3dy 


あら、まだ話していいの?

ゆっくりでいいからね。聞いてくれると嬉しいわ。


中学になって、生活が変わったの。

一人で生きていけるのでは、そう思った。


学校にも少しずつ行けるようになった。

ただ、わたしの中でも変化があった。


こんな毎日、つらい毎日を変えたいと思う気持ちがあったの。

あなたにもない?そんな気持ち。


ただ、変え方がその時のわたしにはわからなかったのよ。

死ねば何かが変わる。そんな風に思ってた。

消えれば、母もやっと解放されて、前の母に戻れると思ったのよ。


だから、わたしは死ぬことを常に考えた。

でも、父の死を整理できていなかったから、死にたくないというきもちもあった。


前みたいに母と一緒に生きたい。

前のような幸せだった、母が笑顔を向けてくれる生活に戻りたい。


その為に、この気持ちを整理つけるために、わたしは傷つけた。

自分を傷つけた。

その方法しか、知らなかったのね。心を無にできる方法を。


始めは、ささいなものだったの。

少しわたしを殴ってみたり、少しかじってみたり。


少しは母が心配してくれるかと思ったのね。

学校の人も心配してくれると思ったけど、変わらなかった。

無心になりたかったはずなのに、

いつからか見てほしいという気持ちがこみ上げた。


だんだんエスカレートしたの。

腕を裂くようになった。


だんだんと深くなった。

心配してほしかったはずなのに、隠してたの。

矛盾しているわよね。


無心になれなくて、心配してほして、

でも何を言われるかわからないから、隠して。

何がしたかったのか今でもわからないわね。

自分自身のことなのに。


そのうち、裂いている時、母がタイミング悪く帰ってきてしまったの。

何か言ってくれる、やっと解放される。

でも、怒られる、どうしよう。

いろんな感情が一気に押し寄せたの。


それで母はどんな反応した思う?

心配してくれたと思う?怒ったと思う?

殴ったと思う?何か感じてくれたと思う?




全部違ったの。

そんなときに限って、男の人と帰ってきたの。

わたしのこと見たのに、何も言わず、何も見えないかのようにお金だけおいて、

すぐに出ていったの。

男が何か言ってたけど思い出せない。

母が言ってた言葉は思い出せるのに。


『興味もない』


その一言が印象に残ってるわ。

脳裏から離れないの。その一言が。


もっといい思い出も楽しかった思い出もあるのに。

母が何を言ってたのか。何も思い出せなくなったのよ。


死にたい。わたしなんて価値がない。

死ねればいいのに。いなくなれば、生まれてこなければ。

そんな負の感情に押しつぶされれば、もっと楽だったのかもしれないわね。


次は、もっと。印象に残ることをしよう。

もっと、かまってほしい、みてほしい。寂しいと思ったのよ。


死ぬのなら、そんな感情抱かなかったはずなのにね。


自傷行為はエスカレートしていったの。


だんだんと     するように。


あ、話聞いてて苦しくなってきたって顔してるわね。

今日はこのくらいにしましょうか。


もっとわたしのことをしってほしいから、時間をかけて話すわね。


あなたはどう?

死にたいと思ったことはある?

愛されたいと思ったことはある?

そんな時にどんなことをしたのか、わたしに教えて頂戴。


わたしもあなたに興味が出てきたわ。


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