第4話人間は自由になればなるほど楽観的になり命を狙われやすくなる
楽観的になれば命を狙われやすくなる。
自由になれば、人間は楽観的、すなわち油断する。油断ほど怖い敵は無い。油断すると背後からの気配、最悪だど気配さえ無くせば前から近ずいても気付かれない。
「明日から夏休み期間に入る。それにあたって、お前らにひとつの課題を出したいと思う」
「どんな課題すか?」
「簡単な話だ。夏休み期間になると長期戦闘訓練が行われる。」
「なるほど、夏休み期間を全て戦闘力訓練にして判定されるんですね」
「その通りだ。夏休みは7月から9月1日まで。9月2日までにこれから配る腕時計を破壊されなければ合格だ。」
「範囲は東京都内全て、東京都内ならどこに行こうが勝手だが、東京都から出た場合にはペナルティとし、腕時計が爆破する。その場合にお前らの腕はどうなるかな。」
嫌な教師。教師が生徒に向けて放つ言葉では無いことは確かだな。
そんなこんなで1週間が経過した。もちろん第4クラスは狙われる。4クラスでは今のところ誰も脱落していない。だが、この先何が起きるか分からない。4組が誰も脱落していないから大丈夫だろって油断して楽観的になるとすぐに脱落してしまう可能性がある。
4組は予めつけられていた占領スポットを使い住居とし衣食住をしていた。
占領スポットは4つあり、夏休みに入り休校になっている大学を使う。
だが、1組だけは違う。
1組には4人の四天王と呼ばれる男女2名がいる。
矢吹春奈。川島康太。土方越三。葵咲。
戦闘力は全員10000。カンストしても能力を刻むのに使わずに周りの周囲だけを気にして見た目だけを良くするだけのバカがやることだ。
「提案がある、お前、辞退してくれないか?」
は?何言ってんだこいつは、そんなことを言い出してきたのは川島康太。俺は第1クラスの占領地に潜入している。まずこうだ。
第1クラスの占領地に潜入してコツコツと情報を抜き取り外からではなく内部から壊していく作戦を思いついた。
内部から壊すということは食材を管理している場所や寝床。風呂場などの必要最低限の場所を壊せば終了だ。
第1クラスの1人、武者小路武明。あいつは4クラスに寝返ってきた。
あいつは元々俺らと同じグループ。高校の頃、俺らと同じ戦闘力1万以上の中の1番上。カンストして能力を4つ身につけてなお戦闘力は50000。つまりは70000の戦闘力を身につけていた。
あいつは戦闘力を自由に表示できる能力を身につけた。
あいつの現在の戦闘力は520と表示されているが実際は46000。
そして俺は予め能力として相手の能力を浄土する。させることのできる。
だから俺は武者小路に新しい能力を作ってもらい、変装能力を手に入れた。
あとは簡単だ。俺が変装能力を俺の能力を使い浄土してもらい俺は変装して第1クラスにいるというわけだ。
だがここでひとつの疑問が出てくる。
武者小路武明が寝返りこちら側に来たのならそいつから情報を教えてもらい内部から壊すことが可能。俺が潜入する必要なんてない。
なぜ俺が潜入しているか。簡単なこと。
武者小路が裏切り者だからだ。
俺らに寝返ったと持ちかけて潜入すれば簡単に潜入できる。
気づいたのはすぐ、変装能力を浄土してもらった時になにか動揺していた。俺はこの時点で何かしら裏があるとは考えていた。
だから俺は第1クラスのリーダー川島康太だ。川島には武者小路が帰ってきたのが不思議に思ったらしくよく声をかけてきた。何かおかしいと思った俺は全てを晒した。そうすると返ってきた答えはこうだ。
「あいつは4クラスに潜入している裏切り者だだからお前が帰ってきたのが不思議だったんだ。だが、お前が武者小路ではなく大江行なら分かりやすい。」
「何も警戒はしないのか?」
「お前ら側の戦略。俺ら側の戦略を既に出している。だから、俺らは手を組もう。」
「1、4組が手を組んで2、3組を潰すって訳か?」
「その通りだ。だが、そうすると1位が決まらない。1組と4組は2組と3組を潰した後に正々堂々と潰し合おうじゃないか。」
「人間は自由になれば自由になるほど楽観的になる。そうすると命を奪われやすくなるんだ。」
「どういう意味だ?」「おそらく4組ではバレている。今頃あいつは拷問でもされてんじゃないか?」
「何?!」
その頃4クラスの学校のひと教室ではクラス全体が集まり武者小路を囲っていた。
「なるほど、そういうわけか。だから大江行に能力を浄土する時にやけに動揺していた訳だな。」
「これは命令で!川島の!」
「そんなこと通用すると思ってんのか!来たぞ、大江行から連絡が。お互いの弱みを握ってるから協力し2クラスを潰し正々堂々と戦おうと。」
「そんなことしても無駄だ!俺は4組に寝返るのはそのままの判定にして戦うぞ!」
「やっぱり大江行の言うことは正しかった。高校の頃から戦闘力があそこまであるのになぜビクビクして怯えているのか。それはなけなしの戦闘力を使って表示を増やし、強く見せる。」
「は?!」
いきなり滝のような汗を流し、動揺している。
「ならこの場で能力を一時解除してくれよ。計算が正しければ46000くらいだろ?」
「ぐっっ!?分かったよ…ほら」
能力を解いた武者小路の頭上には5と表示され、この学校に入学することすら困難な戦闘力だった。
実際この学校の受験は筆記試験と戦闘力。筆記試験はどれだけ低くても受かる可能性はあるが、戦闘力は低ければ入学出来ない。だから戦闘力を偽り入学したわけだ。
「やはりお前はそういう奴だったのか。」
「喉仏を焼き払ってやる。」
無慈悲にも囲っている周りの止める声は一言もなく、ひとつの今日ひつから火の燃える音と叫び声が鳴り響いた。
これが、油断大敵ってこと。
戦闘力ZEROの裏切者 常磐海斗・大空一守 @tokiwa7799yanwenri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。戦闘力ZEROの裏切者の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます