセックスをすることはあっても、
「今私たちは付き合ってないから」
とどこかで線引をされていた。
それでも、罰なのか、なんなのか、僕はメキシコ人女性の食事の面倒をみた。
「ポーランド人女性と会っていることなんて私に一切知らせないで!知りたくなんかないから!忙しいなら毎日私に会わなくてもいいけど、せめて週の半分は私に会いに来て!」
と言われ、それから1ヶ月ほど、僕は週の半分をポーランド人女性と、残り半分をメキシコ人女性と過ごした。
メキシコ人女性とは、朝昼晩やることもあったため、かなりの回数セックスをすることになった。
ただ、ポーランド人女性は、幸いそれほどセックスが好きではなかった。
だから3-4日会う中で、1-2回程度やるだけですんだことは幸いだったし、途中から生理が長引いて何もできない日も続いた。
数日ぶりにメキシコ人女性に会うときに、意外と僕の下半身に元気があることに気がつくと、彼女は喜んだ。
きっとポーランド人とは会ってないと思ったのかもしれない。
こうして、2人と変な付き合いが続いて、いよいよポーランド人女性が帰国する時、僕らは最後のセックスをした。
最後で感情が高ぶったのか、ポーランド人女性は今までで一番尽くしてくれた。
僕のあそこを咥えてくれたり、騎乗位好きの僕のために、初めて騎乗位をしてくれた。
初めてポーランド人彼女と一夜で何回もやった。
尽くしてくれたお礼に、僕は2回戦目と3回戦目は他の体勢に変えて、できる限り丁寧に突いた。
彼女は最初から最後まで、「ふふふ」と笑いながらセックスをした。
次の日、「空港に見送りに行くよ」と言ったものの、「寂しくなるだけだから大丈夫」と言われて、僕は駅で彼女を見送った。
その足でメキシコ人の彼女のもと行くのは億劫で、僕は自分のうちに戻った。
僕は1人でしばらく呆然としていた。
昔なら、こんなことしなかった。
僕はどうなってしまったのか。
罪悪感あるだけマシなのか。
いや、そんなものは関係ない。
きっと人を愛することをよく理解していなかったのだ。
少しの間、ポーランド人の彼女と連絡をとりあっていたが、メキシコ人の彼女にバレるのが怖くなって、僕はそっと距離をとるようになった。
メキシコ人の彼女からは「恋人関係をやりなおそうか」と言われて、僕は承諾した。
再び正式に恋人関係になった。
でも、それ以降も頻繁に喧嘩をしたし、正直に言うと付き合ってなかったはずの1ヶ月ほどの間も頻繁に喧嘩をしていた。
時々、ポーランド人の彼女が恋しくなるほどだった。
それでも、結局ポーランド人といても遠距離で続かなかっただろうと言い聞かせ、僕はポーランド人彼女のことを忘れることにした。
そして罪滅ぼしをするかのように、他の女友達と会うのもやめた。
少なくともメキシコ人彼女と遠距離になるまでは。
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