第7話 対峙再び
「祐葉!雪姉ぇ!!」
到着したぼく達はすぐに2人に声をかける。
するとそこには、傷を負ったぼくらと同じくらいの男の子を介抱する雪姉ぇの姿と、
肉食動物と
「チッ! またテメェらか。せっかく獲物を手に入れたと想ったら邪魔しやがって!」
低く、不機嫌な声で話す異形の化け物。顔は頭蓋骨で覆われて表情は確認出来ないが、イラついてるしてるのが伝わる。
祐葉、恵里菜、ぼくの3人はそれぞれ武器を構える。
「かァ〜めんどくせぇな。仕方ねぇ、テメェらの相手は腹ごしらえしてからたっぷりしてやンよォ!」
そういうと獣人は大きく後ろへ飛ぶと、両手を交差するように合わせると、あの時とは比べ物にならないほどの大きな赤い球体が現れる。
「またあれが来る! みんな避けて!!」
あの球体を
「喰らいなァ!!!」
バンッッッッッッ!!!
「くぅっ!!」
ぼくらは左右に散りどうにか避けるも、また大きな衝撃波に吹き飛ばされる。
そして獣人は木から木へと飛び移り去っていった。
「待て ! 逃げんなテメェ!!」
「落ち着いて祐葉。今はこの子の手当てを優先しましょう。もう町にも着くし、アイツの相手はする必要は無いわ」
そういって雪姉ぇは男の子をおぶった。
どうやらさっきの衝撃波は自分の斧でガードしていたようで、負傷した男の子共に無事だった。
男の子は意識を失っているが、色んな箇所にすり傷や打撲の痕が見られた。
一体この場所で何があったのか······。
分からない。分からないけれど、ぼくらはこの子を守れた、ということで良いのだろうか····?
そんな気持ちを抱きながら、ぼくたち一行は傷を負った男の子と共に町へ向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます