メキシコ人女性たちは気難しい
これは僕がメキシコ旅行をしていた時の話。
本編ではメキシコ旅行をした際に、マッチングアプリで会うことになった女性がデート二お母さんを連れてきたことを記した。
マッチした数の女性が少なすぎて、写真も載せていないこの人に会うこと自体リスクがあったが、友達づりとして会ってみようと思ったところ、相手は肉体関係を築くことまで希望していた少し不思議な人だった。
もう一人、マッチした女性がいた。
彼女はたしか、僕がメキシコに到着して一番にマッチした女性だ。
お母さんを連れてきた女性とは少し違った不思議な人だった。
この人もたしか写真を載せていなかったと思う。
でも英語はお母さんを連れてきた女性よりもナチュラルな英語を使っていて、おそらく翻訳ソフトを使ったメッセージではなかったのだと思う。
僕らは話がはずんだことからお互いにぜひ会ってみたいという意見で一致した。
しかし、だ。
彼女の悩みは時間的な問題だった。
彼女は早朝から仕事を始めて、夕方になる前には帰宅し、語学かなにかの勉強のため、夕方から夜にかけては学校に通っていた。
つまり僕に会う時間が彼女にはなかったのだ。
それならなぜマッチングアプリを使っているのだとツッコミを入れたくなるほど不思議だったが、事情を鑑みて会えたら会おうとという話で落ち着いた。一方で彼女からのメッセージは僕がメキシコにいた間、毎日送られてきていた。
あるときは、「ねえ、私今あなたのホテルの前にいるの!実は職場の通り道にあなたのホテルがあるのよ!」と連絡してきた。
だから僕は「それなら立ち話でもなんでも、出勤前か帰宅途中に少しだけでも話そうよ!」と連絡をすると、
「もちろんそうしたいわ!」
と連絡をくれるだけで具体的な会う約束までにはこぎつけることができなかった。
会う気がないのかと思いきやどうもそうでもなかった。
そもそも会う気もないなら毎日連絡してくる意味がわからない。
加えて、だ。
「さっきあなたのホテルの目の間にいたのよ。ひょっとしてあなたが外から出てこないかなと思って目の前で少し待っていたの。あなたのような人が出てきたけど、多分違う人よね。ああ、ひと目見たかったなあ」
どこの下手な小説家だろうかというようなメッセージを送ってきた。
僕は少し怖くもなった。これはストーキングなのだろうか。一体彼女は何を求めているのだろうか。
結局僕らは会うことなくメッセージのやりとりだけで終わった。
お母さんを連れてきた女性といい、この女性といい、たまたま不思議な女性にマッチしただけなのだろうが、僕はメキシコでの出会いに期待していただけにとてもがっかりしていた。
僕は結局、数年後に日本でメキシコ人女性の彼女ができた。
彼女はさすがに不思議な人ではなかったものの、SNS上でのストーキングは激しく、既婚の女友達と会うだけで嫉妬され、何を相談するまでもなく、怒りを溜め込んである時その怒りを大きく爆発させた。
身体の相性が良かったから長く付き合うことになったものの、基本的には付き合うことが難しかった。
すべてのメキシコ人女性がそうだとは全く思わない。
僕がイギリスで出会った2人のメキシコ人留学生はいたって普通だった。
いや、1人は少し嫉妬しやすい性格ではあったかもしれないが。
いずれにしろ、メキシコ人女性たちは僕にとっておそらく一番恋愛が難しかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます