第5話 点はそれぞれ特性を持っている
「って話をしたはずなのに、なんでついてきちゃったのかしら」
「いいんじゃないかな。
「悪いな
「ううん、大丈夫だよ。頼って貰えて嬉しいから」
「ちょっと、なんで私にはないのよ」
「
「なんで私があんたと出かけてあげるのが
「なんでそんなに自己評価高いんだよ……あと、教えられた言うな。教えろって言ったんだろ」
「ほら二人とも、こんなとこに来てまで喧嘩しないでよ。ただでさえ
ショッピングモールの真ん中で言い合う二人を
「そうよ! 私と
「いや、こんな服しか持ってないから服選び付き合ってくれって言ってるんだろ?」
「……正論言われると言い返せないじゃない」
毒気を抜かれたらしい
「ま、行きましょ。実際そんな格好で隣歩かれたら恥ずかしったらありゃしないし」
「そ、そこまで言わなくてもいいんじゃない?
気まずそうに
「え? ああ、うん。まあ事実だし。頼むよ、せめて一緒にいて恥ずかしくないと思えるくらいにしてくれ。こっちも申し訳ない」
「あ、あれ? なんか思ってたのと違う……」
「ふふっ、まだ
戸惑う
「
「つまり
「……こほん、さ、出発するわよ!」
「こいつ話を逸らしやがった……」
不利を察した
「それで、どこで買う? まずはお手頃なところに行く?」
「そうね。
「気遣いありがとな」
「ええ、ありがたく思いなさい」
皮肉だって分からないのか、と内心思いつつ
周囲から視線を感じる気がする。気のせいだというのは分かっているが、
心奏は、自分がどれほど場違いに見えるかを痛感しながら歩いていた。
「まあ、ここよね」
「そうだね。ほら
やってきたのは
「……二人に全部任せてもいいか? 俺、数学でも取り合えず式を一つ誰かに解いて貰えた方が理解が速いんだ」
「あんたね……そんなんだから成長速度が遅いのよ。いつまでも中二病から卒業できないで」
「こら、心羽 《みう》ちゃん。いちいち突っかからないの。大丈夫だよ
「ま、しょうがないわね。付き合うと言ったからには最後まで面倒見てあげるわよ」
「釈然としない……」
苦虫を嚙み潰したような顔をして、
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