第2話超人は自ら進んで超人などと宣わない。

超人。

この世界の超人とは、能力がカンストし、自ら超人などと宣わない輩の事を指す。

自ら俺は超人だ等と周囲に晒すような者は単なる偽物。

「それでは!第一競技!障害物競走を開始します!」

「よぉwww4組の雑魚www巻き込まれて死ぬ前に棄権した方がいいんじゃないか?www」

何だこの男は、ん、制服に付いている紋章をよく見ると2組のバッヂが付いている。

「いや、それは良くない選択だな。この競技でゴール出来たら4組の格が上がるであろう。」

反対にいるやつは3組か。表示はたった100しか変わらないのにたったその程度で上から目線何だな。

「お断りして頂きます。この競走で実力を発揮するだけです。」

「ふん!スカしたことを!」

戯言だ。無視が1番の戦略だろう。

「3!2!1!スタート!」

「おら!余裕だわこんなの!」「こんなの簡単なことです。」

余裕ぶっこいた独り言が耳に入ってくる。

気にしなければこっちの勝ちだ。

「おっそ!wwww動いてないように見えるわ!」

「いや、あいつ動いてない、、、いや!残像だ!あれは!」

そう、今こいつらがみているのは俺がスタートと同時に際に起きた残像だ。

だからあいつらは俺の残像を見て動いてないと錯覚し余裕をこいていたのだろう。

「第一位!なんと!4クラスの大江行浩之!!」

うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!

周りが驚きのあまりか歓声を上げる。

もちろんであろう。障害物なんて飛び越えてしまえば何でもいい。すぐ終わることだ。

「流石だな!お前ならやってくれると思ってた!」

当たり前だ。カンストもせずに自分を強いと思ってる勘違い野郎が跋扈しているこの学校。

弱いやつを見下すような奴が強いと勘違いされるなんて虫が良すぎるだろ。

「衝撃の結果から始まりました!それでは第二競技!リレー!」

その言葉の後、キーンという耳鳴りのようなマイクの音が響き渡り、眼鏡をかけた黒髪の男。スーツを着て赤い色のネクタイをしてコツコツと靴を鳴らして壇上に立つ。

「その必要はない。伝え忘れていたが、4クラスは高校生の頃にカンストしたことによりやむを得ずに能力を体に刻む事になったところ、運悪くタイミングかかぶり低く判定してしまった本物の超人だ。」

え、なんだよそれ。最強じゃん。聞いてないぞ、負けることが確定してんじゃんそんなの

ざわざわと会場がざわめく。

「そのことにより、特別ルールを設ける。」

なんだ?俺らもこの話は聞いていないぞ?

「これより第4クラスは、ハンデを負った状態。視覚を遮断して競技に参加し、サバイバル能力強化だけ視覚を開放して参加してもらう。そして、123クラスは合同となり、対4クラスという感じで競技に取り組んでもらいたい。」

ホンマ死ね


第一日目終了。


この体育祭は得点型で1位は20点。2位は10点。3点で5点換算だ。

クラスから3人が出場し、1位のクラスにより得点が決まる。

1組は25点。2組は20点。3組は15点。4組は60点。

「それでは二日目、これより、サバイバル能力強化競技を開始する。殺害以外は何でもありだ。だが、巻き込まれたりした場合の死亡は自己責任とする。死にたくなければ生きるんだな。」

校長の圧があるが中身はあんまりない無意味な話の後に俺らは船に乗り込み、小笠原諸島まで移動。十分程度で小笠原諸島に着くとともに小笠原諸島の住民は船に乗り込み、学校に付属しているホテルに生活することになる。

そして教師全員が住民の家にバリアを張り、破壊されないようにする。

サバイバル能力強化競技は生徒が着る服には胸元にクリスタルのような装飾がつけられていてその装飾を破壊するごとに一ポイントになりクラス合計により点数が決められる。

クラス合計の124人が最後の一人になると終了。

最後の一人になる前に時間は期間四日間だから、それまでに終わらなかったら最後の点数だ得点になる。

「3・2・1スタート!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

始まるとともに甚佐は眼の色が変わり雰囲気が豹変する。

やっちゃっていいかな?そうボソッとつぶやいたのが聞こえ、「やっちゃえよ」というと甚佐が消えて視界に映る12人が倒れて地面にうつ伏せになる。

「やるね、さすが委員長。」

「じゃあ僕はここで、」

そんな意味深な言葉の後に、俺の腕をつかみ、自分の胸元に強く当て、自らクリスタルを破壊させる。

「知ってるか?俺の身に着けた能力の一つ。複製能力を使えば死んでいるのに死んでないと誤魔化せるんだ。運営側は脱落してるのに動いてはいけないとは言ってないんだ。俺が点数を持っていると勘違いさせて、お前が隠し玉ということがバレない。」

「なるほど、得点は相手の総得点数が反映される。つまり俺はいま12点を持っているって事になる。そしてお前のクリスタルは俺が所有している判定になる。お前がクリスタルを偽装してつけたまま相手を倒せば俺の得点が増えていくってことだな。」

長文になったが、今はそんなこと考えなくていい。

この作戦は、、、、、使える!!

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