意思1

その少し歪な、でも可愛げのある楕円の石は、闇の中を進み続けた。愛より漏れ出すぼんやりと燻んだ光が石までとどかなくなっても、音もなく忍び寄る風に吹かれても、大きくて無愛想な瓦屋根にコツンカツンと当たっても、闇のせいで四次元にいるみたいに方向が分からなくなっても、石は進み続けた、そこは未来だった。しかし未来というものは永遠でもあるが、内に時をもつものにとっては刹那的でもある。石より下は未来であり、上は過去なのだ。


我々人は盲目でない限り、周りを見渡して、存在している環境を捉えることができるが、時の流れを捉えることはできない。時は魂より内にあるからである。時の流れは本能と共にある。

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