アウロラ王国近衛騎士団

 アウロラ王国近衛騎士団。それは、アウロラ王国を警備している騎士達のことだ。普通に騎士団と言う人もいるが、正確な名称はアウロラ王国近衛騎士団だ。


 騎士団というと、ぱっと頭に浮かんでこない人もいるだろう。日本で言うと、警察官や自衛隊だと思ってもらっていい。


 騎士団の仕事は主に国の便利屋のような感じだ。国民の悩み事を聞いて、対処する。時には、冒険者の人と協力して、依頼をこなすこともある。


 また、アウロラ王国近衛騎士団には称号者と言う人がいる。


 ーー騎士団の中でずば抜けている"超越者"の人達、また秘められた力がある者にそれぞれ"称号"を与え、称号者にさせる。称号者になれるのはそう簡単なことではない。


 さて、騎士団の仕事は国の便利屋のようだと言ったが今の本命は……神の使途を壊滅させることだ。


 ……………………


「いきなり湧いて…どういうことだ?」


 急用の依頼と聞きつけて、森へとやってきたアウロラ王国近衛騎士団団長"ルトス·インペラ"は疑問に思った。


 ーーその魔物の異常な発生に。


 今ルトス達がいるのは、魔物がいる森…魔呼びの森と呼ばれているところにいる。この森は奥に進むたび、魔力が濃くなり、強力な魔物が発生する。


 そのため、冒険者が素材集めなどをしによくくる。


 近くの村などには結界の役目の魔石が置いてあるため被害はない。


 ーーだが、その魔石が無くなり、被害がでていると報告があった。そのため、魔物の討伐をするーーこれが依頼の内容だ。


「ーー団長!これはどういうことなのでしょうか」


 ルトスに話かけてきたのは、騎士団の服装である白い軍服のような服を着て、剣を使い魔物を討伐していたーーアウロラ王国近衛騎士団副団長"フィリス·ヴァーゴ"だ。


「分からない。いつもだったらありえないことが起きている」


 また、他にも騎士団の面々がいて、魔物との戦闘に取り組んでいる。それぞれ、自分の得意な武器を使い魔物を倒している。


「おりゃー!!……ドルァーー!!」


 威勢よく、大声を出して魔物を倒す。使う武器は身の丈と声の声量にあっている"大槌"。使っている本人は、パクスが騎士団入団試験の監督をしたベックだ。騎士団特有の白い軍服のような服ではなく、見るからに重そうな重量の鎧を着て、槌を振り回している。


「くっ!……なにを!!」


 時折、大幅な隙ができ、そこを魔物に狙われる。


「クァーー!!」


 しかし、重装備のおかげで大したダメージではない。鎧を着ているのは、攻撃を食らうことを前提としているからなのかもしれない。


「くっそ!!きりがねぇ!」


 いくら魔物を倒しても無尽蔵に湧き出てくる、このままではジリ貧だ。


 すると、


「ーーヒーロー参上!!」


 白いマントをなびかせた、救世主ヒーローが現れた。


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