第10話 ロカトのダンジョン1層~30層


 俺は今ロカトの冒険者ギルドの受付に居た、受付でダンジョンの情報を聞いていたが受付嬢は実際に自分が潜る訳ではない、あくまでも冒険者からの情報を仕入れて話して呉れて要るので自分なりに参考程度に留め実際に行って見て経験しないとはっきりとは分からない、俺の頭に今変な言葉が思い浮かんだ百聞は一見に如かずと浮かんで来たが俺はこの言葉を良く聞いていた気がする。人に百回聞くよりも自分が1回経験する方が自分の為に成ると言う様な意味だったと思うが異世界に来て思い出すとは撫でなのか謎だ、それから聞いている宿に向かっているとパンのいい匂いがして来たので其処に向かった、この辺はパンや果物干し肉に野菜類を売って居る商店街の様で買い歩き宿に行く事にして宿の事も聞て置いた、宿の名はロカトの夕霧亭で商店街から直ぐに有り便利な所だった。


 次の日にはロカトのダンジョンに潜る為に入り口に来ていた、ここでもやはり銀貨1枚の通過料が徴集されていた、この町は王都からは可成り離れた所に有るのでダンジョンへ入るのに金は要らないと思っていたが実際はここの領主が徴集している様だった、ここの領地はタルカンド・ロカト伯爵でこの国に二つだけの内の一つのダンジョンを領有して居て可成り財力が有るとされていた、俺は銀貨1枚は如何でも良いがダンジョンを管理していると言うので有ればもっと我々が使える何かをダンジョンの直ぐ近くに作って欲しいと考えるのは俺だけ、まあ、そんな考えを持って居ても一般人は貴族に逆らえないのは俺も良く分かっている積りだ、入り口でそんな事が有ったが石碑に触れて1層に入り進み出していた。


 1層に入った俺はマップを起動して警戒をしていたが魔物は弱いし数が少ない、2日で10層に辿り着き10層裏の石碑に触れてから11層にそのまま降りて来た、ここはギルドで聞いた様に30層辺りまでは洞窟と草原の繰り返しに成っている様だった、さてここはと思いながら11層に来ると草原の様で進んで行こうと思った時に10倍魔法をかけ忘れていた事を思い出した、俺は直ぐに10倍魔法を自分用に常時魔法へと進化させることにして魔法を掛け進み出して行く、そうは往っても魔物はまだ弱いのが来るくらいで狼やオークや蟻と言った定番の魔物からカマキリやサソリが遣って来た、狼が30匹の群れで来た時にはドロップアイテムの毛皮を2枚ゲットしたし、オークを倒してタマタマを幾つかゲットしたりしながら進み20層に着いた、早速ボス部屋に入ると狼の群れがそこに居た中央に居る狼は可成り大きく体長3m体高が1.5m位在りそうで鑑定して見た、大陸灰色狼でレベルが35のボスで周りの狼もレベルが30ぐらいの群れだった、あと5歩程近づくと攻撃して来るだろうがまだ此方を睨んで居るだけだった、俺はこの間合いにいる間に攻撃準備出来るのが有難く先制攻撃の準備が出来て心に余裕が出来るのが良かった。


 狼に先制攻撃のサンダ-ボルトを用意しながら接近して放ち狼を痺れさせると、ボスはふらふらしながらも立ち上がり此方を睨んで居るが俺は倒れている狼に十文字切りを飛ばし止めを刺して行くと、ボスが痺れが取れたのか襲い掛つて来たが1匹では俺の剣技で瞬殺出来た、するとそこには大きめの毛皮が1枚落ちていたそれと魔石を収納して20層の裏に出て石碑に触れた、其処には1組のチ-ムが外から来た所だった様で俺を見て「あんたソロかい」と言って来た、俺が「ああ、そうだ」と答えると「マジかソロでここまで来るとは大したもんだ今から外に出るのかい」と言って来たので俺が言った「いや、30層まで行こうと思っている」と言うと、「マジか、俺達と同じ目標だ」と言いながらお互い頑張ろうと言って21層に降りて行った、俺は其処で少しの間休憩をする事にしたので飯を食いながら今の連中も割といい連中そうだと考えていた。


 20層で休憩後21層に降りて来たここは洞窟だった、すると前方に魔物の反応が有り此方に近づいて来て居た、魔物が目視できる所迄近づいて来るとそれはキャタピラ-だが色がシルバ-だった、鑑定するとジルバ-キャタピラーと言う名前でレベルが30だった、マップには其の後方にも20体近くが此方に近づいて来るのが分かった、俺はここは吹雪を唱えると洞窟内は急激に温度が下がるのが分かったが俺の大地の鎧には温度調節機能が付与されていた、俺は其の付与された状態の鎧を隅々まで調べ上げて自分も付与が出来るか自分のブ-ツに試すと上手く行った、なので俺には寒さは気に成らない程度の気温だったがキャタピラーには答えた様で既に死んでいる奴も居たが数匹は生きていた、その動けないキャタピラ-を倒し切ると魔石と傍にシルバ-の色をした塊が有った、俺はそれを鑑定するとミスリルだと分ったので収納したが約3kgのインゴットと表示されていた。


 21層から暫く洞窟が続き出て来る魔物もキャタピラ-の色々とサソリやムカデに洞窟ガエルや蜘蛛が次々に大量に出て来たが、ここの魔物は全てが昆虫や爬虫類と言った冷気に弱い魔物が出て来るだけで吹雪が有効だった、その上の絶対零度はこの様な閉鎖空間で使うと自分迄氷に成る可能性が有った、なのでここでは吹雪にしていたが吹雪でも-3度ぐらいにはなるので昆虫や爬虫類はっ極端に動きが悪くなり俺は楽だった、其処からも次々とやって来る魔物に吹雪を掛けて倒して行き5日で30層に着いていた、ここ迄には1層から30層に来るのに10日掛かり辿り着いた事に成るまだ食料は余裕が有ったが此処からは一度外に出ると最初から決めていたのだ、30層のボスは

コカトリスだった鑑定するとレベルが40も有るし体長が3mであの嘴で突かれると石化すると言われていた、俺はどうやって倒すかしばし思案していて余り近づき突かれるのは避けたいしやはりここは十文字切りを飛ばして倒す事にした、俺の攻撃はあっさりと決まりコカトリスから何の攻撃も受ける前に倒してしまった、後には魔石と何やら腕輪が落ちていたので鑑定すると防御力20アップが付いた腕輪で可成りの品物だった。


 それから俺は予定道理30層から外に出て来て食材の追加とギルドでの買い取りをして貰う事にした、俺がギルドに行くと買取窓口では魔石をレベル1~レベル6までの魔石を大量に出したので慌てた窓口では「少々お待ち下さい」と言って奥の部屋に入り暫く出てこなかった、仕方が無いので其処で待っていると男性が現われて「お待たせしました。私は当ギルドのサブマスタ-をさせて貰っているヨルカンと言います。お尋ねしますが貴方はソロで30層まで行かれたのですか?」と聞いて来た、俺が「そうだが其れが如何したのですか」と返すと、ヨルカンさんが「ソロ冒険者は珍しいだけじゃなくて殆ど居ないが、初代様はソロ冒険者だったと記録に在りますが、これはあの方以来の快挙です」とやや興奮気味に話し出した。

 

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る