第2話 家族の秘密
ミリアはまず、昔からいるエナールという占い師の家に向かいました。
彼女は島一番の物知りで、厳しい人でした。
エナールはミリアが来ると分かっていたようでした。
ミリアは間もなくエナールに話しかけました。
「こんにちは、エナール。私の家族について教えて!」
するとエナールはキツイ口調で言った。
「ミリア。そんな事言っても何の役にも立たないよ。」
しかしミリアは強く粘った。自分にはお母への最後の使命があるのだから。
「お願いお願い!!!!!!!!!」 「どんな事でもするから!!!」
エナールはため息をついてお花の種らしきものを手に取り語りだした。
「ミリア達一家は四人家族だ。
母のリリー・父のアルテウス・双子のミリアとルナ。」
家族写真を見せながら言った。
以前、ミリアが見つけた物と同じだ。エナールは続けた。
「双子が生まれた時、
リリーとアルテウスはミリアとルナが健康に育つようにと願い、
アリエレナ山【王家だけが登れる】に登った。
そこには幻の美しい花が咲いているというからだ。
二人は何段もの石段を登り、頂上まで登った。
すると、輝くような虹色の美しい花が咲いていたそうだ。
そして2人が心をこめて摘み取った。その瞬間、辺りは一変した。
あの美しい花は無かったかのように花からは闇のように黒い煙が出て、花の色は深紫色に変わり、周りは先が見えない黒い霧に包まれた。気づいた時にはルナを抱っこしていたアルテウスは消え、アルテウスが立っていたはずの場所…いや、花を摘んだ場所を境に島が半分きっかりになくなってしまったのだ。」
エナールは一呼吸を置いて言った。
「その半分の島はどこにあるか分からない。噂によれば1㎞先にあるけど、丁度真ん中ぐらいに巨大な闇の海の竜巻があって渡れなく、他の手段でも行けないらしい。
そして、これが闇の花の種だ。【幻の花の種】」
エナールはミリアに種を三粒渡した。
エナールの話が終わった時にはもう心の準備は出来ていた。
「ありがとう!!」そう言ってお城にミリアは戻っていった。
ミリアはお城に着くと、
貰った種とお母さんの部屋にあった家族写真も宝箱にしまった。
ミリアはそそくさと準備を始めた。
「水と食料、地図もいるわね、
後は着替えとお母さんからもらったブレスレット、やっぱり…。」
と言いながらさっきしまった宝箱をもう一度開き、
種と写真を手に取り、防水リュックサックに大事に詰め込んだ。
「これぐらいでいいかな?」そう言って深呼吸した。
その日の夜はしっかり寝た。
ミリアは夢の中で一度不安になった。
私で大丈夫だろうか、このまま死なないだろうか?
そんな不安が横切ったが、ミリアの心は一つだった。
第二章 終
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