第264話 マルグリットが来た その2

ー護衛達のテントー


ミーシャが料理を運んで来た。


「これは?」


「はい、ぼっちゃまからの差し入れです。パンは必要ですか?」


「いや、パンはあるから大丈夫だ。ぼっちゃまとは?」


「ゲイルぼっちゃまです。領主様の末っ子ですよ。唐揚げは冷めても美味しいですけど、熱い方がもっと美味しいので出来れば熱いうちに食べて下さい。こっちはスープです。辛いのがお好きならこの赤い粉を掛けて下さい。これはデザートです。お食事の後にどうぞ」


「いいのか?俺達にまでこんな豪勢な食事を・・・」


「うちのお屋敷では私達もいつも領主様と同じものを頂いてますよ」


「領主様と使用人が同じ物を食べる?」


「はい、そうです。ぼっちゃまと一緒に味見しながら作ったりしますよ。このデザートも一緒に作りました。美味しいですよ」


「何っ?領主様のご子息が俺達の飯を作っただと?そんな事が・・・」


「早く食べないと冷めちゃいますよ」


唐揚げの匂いとカレースープの匂いがテント内に充満しており、他の護衛たちの腹が鳴っていた。


「あぁ、せっかく頂いたんだ。一番美味しい時に頂かないと失礼だな。では遠慮なくご馳走になる」


「はい、どうぞ。食べ終わったら食器はテントの前に出しておいて下さいね。後で取りにきますので」


「ありがとう、メイド殿。俺は護衛頭のビトーだ」


「私はミーシャです。ぼっちゃま付きのメイドです。明日の朝もご飯持って来ますね」


ミーシャが手を振って屋敷に戻ると早速配膳して護衛達は食べ出した。


なんだこれ、旨ぇぇぇぇ!

これ唐揚げっていってたよな?

くっそ、エールが欲しくなっちまう

このスープも初めて食べる味だが妙に癖になる味だ。飲むのが止められん。


「おい、交代のやつらの分も残しておいてやれよ」


頭っ!早く食べてみて下さいよ。めちゃくちゃ旨ぇって。


護衛頭のビトーもカレースープを飲む。


(なんだこれは?こんな旨いものがこの世にあるのか・・・)


不思議な匂いのするスープ。飲めば腹の中から暖まってくる。お好みでどうぞと言われた赤い粉をビトーは一匙入れて飲む。


(うおっ!辛いっ!なんてもんを勧めやがったんだあのメイドはっ)


入れすぎたのか口の中が熱く焼けるようだ。


(まったく・・・イタズラにも程がある・・ぞ・?)


先ほど口の中が燃える様だったが、なぜかもう一口飲みたくなる。ズズッともう一度すするビトー


(くそっ!辛いっ!しかしまた飲みたくなるとはなんてスープだっ!これは悪魔の食べ物じゃないのか?)


辛い辛いと言いながら自分の分は飲んでしまったビトー。鍋を見てもういっぱい飲もうか迷うがまだ食べてない護衛もいるのでグッと我慢した。


パンで口の中を休め、唐揚げを口に入れる。


じゅわっと噛み締める程に流れ出てくる旨味。これも止まらん。ホフホフしながら唐揚げを食べていく。


ハッ!

危うく食べ尽くそうな勢いで手を伸ばしている自分を部下の護衛達が見ている。


「他の護衛達の分も残しておいてやれよ」


そう言って伸ばした手を引っ込めた。



「あれ?余っちゃいました?交代の方用に追加持って来たんですけど」


ミーシャが追加を持って来てそう言うと護衛達はやったーと叫んで残りを全部平らげて他の護衛と交代していった。

 


ーゲイルの部屋ー


コンコンっ


ん?誰だ?


はいと返事してドアを開けるとマルグリットがそこに居た。


「あれ?どうしたの?」


風呂に入って豪華な部屋着に着替えたマルグリットがニッコリ微笑む。


「殿方のお部屋にお邪魔するなんてはしたないかしら?」


メイド二人も付いて来てるので二人っきりでもないから別にいいか。


「殿方って、俺はまだ子供だからね。どうぞ」


マルグリットはありがとうと部屋に入って来た。


「ベントが夏にマリさんの所にお邪魔したんだよね?ちゃんと勉強してんのかな?」


「そうですわね。基礎のお勉強は問題ありませんけど、貴族としての知識はまだまだといったところかしら」


「それは仕方ないね。うちは貴族といっても平民みたいなもんだし、父さんも母さんもその辺は緩いからね」


「ゲイルは領主を目指しているのかしら?もしそうならうちに学びに来ても宜しくてよ」


「いや、俺は領主になんてなるつもりはないよ。面倒臭いじゃん」


「珍しいわね。辺境伯領主なんてなりたくてもなれる人なんてほとんどいないのよ。その権利があるのにおかしいわ」


「領の為になる人なら別に誰でもいいんじゃない?それにベントが領主になりたいって言ってるし、ちゃんと勉強してなればいいんじゃないかな?」


「領主になったらもっと贅沢も出来るわよ」


「充分贅沢な暮らしをさせて貰ってるよ。住むところにも食べる物にも困ったことないし。自由にもさせて貰ってるしね」


「そんなの当たり前じゃない。自由に生きられるというのは羨ましいけれど・・・」


貴族にとっちゃ当たり前でも世の中には住む所も食べる物もない人が結構いるんだぞ。


「そうそう、少し前に悲惨な罰を受けた盗賊が王都の前に居たらしいんですけどご存じ?」


うちに来た盗賊のことか・・・


「王都に行った時に見たよ」


「あら?王都に来ることがあるの?」


こいつ、何を聞きたいんだろうか?


「うちの領の商会が王都に支店を出してね、視察がてら覗きに行っただけだよ。初めてのケースだったからね」


「へぇ、ベント様はそんなこと一言も言ってなかったわよ」


「俺はそこの商会でよく買い物するから知ってただけだよ」


「視察とか領主にはならないとか言いながら領主みたいな事はしてるのね」


・・・・

・・・・・

・・・・・・


「何が聞きたいの?」


「ちょっと世間話をしたかっただけよ。気に触ったなら謝るわ」


「別にいいけどさ。ベントは自分で買い物したりしないけど、俺は何か面白いものが無いか気になるから自分で行くだけだよ。人も増えてるから商人も増えて新しい物が入ってくるからね」


「うちに遊びに来ればもっと珍しいものがあるかもしれないわよ。」


「それはそうかも知れないね。でもしばらくはいいかな」


「じゃ気が向いたらいつでも言って頂戴」


「その時は宜しくね」


これは行けたら行くって奴だ。


「ねぇ、明日温室を見せて貰えないかしら?うちでも美味しい野菜が食べられるように出来るかしら?」


「費用は掛かるけどそんなに難しいものじゃないよ。明日見てもらったらわかるけど」


ここで話が終わって部屋に帰って行った。


何が目的だったんだろ?温室って事はないよな。女の子は子供でも何考えてるか解らんな。



翌朝シルバーに乗りに牧場に行くと近くにテントが二つ張られていた。


「お早うございます。ゲイル・ディノスレイヤ様」


膝を折って頭を下げる甲冑姿の護衛。


「お早う。マルグリットさんの護衛だよね。お疲れ様。俺にそんな堅苦しい挨拶いらないよ」


立ってと言うともう一度頭を下げてから立ち上がった護衛。


「私は護衛頭をしておりますビトーと申します。昨晩は大変美味しい食事を頂き感謝しております」


「口に合ったみたいで良かったよ。今晩も用意してあるから楽しみにしておいてね」


「なんとっ?今夜もですと?」


「後でミーシャが朝飯も持ってくるから。どうせ干肉とかしか食べてないんでしょ?」


「はっ、我々はいつもそうですので問題ありません」


「まぁ、うちにいる間は毎食ご飯出すから存分に食べて行って。パンもうちのを食べたらいいよ」


いやしかしと言うビトー。


「ちゃんと栄養があって美味しいもの食べてないと、いざと言うときに力が出ないからね。お風呂とかどうしてるの?」


「恥ずかしながらこのままです」


「そうか、一日中甲冑来てて風呂も入れないのは辛いね。晩飯食ったら風呂作ってあげるよ。男ばっかりだから外でもいいよね?」


「は?風呂を作る?」


「まぁ、夜になったら来るよ。ちょっと今から馬に乗るからまた後でね」


シルバーがすでにスタンバってフンフン首を振っている。


俺がシルバーに乗ってオーバルコースを軽く歩かせた後でゆっくり走った後にそこそこ飛ばす。そしてまたゆっくり走って歩いて終わり。


「驚きました。あれほど見事に馬を乗りこなせるとは・・・」


「毎日乗ってたら誰でも乗れるよ。シルバーも賢いし」


ほぉーっと感心しきりのビトーを後に朝食を食べに行った。



ー食堂ー


サンドイッチをモグモグしてるとマルグリットがマジマジとサンドイッチを見ている。


「どうしたの?」


「これはパンですの?」


「食パンってやつだよ。回りの硬い所を切り落として柔らかいところだけにしてあるけど」


コッペパンみたいなのは王都の貴族街で出回り始めているはずだが食パンはまだなのかな?


「ここには知らないものばかりありますわ」


ベントはモグモグとよく食べている。


「ベント様が我が家にお越しになった時はあまり召し上がらなかったので少食なのかと思ってましたわ」


ベントは何も言わずに食ってるが、うちの飯の方が旨いと思ってるのか。


「いや、緊張してただけだよ・・・使い方がよくわからなかったのもあるし」


我が家にテーブルマナーとか無いからな。ずらっとフォークやナイフを並べられたらどれ使っていいかわからなかったんだろ。


「サンドイッチは手軽に食べるものだからね。はしたないと思うかもしれないけどそのまま手で掴んで食べて。ナイフとフォーク使ったらぐちゃぐちゃになるから」


マルグリットはそう言われて恐る恐る手を伸ばしてサンドイッチを掴んで食べた。


「なんて柔らかいパン。中にサラダに付けたマヨネーズが入ってますわ。それに食べた事がない香ばしいお肉が・・・」


「それはベーコンだよ。干肉程は日持ちしないけど干肉みたいなもんだよ」


「干肉って護衛達が食べる・・・?」


「あそこまで干さないけどね。煙で燻してあるからそんな風味になるんだよ」


「見た目は豪華ではありませんのに、どれもこれも我が家の料理より美味しいですわ。王都に店を持ったりしないのかしら?」


「面倒だからやらないよ」


「レシピは販売されているのかしら?」


「うーん、その辺は大人に任せてあるからよく知らないんだよ。マリさんのお父さんなら知ってるんじゃないかな?」


エイブリックが誰にどれくらいの金額で販売してるか知らないんだよね。ここでそれを言う訳にはいかないし。


「そうね、ゲイルはまだ子供でしたわね。すっかり忘れてましたわ」


マルグリットが来てから俺とマルグリットばかりが会話している。あまり良ろしくない状態だ。


「ベント、ご飯食べ終わったらマリさんを温室に案内するから一緒に来いよ。その後俺は出掛けるから領を案内してきたら。ベントの居ない間に色々新しい物も出来てるから」


このままだと付き纏われそうなので、マルグリットをベントに押し付けておく。その後温室に案内して温室の説明をした。



ダンと一緒に鴨の養殖場に行き、20羽ほど肉屋に届けてもらい、ミートにさばいてうちに届けて貰うようにお願いしておいた。


ぶちょー商会に行ってシルフィードを連れて森で稽古をする。


「ダン、髪の毛とか復活して良かったな」


「アイナ様にさんざん笑われて頭をぺちぺちされたわ。そのままで良いじゃないとか言うんだぜ」


ダンは必死にお願いしてアイナに治癒魔法を掛けて貰ったらしい。


今日はシルフィードがどれくらい新型魔剣を使えるのか確認しながら稽古をしていくことに。


シルフィードは炎を出しっぱなしにしながら剣を振り続ける。


「魔力切れそうな感じはするか?」


「いえ大丈夫です」


使用魔力と回復が均衡しているのか剣に火を纏うだけならずっといけそうだ。


「次は炎で刀身を伸ばして振ってみて」


剣が倍くらい伸びたように見えるが剣が無いところで丸太を斬って焦げるだけで切れるわけではない。なるほど。


「ちょっと貸してみてくれる?」


自分でも使ってみて確かめる。


射撃場に移動して火を纏わせながら振ってファイアボールを出す。


しゅぼぼぼぼっ

しゅぼぼぼぼっ


もっと細かくて密度のある火の玉をイメージしながら乱れ斬りをすると全面に火の弾丸が飛んで行く


「こうやって使うと広範囲攻撃に使えるね」


「またえげつない攻撃だな」


「シルフィードが囲まれたら有効な攻撃だからね。これも練習しようか」


シルフィードもやってみるけど威力が無かったりうまく飛ばなかったりと苦戦していた。


「さっき見たやつをイメージしながらやってね」


時々アドバイスしながら練習を続ける。


どうやら魔力が底を尽いてきたようなので昼休憩にした。


ピザセットを持って来たのでオーブンで焼いていき、焼けたピザをハフハフしながらダンがシルフィードに、


「ぼっちゃんがやったのが出来るようになっても前に誰か居ないのを確認してから撃てよ。俺の後ろから撃つんじゃないぞ。絶対だぞ」


広範囲攻撃は味方を巻き込む恐れがある。犠牲になるのは前衛のダンだからな。


シルフィードが撃ってダンがうぎゃぁぁぁっと叫ぶ姿を想像してブッと吹き出してしまった。


「ぼっちゃん、またろくでもないこと考えてやがんだろ?」


ダンは俺をじろっと睨んだ。

当たりだ!


ピザを堪能した後、シルフィードの特訓は日暮れまで続いた。



ーバルの前ー


「シルフィード、悪いけどもうしばらくここに居てね」


「皆さんがいるので大丈夫ですよ。バルの食事も美味しいですし」


シルフィードをバルに残して屋敷へ戻った。




晩飯の鉄板焼にマルグリットは驚きつつも目の前で美味しそうに調理されていく過程を見て喜ぶ。また俺が質問攻めになりそうだったのでベントの夏の話を聞かせて欲しいと話題を振った。


ベントは東の辺境伯領の綺麗さや豪華さ、平民が貴族にみな頭を下げて王様になったような気分だったとかそんな話ばかりだった。お前はなにを勉強してきたんだ?



ゲイルはデザートのイチゴのケーキを食べた後に護衛達の所に向った。



ざっと立ち上がって敬礼する護衛達。


「いいよ食べてる最中にそんなことしなくても」


「はっ!しかし・・・」


「いいから食べて食べて。うちの鴨旨いでしょ?」


「はいっ、このネギと鴨肉の相性がたまりません」


「寒いからこういうの旨いよね。あ、スープは全部飲んじゃダメだよ。あらかた食べ終わったらこのうどん入れるからね」


「この白くて長いものですか?」


「そうそう。鍋にパンは合わないでしょ。そのスープにうどん入れて10分程煮たら出来上がりだから交代する人にも教えてあげて。俺は風呂作ってくるから」


全員が「は?」という顔をする


10人一度に入れる風呂桶をグイッと作る。足場も作っておこう。そこに熱めのお湯を入れていく。


全員がぼーぜんとした顔でその様子を見ていた。


「熱くしてあるけど食べたら早めに入った方がいいよ」


「ゲイル様、これはいったい・・・」


「土魔法で作ったんだよ。これ使えると遠征の時便利だよ。どこでも風呂に入れるから」


無詠唱で土魔法と水魔法、しかも大量のお湯だ。全員が驚くのは無理はない。


「うどんが煮えてるから早く食べて。不味くなるよ」


そう言われた護衛達は慌ててうどんを食べ始め、あっと言う間に完食だ。


全員で風呂に入ったので服にクリーン魔法を掛けておいてやる。


あぁ~ ふーっといった声が聞こえてくる。


一足早くにあがってきたビトーが深々と頭を下げた。


「何から何までありがとうございます。部下達も旨い食事と風呂で癒されました」


「うちに皆が泊まれる場所が無くて申し訳ないくらいだから頭をあげて」


「いえ、泊まる場所があったとしても我々は外で泊まる予定でしたので」


「大変だねぇ」


「こういってはなんですがディノスレイヤ家の護衛は羨ましいですな」


「ん?うちは護衛いないよ。俺はまだ小さいから外に出る時は専属の護衛がいるけど、護衛って言うより仲間だからね。敬語も使わないし、いつも外では一緒にご飯も食べてるよ。屋敷内では他の使用人の手前別に食べるけど」


「護衛が居ない?なぜですか?」


「ここは治安もいいし、父さんや母さんより強いやつらなんて居ないからね。護衛も必要ないんだよ」


「確かにそうかもしれませんが、貴族としての嗜みというかなんというか・・・」


「見栄とかそんなのいらないよ。ぞろぞろ護衛連れてたら自由に動き回れないし。あ、最近衛兵団ってのは出来たよ」


「衛兵と護衛は違いますぞ・・・」


「まぁ、そうだね。マルグリットさんは自分で身を守れないから護衛が付くの仕方ないけど、俺達は自分の身は自分で守れるように稽古もしてるからね。それに自分を守って誰かが死ぬとか嫌じゃない」


「そ、そのお歳で自分の身を自分で守る・・・?」


「大丈夫だよ。真っ暗闇の洞窟で明かり無しにゴブリン退治とかもさせられたし。人殺しするようなやつは気配でわかるからね」


「も、もしやあの悲惨な盗賊を討伐したというのは本当なのですか・・・?」


「あぁ、あいつらね。今は心を入れ替えてディノスレイヤ領に悪い奴が行かないように見張ってくれてるって言ってたよ」


あうあうするビトー


その後ろで護衛達が交代した。


「ご飯食べる前に先に風呂入って」


食べ終わるまで待ってるのも嫌なので先に風呂に入らせる。今のお湯を捨てて入れ替えた。


また唖然とする護衛達。


恐る恐る鎧と服を脱いで入ったのでクリーン魔法を掛けた。


「今何を・・・?」


「服にクリーン魔法を掛けたんだよ。風呂上がりに汚れた服を着るの気持ち悪いでしょ?」


「そ、それでこんなにさっぱりとして・・・」


「じゃ、ビトーさん、交代した人達にうどんの食べ方教えてあげてね」


ゲイルはそう言い残して屋敷に戻ったのだった。


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