~断りの書(しょ)~(『夢時代』より)
天川裕司
~断りの書(しょ)~(『夢時代』より)
~断りの書(しょ)~
…不倖の流行(ながれ)に過去を忘れて、侵略して生く個録(ころく)の頭上(うえ)では生上(きじょう)を二重(かさ)ねて、一人(ひと)の未来(さき)から夜陰(やいん)を跳び出る無根の生義(せいぎ)を圧倒して居た…。日々の欲芽(よくめ)を白紙に繋げて暗(やみ)の因子に落ち着きなど見、一人(ひと)と欲との枯渇の頭上(うえ)では未踏の小敗地(アジト)が橋立(はしだて)を観た…。
*
…栄子とひたすら遊ぼうとして、俺は栄子に憧れて居た様(よう)だ。しかし、結局、一度も成功しなかった。
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…真昼(ひる)に堕ち込む自活(かて)との栄華は万象(よろづ)を透せる不安を見た儘、過去に片付く無言の自主(あるじ)は既知を淋しく両掌(りょうて)に見合せ、白亜(しろ)く纏まる無音の人扉(とびら)に価値を忘れて徒労を相(あい)し、一人(ひと)の背中を孤高に追うのは夜半(よわ)の亘(わた)りと善者(ぜんしゃ)であった…。幻(ゆめ)の自主(あるじ)と個録(ころく)の空間(すきま)に一人(ひと)を忘れた千夜(とばり)が概(おお)きく、一人(ひと)の狭筵(むしろ)に琥珀が問うのは寝屋と挽歌の生粋だった…。一人(ひと)に合せる過度の自主(あるじ)は危険と現行(いま)との弱味(よわみ)を引っ提げ、幻想(ゆめ)と始めの未来(さき)の層には脆弱(よわ)い正義が目下(ふもと)を見て居た…。過去(むかし)に寄り立つ神秘(ふしぎ)と生命(いのち)は得手を観るまま女性(おんな)を飼い出せ、狭い活路へ無機を透せる不論(ふろん)と主観(あるじ)の総身を保(も)った…。無知に纏わる虚空の滾りは夜な夜な繰り出し男女(ひと)を従え、初めから無い空虚の相図(あいず)を「幻覚(ゆめ)の途切り…」に懐けて止まず、過去の欲芽(よくめ)に未来(みらい)を先駆け千夜(とばり)を逃(のが)さず宙(そら)を観る儘、男女(ひと)の吐息を未知に捧げる「不安と暴路(ぼうろ)」の結局を識(し)る…。未来(さき)の人形(かたち)に淀みを観る儘、過去に導く文言(ことば)の様子は人間(ひと)に知られず孤独を可笑しみ、懐く〝一人(ひと)…〟には一通(とおり)を識(し)らない無頼の価値など野平(のっぺ)り引いた…。明日(あす)の無形(かたち)に活路が疾走(はし)れる不動の生義(せいぎ)と淀味(よどみ)の残骸(むくろ)は、意味を追わずに精神(こころ)を澄ませる「動機の初歩(いろは)」が乱心(らんしん)から成り、明日(あす)と現行(いま)との精神(こころ)の人陰(かげ)には暗黙(やみ)を審(しん)じて無作法とも成る…。幻覚(ゆめ)を識(し)らずに〝自由…〟を貴(たっと)び、無意味に扱う文言(ことば)の生憶(きおく)は非道を知らずに慌てて行った…。端正(きれい)に纏まる精神(こころ)の目下(もと)には「自由」に扱う乱心(こころ)が降(お)り立ち、一人(ひと)と未(いま)とが活路に名高い「一人(ひと)と正義」の独歩を盛(も)った…。一人(ひと)に安めぬ淡路の一通(とおり)は気楼(きろう)と陰府(よみ)との灯(あか)りを差さずに、漆黒(くろ)く纏まる四季(きせつ)の活路は〝選り取り見取りの凄惨…〟が発(た)つ…。自由に伸ばせる孤踏(ことう)の残骸(むくろ)は暗(やみ)を枕に一人(ひと)を嗾け、訝る四季(きせつ)に音頭を取り巻く「自由の盛場(さかば)」を演戯に保(も)った…。一人(ひと)の生義(せいぎ)と個録(ころく)の哀れは端正(きれい)に佇む暗黙(やみ)を遠退け、人間(ひと)に与(あず)ける琥珀の夕日を舗道に寄せ付け黙って在った…。未完(みじゅく)に究(きわ)まる個録(ころく)の柔味(やわみ)は未知に刻める理侭(りじん)を愛する孤独を持ち込み、人山(やま)と退屈(ひま)との意味の問いから幻(ゆめ)の一歩(はじめ)を想定して居た…。気楼に導く無憶(むおく)の進理(しんり)は基知(きち)に寄り添う短気を絵に観て、過去を識(し)らずに呼吸を這わせる無録(むろく)の行李を大胆にもした…。
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…継続は力なり、でK神学生に見せる様にして、俺は何か一つの事をやり遂げる態度を維持し続けて居た。
*
…過去の快無(オルガ)に孤独が逃れて〝脆弱(よわ)り果て往く自主(あるじ)〟を観た時、不毛に偽る用途の総ては個録(ころく)の総てを真逆(まさか)に組み換え、一人(ひと)の意識に未純(みじゅん)を損なう悲惨の姿勢(すがた)に総身を解(と)いた…。淡い活路を行方に訓(おし)えて気楼と幻(ゆめ)とが琥珀を詠む内、自活(かて)に見果てぬ柔身(やわみ)の総理(すべて)は低い小宙(そら)へと感覚(いしき)を繋げて、無知の姿勢(すがた)を価値に置き去る欲の行方は杜撰を採った…。一人(ひと)の輪郭(かたち)に残香(におい)を求めて脆(よわ)い気色に過度を取り添え、人山(やま)と脚色(いろ)との個録(ころく)の空間(あいだ)は旧来挿話(むかしばなし)に自覚(かくご)を取り添え、一人(ひと)の暗黙(やみ)から乱心(こころ)を保(も)ち出す「不安に渡れる譲渡」を識(し)った…。人山(やま)に空転(ころ)がる旧(むかし)の繁味(しげみ)は脆(よわ)り果て往く活路を寄り添え、不和の亘(わた)りに人路(みち)を誤る過去の倣いに一女(おんな)を観た儘、自己(おのれ)の大宙(そら)には滞りの無い過去の人形(かたち)が鮮やかだった…。一人(ひと)の人形(かたち)に「自由」が生くのは未知に流離う時計と同じく、日々の一幻(ゆめ)から精神(こころ)を沸かせる不穏の安転(まろび)と気色を寄り添え、自己(おのれ)の肢体(からだ)に絵具(えのぐ)を飼い往く〝しどろもどろの酸鼻…〟に素通り、自己(おのれ)の美声(こえ)から四季(きせつ)が向くのは過去の姿勢(すがた)の悲鳴と成った…。理信(りしん)に相(あい)して孤独を保(も)つのは無垢に相(あい)する独理(ドグマ)と成り果て、未知に匿う暗黙(やみ)の目下(ふもと)の生憶(きおく)は美街(まち)を脚色付(いろづ)け、日々と家との孤独の無知には感覚(いしき)が果せる不本を識(し)った…。「自由」に相(あい)して孤独を採るのは自由に突っ立つ白壁(かべ)に成り果て、未知と生憶(きおく)の余所の生業(わざ)には漆黒(くろ)く成り立つ個録(ころく)と成った…。不敗に脚色付(いろづ)く孤独の栄華は未知に息衝く不本を酔わせ、自由と未(いま)との脚色(いろ)の生果は理彩(りさい)に揮える美惑(みわく)を知った…。未知の個録(ころく)と余韻(おと)の内実(なかみ)は未来(さき)に信じる人形(かたち)を追い駆け、自由と自活(かて)との呼吸の初出(いろは)は不思議ばかりの栄華を識(し)った…。迸りの無い苦労の定律(おきて)は未知と未(いま)との呼録(ころく)を追い立て、人間(ひと)に励める未知の魅惑は素通りして生く不憫を保(も)った…。自由と現行(いま)との乱心(こころ)の欲芽(よくめ)は一人(ひと)の感覚(いしき)に「自在」を見渡せ、男女(ひと)と未(いま)との人形(かたち)の遊戯(あそび)は過去に息衝く無心を掘り立て、「自由」に導く精神(こころ)の行方は自由と未(いま)との人形(かたち)を覆い、一人(ひと)に独語(かた)れる「自由の両眼(まなこ)」は核に従う感覚(いしき)を採った…。一人(ひと)と暗黙(やみ)との文言(ことば)の刻みは夜半(よわ)の人形(かたち)に身欲(よく)を見出し、一人(ひと)と葦(あし)との個録(ころく)の栄華は生憶(きおく)へ辿れる容姿を保(も)った…。美街(まち)に片付く無心と生憶(きおく)は呼吸に寄り添う形見を観た儘、暗黙(やみ)と感覚(いしき)の堀の深さを快楽(オルガ)の底から屈曲させ活き、「自由」に覗ける意味への活路は感覚(いしき)を横目に自虐を被(こうむ)り、脆(よわ)り果て往く愚行(おろか)の効果は明日(あす)へ寄り添う進者(しんじゃ)を保(も)った…。
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…その「一つの事」とは、人間関係に纏わるもので、嫌な相手との友情への斡旋を指す様(よう)に思う(忘れた)。
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未知への無頼が過去を取り添え、感服して生く〝生茂(せいも)の汗(しずく)…〟を俄かに轢いても、暗(やみ)を飾れる人頭(どくろ)の無形(かたち)はいざござばかりで轟が無く、一人(ひと)の見定(さだ)めに未来(さき)を観るまま禍根の調べに同調して生く…。一人(ひと)の果(さ)きから孤独の先まで、身重に徹せず度胸を買うのは、しどろもどろに荷風を匂わす実しやかな聡明でもあり、家路に辿れる精神(こころ)の温度は果実を失くして幻覚(ゆめ)を欲張り、明日(あす)に辿れる乱心(こころ)の途切れは一人(ひと)の純心(こころ)を惑わせ続けた…。陽(よう)の出るのを気心(こころ)に沸かせて、明日(あす)への活路を異様に見立てる一女(おんな)の姿勢(すがた)は、普遍に這い出る気心(こころ)の従順(すなお)と感覚(いしき)を貴(たっと)ぶ機嫌を失くして、男性(おとこ)の幻(ゆめ)から過憶(かおく)を牛耳る「滞りの無い芽(め)…」を感覚(いしき)に添えた…。白亜(しろ)く棚引く純心(こころ)の間延びは軽やか成るまま明日(あす)を駆り立て、人物(もの)の見事に邸(やしき)を構える二重(にじゅう)の人壁(かべ)から凝(こご)りを沸かせて、しどろもどろに天下(てんか)を流離う「自由の牙城(とりで)」を矢庭に欲した…。既知の微温間(ぬるま)に悪態吐(づ)きつつ、侵略して生く滑稽(おかし)な独理(ドグマ)は無徹(むてつ)を幻見(ゆめみ)て、幻(ゆめ)の生憶(きおく)を古豪に相(あい)せる二性(ふたつ)の素面(すがお)は疎かにも無く、通り縋りの詩集(アンソロジー)から生果を湧かせて巣立って往った…。幻覚(ゆめ)と電波の空間(あいだ)の人壁(かべ)には吃(ども)りが失(な)くなる加減を見知り、挙句の果てには「自由」を損なう利損の謳歌が習わしに就く…。白亜(しろ)く爛れた人壁(かべ)の目前(まえ)には、気楼に途絶える文言(ことば)が独歩(ある)き、自由を損ねて自在を見て取る不甲斐の心機を卓越させ得た…。健気に被(こうむ)る理算(りさん)の流行(ながれ)は「自由」を繕い誤算を向け据え、しどろもどろの葛藤ばかりが夜半(よわ)に根付いて誤算を欲張り、過去(むかし)を未(いま)との列(ならび)の末(すえ)には欲の残骸(むくろ)が交互を徹した…。意味を見知らぬ怒涛の哀れは幻覚(ゆめ)の基知(きち)から傀儡(どうぐ)を揺さ振り、人間(ひと)の生果を独理(ドグマ)に馴らせる不毛の生憶(きおく)を見送りながらも、暗(やみ)を徹して過度を見付ける「自体(おのれ)の生気」を噴散(ふんさん)して居た…。一人(ひと)に息衝く小言の溜まりは過去に身近(みぢか)く気楼を欲張り、翳りを見知らぬ涼風(かぜ)の故縁(えにし)を未知に留(と)め置く乱心(こころ)を統(す)べて、白亜(しろ)い人壁(かべ)から良縁(えにし)が駆けるは人物(もの)の見事を徹して往った…。一人(ひと)の厚手に孤独が成り立ち、自由に見送る傘下は在らねど、一人(ひと)の細身を看破に保(も)たせて〝淡い自覚(かくご)〟は覆われ始めた…。幻覚(ゆめ)の間近に独りが湧き出て、自由に損なう宙(そら)の活き血は俄かに概(おお)きく、綱渡りを買う身欲(よく)の盲者(もうじゃ)は馬酔木の木を折り目覚ましくも成り、端正(きれい)に篭れる乱心(こころ)の王者は立ち所に鳴く不如帰(とり)を観て居る…。気楼に発(た)つのは俄かの小鳥(とり)で、自由の姿勢(すがた)は理算(りさん)に大きく、夜半(よわ)の理郷(くに)から白衣(ころも)が乞うのは〝滑稽味(おかしみ)…〟だけ識(し)る告解だった…。
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…結構しんどく、苛つく事を、俺はそうして維持して居た様に思う。
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過去の名残に余韻を見せつつ、日頃の生果に身悶えするのは、暗(やみ)に息衝く無言の八頭(おろち)と、言霊(こだま)を返せる見本と成った…。一人(ひと)に知られず孤独を問うのは一人(ひと)と現行(いま)との生果の煽りで、既知に流行(なが)れた生憶(きおく)の成果と表情(かお)を保(も)たない個録(ころく)に等しく、理不尽成れども過去を見捨てて個録(ころく)を追うのは人山(やま)の独語(かたり)と主観(あるじ)を遠退け、人間(ひと)の背中へ明日(あす)を奏でる山路の隘(あい)から生憶(きおく)を抱(だ)いた…。気楼の側(そば)から樞(しかけ)が概(おお)きく、有頂を看破(みやぶ)る孤独の連鎖は、一人(ひと)と現行(いま)との身欲(よく)の礫を明日(あす)に捧げて身欲(みよく)を欲し、一人(ひと)に仰け反る自己(おのれ)の連歌は身欲(みよく)を掲げて大通りへ出た…。低い小宙(そら)から連歩(れんほ)を二重(かさ)ねて見様見真似の生気を得る頃、人山(やま)に見果てぬ無根の人宮(みや)には三日月から成る無欲が祟り、一人(ひと)に寄せ往く孤独の自活(かて)には「電子の翳り…」が意味深くも立ち、非道に抑える魅力の縁者は乱心(こころ)を越え得(う)る強欲から成る…。白亜(しろ)く突っ立つ人煙(のろし)の上では、一人(ひと)に集まる電子の翳りが聡明とも成り、過去に集まる無録(むろく)の末(すえ)には〝身悶えして往く孤独…〟が示され、暗黙(やみ)の迷路が拙く燃え立つ無根の成果を信途(しんと)に識(し)った…。人間(ひとのあいだ)に後光が差すうち幻(ゆめ)と孤独の栄華は未(いま)でも、明日(あす)の目下(ふもと)へ感覚(いしき)を織り成す無空(むくう)の景色を概(おお)きく見ながら、一人(ひと)に囀る孤独の分業(ノルマ)は過去(かこ)を制して安きを折った…。一人(ひと)の四季(きせつ)を利器に保(たも)てる幻(ゆめ)と無暗(むやみ)の過業(かぎょう)を採っては、低く見積もる過去の自主(あるじ)に貌(かお)を保(も)たない生命(いのち)を息衝け気楼に跨る無断の素顔は〝意識…〟を識(し)らずに滑走して生く…。不意に損なう自主(あるじ)の傍(そば)から人密(みつ)に睨(ね)める往く滑稽(おかし)な生果は、自然と未(いま)との乱心(こころ)の弾みと余韻に迫れる一通(とおり)を観た儘、過去の暗黙(やみ)から生憶(きおく)を透せる逡巡ばかりが生果を追った…。幻想(ゆめ)と乱心(こころ)の反旗の内には侵略して往く孤独が顕れ、幻覚(ゆめ)と自己(おのれ)の生義(せいぎ)の両刃(もろは)に起業を呈する能(わざ)を守った…。人山(やま)の身重を奏でる緑(ろく)の艶(つや)から人形(かたち)が零れて、一人(ひと)と俗世(このよ)の絶望から成る低い俗(ぞく)から故縁(えにし)が湧き立ち、人山(やま)に迫れる一女(おんな)の余韻は「一人(ひと)」を介して如何(どう)とも掴めず、無暗矢鱈(むやみやたら)の過去の塒は悲壮に紛れて巣立って入(い)った…。幻覚(ゆめ)の脆差(もろさ)に浮かれた姿勢(すがた)はお過去を忘れて身欲(みよく)を呈し、一人(ひと)と未(いま)との乱心(こころ)の陰(かげ)には旧い小敗地(アジト)が巣立って在った…。試案の目下(ふもと)に可笑しく生育(そだ)てる欲の誉れは向日に隠れて、疑心暗鬼に理知が二重(かさ)なる不利の生絆(きずな)は既憶(きおく)を用立て、幻覚(ゆめ)と神秘(ふしぎ)に一女(おんな)が呼ぶのは暗器(あんき)に流離う過去の囮で、一人(ひと)に囃せる滑稽(おかし)な生憶(きおく)は素人(ひと)の最後に放(ほう)って置いた…。
*
…(二度寝した。前半・後半の夢内で、可成り緻密な内容が組まれて在ったが、忘れた)。
*
幻(ゆめ)の目下(ふもと)に身近を齎せ、旧い自覚(かくご)を陰府(よみ)に賭すのは、過去と旧(むかし)の凪の無形(かたち)に揺れを凌げる自主(あるじ)に宜しく、朗(あか)るい気楼に夜空を覗ける三日月ばかりが朝陽を知って、奇妙の絵を保(も)つ柔裸(やわら)の総ては古い望みを失い始めた…。自由の総てを愛情へと乞い、暗(やみ)の時雨を元気に絡めて欲を乞うのは、一人(ひと)の未完(みじゅく)に栄華を保てる夜半(よわ)の浅眠(ねむり)に乱心(こころ)を突き刺し、一人(ひと)に優れた途方の脚色(いろ)には分厚(あつ)い八性(おろち)が傾き始めた…。一人(ひと)の理知から既憶(きおく)が蹴上(けあ)がり自由の八頭(おろち)と恋を問うのは、小宙(そら)と人山(やま)との未然のの彼方へ一人(ひと)を調べた悪しきと成った…。「自由」と生命(いのち)を自分に追い立て、未然に生義(せいぎ)を醸す人形(かたち)は、幻覚(ゆめ)と俄かの一通(とおり)を賑わす無類の生気と通底して居た。街に蔓延る無限の悪夢と、柔い自主(あるじ)の文言(ことば)の陰には、一人(ひと)と陰府(よみ)との幻覚(ゆめ)の列(ならび)の過去を射止める旧(むかし)に膨(おお)きく、軟い女性(おんな)の自覚(かくご)を透せる詩吟の自覚(かくご)をその実(み)に呈した…。未知を審(しん)じて孤独を愛し、一人(ひと)の微温間(ぬるま)に過去を観ながら孤高に裂かれた途切りを詠む時、自然に合せる孤独の小敗地(アジト)は過去を演じて独理(ドグマ)を愛し、一人(ひと)に識(し)られず孤独に問うのは〝四方山話…〟の果(さ)きに至った…。純情(こころ)の成らずを過去(かたち)に追い駆け、自由に相(あい)する孤独と成るのは、陰府(よみ)の成る気(き)と個録(ころく)を相(あい)する不法の軟身(やわみ)にその掌(て)を置いた…。未完(みじゅく)の基(もと)から孤独を採っても〝夜半(よわ)の翳り…〟は不断に有りつつ、無機の独理(ドグマ)は酔いを冷ました孤独の才(さい)へと躍進して居た…。無知の効果を人山(やま)へと放(ほう)り、一人(ひと)の生義(せいぎ)と孤独の夜半(よわ)とが無秩を歪めて生(せい)と課し付け、日々の界(かぎり)に模様が浮くのは未来(さき)の独理(ドグマ)と焼噛(やっか)みだった…。一人(ひと)に息衝く孤独の分業(ノルマ)は暗黙(やみ)と自主(あるじ)の動転から観て、疾走(はし)る感覚(いしき)の一通(とおり)の内には〝身悶えして居る夜叉〟が募った…。一人(ひと)の活き血に孤独が在る時、旧来語(むかしがたり)の淡さを退(の)いては、暗黙(やみ)に近付く本能(ちから)の大差は退化を募らせ暫く死んだ…。一人(ひと)と未(いま)との柔身(やわみ)の許容(うち)には、過去(むかし)の個録(ころく)と独理(ドグマ)を劈き、独人芝居(ひとりしばい)の過去(むかし)を按じぬ無機の調子に安住して生く…。不本の生果と儀式の空間(あいだ)に一縷の人形(かたち)は暗黙(やみ)を観た儘、「断り」から成る無価値の生果を神秘(ふしぎ)に留(とど)めて弱音を吐いた…。
~断りの書(しょ)~(『夢時代』より) 天川裕司 @tenkawayuji
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