第14話 インガナ共和国


 俺は別に悪い事をした訳でもないがグラエルのえげつない商人の考えが受け入れない考えが俺をこの様な行動に駆り立てた、俺はグラエルの為に食材の補充をすると言う目的が狂わされたがまだ余裕が有るのでいっそインガナ共和国のカーリンタ迄行ってから購入する事にした、海沿いの街道を歩きながら家を出せる場所を探して居たが中々見つからない、家はテントと違い大きいのがネックに成って来たので何かいい方法を考える事にしたい、其処でもう一つ試す事にするフライだこの魔法は飛行魔法なのだが未だに使う機会がないので日が暮れてから試す事にする。今日は月が1個出て来ると言うかもう既に見えていたので夜も俺の視力強化が有れば十分に見えるので飛んで見る事にした、それから2時間立ち完全に夕闇に包まれた事と周囲に人が居ないかマップで確認して飛んで見たフライを唱えるとふわりと浮かび10m位の高さまで上がり止まった、これ以上は上がらないのかと考えると又上昇し始めたが知らぬ間に100m位の高さに成っていた、慌てて止まれと心の中で叫び止まったのを確認すると前進と呟くと進み出した。時速で言うと10km位の鈍さでスピ-ドを上げる事は出来たがスピ-ド上がると魔力の消費が激しくなってきた。


 そんな実験をしながら大体の事が解って来た俺の今の魔力でも時速50kmで3時間は飛べるが、時速100kmに上げると1時間とちょっとで魔力が半分に成る様だ、まだまだ魔力消費の効率化を図らないと海は渡れない、ドワーフの国ウイゴドワーフ王国に行くのにはカ-リンタの町から凡そ500kmの海を渡らないといけない、船も出ているが此処の海峡には巨大な魔物が良く出るので船は巨大化して装甲も強化していたが船が大きいので荷物や人が多く乗るまで待つのだ、なので7日に1回位の出航で利便性に問題が有った。


 毎日日没からフライの練習を重ねながらホナに着いた、ここの町はインガナ共和国との境界の町で城塞都市としての機能も持って居る町で周りは高い塀で囲われていた、一旦その町に入らないとインガナ共和国の町サルトには入れない様に作られていてサルトも城塞都市としてそこに作られた町だった、もう直ぐ夕方に成る今日はこの町で1泊する積りで宿を探すと直ぐに見付けていた、この町は宿が1カ所に塊り5軒の宿が有って1泊が金貨1枚の高級宿が1軒と1泊が大銀貨2枚の準高級宿が1軒と1泊銀貨8枚の宿が3軒に成っていた、俺はその銀貨8枚の宿に入って見た、冒険者は殆どがこの3軒に泊る様だがBランクやAランクと言った冒険者は大銀貨2枚に泊ると聞いた、俺は銀貨8枚の宿で十分だと言う認識だったし何方にも風呂は無い様で俺はクリ-ンが使えるので問題が無かった。


 次の日ホナからサルトの町に入ったこの間10km程でまるで隣町だが国が違うと遣る事も違う様で、サルトでは例の水晶で犯罪の有無を調べていたのが新鮮でこの世界は犯罪者が普通に生活をしている可能性が有るし、町に先手として紛れ込む目的で入って来る可能性も有るそれを排除できるのがこの方法だ俺は賛成だった、こうやって少しでも犯罪の芽を摘む事が大事件を小事件に成っている可能性があると言う事だ、取り敢えずはサルトも無事に通過したしカーリンタを目出して又夜はフライで2時間程飛びカーリンタには次の日に着けた。


 町に入った時は昼過ぎで冒険者ギルドはこの国もグレイト王国と同じ仕様だった、

ロカトのダンジョンの魔石もまだ売ってなかったし売る事にしたがレベルの高い魔石は残す事にして低レベルの魔石を売る。ギルドは昼過ぎと言う事も有って空いていたしこの町は比較的平和で魔物も少ないそうだが、海の魔物が暴れる様だし大型船はこの港から出ていて護衛に着く冒険者が多い様だが海の魔物は手強い、水の中に居るので攻撃がなかなか決まらない使い捨ての槍や弓が多く使われるそうだが魔法使いは特に重宝される様だ、とに角魔石を売り町に食材の購入の為に市場に来たが時間帯が悪い様で余り残って居なかったが買えるだけ買いバッグに仕舞って行く、この町はインガナ共和国の中でルコン湾側では最大の町で人口12万人を誇り賑やかな町だった、食材には海産物も多く干物や生魚や貝やエビに海藻も食べる様だった。


 俺が泊まったのはルコンの眺望亭と言う宿でその名の通りルコン湾が一望できる宿だった、俺はこの眺望が気に入ったのでここに来た時は泊まる事にする次の日にはカ-リンタの町を出て川を遡り始めたこの川はダンジョン都市を超えインガナ山脈の方に走りその源流はインガナの魔の森から出ているとされていた、ここで魔の森が出たので解説して置こうルルコの図書館調べだが魔の森は何処かに魔力が異常に高濃度に成り其処から魔物が生まれるとされているそうだ、その魔力の中心には強力な魔物が居るとされていて誰も近付きたくないので魔の森には入っても浅い所で狩りをするぐらいと、薬草採取とキノコ取りや天然のフル-ツなどを取りに行く位で其の魔力溜りは解明がされて居ないと言う事だ、それと魔の森からは10年に一度ぐらいのスタンピ-ドが有ったりするそうで、魔の森にもよるが20年に1回とか30年に1回とかの違いが有るそうだがスタンピ-ドは必ず起こるそうだ、その解明に乗り出した王族や地方領主は悉く失敗しているとも書いていた。


 俺のルルコで調べた魔の森の知識だが次の共和国の首都インガナに着けば図書館に寄り新たな情報を仕入れる積りだ、インガナの魔の森は南北400km東西に500kmと広大な森と山から出来ていて山の最高峰は5000m級の山に成るみたいだ、スタンピ-ドの良く起こるのがトマカと言う町がこれ迄多くの被害が有る様だ、そんな事を思い出しながら俺はもう直ぐヨンタのダンジョン都市に着く所で後10km位の所で暗く成って来た、今は年も変わり1月なので1日が短く山間では9時位から16時位までが日中で山に隠れた恒星が見えなく成ると暗く成って来るのが早い、因みにこの世界の恒星を人民はトトルカ樣と呼んで敬っている様でトトルカ樣がお怒りだとかは月食だがこの世界の人民は其の仕組みが知られて居ないのでそう言っていた。


 ヨンタの手前で1泊して次の日に町に入る為に門に並んでいると、ここでも水晶が置かれていて町に入る旅人はこれで犯罪の検査をされる様だが例外は貴族にはそれが義務付けがされて居ない様だ、俺は当然緑のヒカリが出て町に入る事が出来たが俺の3人程後ろの3人組は赤く光りその場で捕縛されていた、そんなアクシデントがありつつ町に入るとギルドは直ぐ近くに有りそのまま俺はギルドに入って見た、受付でダンジョンの話を聞きながら俺はこの国に入る時も水晶に触れる様に言われた事を思いだして居た、その事をギルドの受付嬢に尋ねると教えて呉れたのが「共和国に成った時は国が荒れて居て、犯罪者が多く居て町にも多くの犯罪者が流入し悪事を働き町がボロボロになった事が続き国がこの事態の改善に乗り出したのがあの方法だった」と我々もその様に教えられているがもう200年程前の話だそうだ。


 

 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る