第78話 家族旅行 中編

ガタゴトと馬車が出発した。


まだ街の中だというのにクッションを伝って衝撃がお尻に伝わる。馬車の構造を見て改良するって言ってたの忘れてたな。ノーサスペンションの上、木の車輪にタイヤ代わりの鉄が巻いてある。ショックを吸収する所が一つもない。


こりゃ酔うより前にむち打ちになりそうだ。なんで皆平気そうにしてるんだろ?


街の外に出るとさらにガコンっと衝撃が来る頻度が上がる。ちょっと魔法で浮いておこう。


「ぼ、ぼっちゃんが浮いて・・・」


俺が浮いていることにさして驚かないミーシャ。めっちゃ驚くブリック。


「ブリックさんはぼっちゃまが浮くところを見るのは初めてですか?」


浮いた所を初めて見たのはミーシャだ。


「ぼっちゃま、何で浮いてるんですか?」


「馬車って下から突き上げられるような衝撃があるじゃない?ミーシャとブリックは痛くないの?」


浮いてるとはいえ、背中は背もたれに押し付けられてるのでそれなりの衝撃は背中越しに伝わって来ている。


「馬車ってこんなものですよ。ダンさんは馬の扱いが上手なのでマシなくらいです」


これでマシなのか、参ったな。魔力のこともあるしずっと浮いてる訳にもいかないしな。慣れるしかないようだ。


浮くのを止めて座席に座る。ガコンガコンッ やっぱり幼児の身体には辛いぜ。



ようやく一度目の休憩だ。馬を休ませて水を飲ませ、俺達も昼飯を食うことにする。


昼飯はブリックが朝早くから用意してくれたホットドッグだ。ベントはマスタードが入ってないか中身を広げて確認してから食べていた。


「ゲイル、このソーセージを挟んだパン旨いな」


ジョンはホットドッグを家で食べた時に二日酔いでダウンしてたから初めて食べる。


「ホットドッグって言うんだって。ブリックが作ってくれたんだよ」


ブリックが作ったと強調しておいた。ベントがいるのでブリックが考えたことにしておかないとね。ジョン、理解してる?


まだ皆が休憩している間に馬車の構造を良く見てみる。


モノコックボディにしたら車輪を独立させてコイルサスペンションを入れられそうだけど、オイルダンパーとかは作れないな。フレームと乗るところを別にして、上から乗るところを吊り下げ式にしたらバネだけでもなんとかなるか?出前のおかもちみたいな感じで。車軸は板バネ式のサスペンションにしたら衝撃はだいぶ吸収出来そうだな。


元の世界でもまだ馬車ってあったよな。外国の王室とかパレードに乗ってたけど、間近で見たことないしなぁ、どんな構造になってるんだろ?


馬車を見ながらぶつぶつ言ってると出発するから早く乗れと言われた。どのみちこの旅行での改造は無理だから諦めるしかない。


ゴトンっ ゴトンっ・・・


もう一度休憩を取って、日が暮れた直後に湖の施設に到着した。馬車から降りたのにまだ揺られてるような感じがする。


アーノルドは大きなバンガローみたいな小屋を借りて馬車を預けた。今はオフシーズンなのでがら空きだ。ここは夏の避暑地として人気の場所らしく、この季節に釣りだけしに来る客も珍しいと言われた。翌朝にボートと釣竿を4セット借りる予約をして晩御飯の準備をすることに。


「ゲイル、本当にボートを1つしか借りなくて良かったのか?」


アーノルドは2舟借りる気だったみたいだ。


「父さん達はボートで釣りするんでしょ?俺達はこれで岸から釣るよ。勝負だしね」


ドワンに作って貰った竿をポンポンと叩き、ウィンクして見せた。


「ボートの方が釣れるぞ。負けた時の言い訳にするんじゃないぞ」


勝つ気満々のアーノルド。


「勝負は数にする?それとも大きさ?」


「お前、本当に勝てると思っているのか?なら、どっちでも好きな方でいいぞ。選ばせてやる」


「じゃ、大きさで」


あちらはボートといってものべ竿の餌釣だ。しかも4人で釣るから数の勝負は分が悪い。一発大物狙いの方が勝率が高いのだ。


「よし、明日の早朝から日暮れまでの一日勝負だからな。覚悟しとけよ!」


何も賭けてないのに覚悟もくそもないが、アーノルドの悔しがる姿を見てみたいのは確かだ。大物を釣っておもいっきり笑ってやる。


「父上、自分はゲイルと一緒に岸から釣ります。4対2だと不公平なので」


ジョンがこちら側に来ると言い出した。岸からのべ竿だと釣りにならんと思うがまぁいいか。そしてジョンの意見が通り、3対3で釣りをすることになったので、ブリックが作ってくれた晩飯を堪能して早めに寝た。


翌朝まだ日が昇らない内から軽く朝飯を食べて勝負開始だ。


少し明るくなってから、アーノルド達はブリックの作った昼飯のサンドイッチとクーラーを持って出発した。


屋敷の皆とおやっさんにお土産にするからたくさん釣ってねと言っておいた。



「ダンは釣りしたことあるの?」


「フナくらいしか釣ったことねーぞ。ぼっちゃんが用意したこの竿とリールは初めて見る」


そりゃそうだ。ジョンは聞くまでもなく初心者だ。


「今から日が登って少しの間がチャンスだからさっそく釣るよ」


水面にぱちゃぱちゃとライズが出始めた。チャンスだ。大型のマスが小魚を追っているに違いない。


まず表層用の白っぽいフライを結び、ライズしてる場所より遠くまで魔法を使ってフライを飛ばす。


「ダン、糸をこうやってしゅっしゅって引っ張って来て。魚が掛かったら引っ張っられるからすぐに分かるよ」


自分でやって見せてダンに教える。のべ竿のジョンは放置だ。時間がおしい。


ごんっ!


わっ、もうヒットした。なかなかの大物だ。グイグイ引っ張られる。この身体だとマスでも大変だな。少し身体強化して糸を引いてくる。


「わ、ぼっちゃまの竿が曲がってます。釣れてるんですか?」


俺を見ていたミーシャが興奮して聞いてくる。


「結構大きいよ。上手く釣り上げられるといいんだけど」


「こっちも来たぞ!」


ダンにもヒットしたようだ。力任せにぐんぐん寄せている。


二人とも無事釣り上げ、俺のは30cmくらい、ダンのは40cmくらいだ。


浅瀬に網目状の囲いを土魔法で作り、釣ったマスを入れておく。


まだライズが出ている内に素早くフライを飛ばす。


1投1匹の入れ食い状態だ。フライを見慣れてないこの世界のマスは全くスレていない。まるで釣り堀だ。


最大60cmほどの大物を釣ったので、ジョンに代わってやる。のべ竿には何にも掛からないから、俺とダンをぼーっと見ているだけだから可愛そうになってしまったのだ。


ダンもブリックに代わった。ミーシャは見ているだけで楽しいみたいだ。


「げ、ゲイルどうすれば良いのだ?なんか引っ張られるぞ。うわっ」


慌てるジョンを見ると大きく竿がしなっている。


「そのまま糸をゆるめないように糸をたぐって来て!そうそうゆっくりでいいから」


はたから見ているだけで分かる。めちゃくちゃデカそうだ。代わってやるんじゃ無かったと心無い自分を反省し、ジョンを応援する。


「もう少し、油断するなよ!頑張れ!」


ぐぬぬぬっと力を入れながら糸をたぐるジョン。


魚体が見えて来た。むちゃくちゃデカい。マスってこんなにデカくなるのか?


バシャンバシャンと水際まで来てさらに暴れる魚。


抜き上げるのが難しそうだ。そう思った時にダンが水の中に入り、暴れる魚をバシャッとこちらへ投げた。まるでシャケを狩る熊だ。


ドサッと投げ出されたマスは1mくらいあった。


マスを囲いに入れてもらいダンを温風で乾かしてやる


「こ、これが釣りか・・・」


超大物を釣り上げ、手を震わせながら興奮が収まらないジョン。


こういう経験をすると釣り中毒になるのだ。同じ中毒でもアル中よりずっと健全だな。


ブリックも数匹釣った所でアタリが無くなり、休憩することにした。


「おい、ジョンすげぇの釣ったな」


ダンもまだ興奮している。


「ゲイル、釣りとはこんなに楽しいものとは知らなかったぞ」


剣の稽古に打ち込み、遊びらしい遊びをしてこなかったジョンに取って衝撃的な楽しさだったようだ。


「ぼっちゃん、こんなに大きな魚が簡単に釣れるなんて驚きです」


ブリックも興奮している。


「なぁ、ぼっちゃん。ブリックの言う通り、こんなに大物が釣れるのはコイツのおかげか?」


ダンがフライをプラプラさせながら聞いてくる。


「マスとかの肉食系の魚は餌で釣るより、こういう擬似餌で釣る方がデカいの釣れるんだよ。マスも小さい内は虫とか食ってるんだけど、大きくなると小魚を食うようになるからね。このフライがマスには小魚に見えてるんだよ」


「ほう、それは知らなかったな。ぼっちゃん様々だ」


何匹も大物を釣ったダンも満足気だった。


「今からの時間はほとんど釣れなくなるから、キノコとかの食材を探して、夕方からまた釣りしよう」


まだ釣りたそうなジョンは残念そうだったが、昼間はほとんど釣れないから仕方ない。


昼飯食って、キノコを採って来てから再開しようねとあきらめさせた。皆でサンドイッチを食べながら、湖を見ていると岩場の影に何かいる?


「ジョンの竿貸して」


のべ竿を受け取り、そっと岩影に餌を落とす。


クックッと引っ張られる。魚とは違ったアタリだ。そーっと竿を上げてくると元の世界では見たことないくらいデカいザリガニが釣れていた。


「わ、何ですかこれ?」


ミーシャが見て驚く。


「ザリガニだよ」


そう答えた俺は考える。このザリガニは茶色でうっすらと青みを帯びている。ここは水もキレイだし食べられるんじゃないかな?フランス料理に出てくる奴かもしれない。


「ダン、のべ竿をあと4本借りて来て。皆でこいつを釣ろう」


「これをか?釣ってどうするんだ?」


「もちろん食べるんだよ」


「えっ?こんなもん食うのか?マスだけでいいじゃねぇか」


魚介類がほとんどないうちの領地だとエビの類いを見ることは無い。食べられるか疑うのは当然だ。


ブリックにフライパンとバター、塩胡椒を持って来て貰って食べて見る。


ザリガニのバター炒めだ。しっぽを捻りながら取って殻を剥けと言ったら、ブリックはめっちゃ嫌そうな顔をしながらやった。


先に俺が食べて見せる。泥臭さも無く、エビそのものの味だ。旨い!


俺が満足そうな顔をすると全員が食べ、幸せそうな顔をした。一口食べたダンは何も言わずに走って竿を借りに行った。



「くそっ、また逃げられた」


「ダン、もっと待ってからゆっくり上げて来ないと釣れないよ。魚と釣り方が違うからね」


日が登って水温が上がったのか、どんどん浅瀬にザリガニが寄って来ていた。4人は夢中になってザリガニを釣り続ける。


マスの囲いの隣に作った囲いの中はザリガニだらけだ。誰も捕らないからうじゃうじゃいる、旨いものの宝庫だな。他の人に知られ無いようにしよう。


ザリガニ釣りをしている間に夕暮れ近くとなってしまい、キノコ狩りに行く事が出来なかった。ザリガニはもう十分あるのでマス釣り再開だ。


ダンは本来家族旅行であることから遠慮したのか、もう満足したのかマス釣りはジョンと俺に任せるとのことだった。


早朝よりは釣れなかったが、60cmクラスを筆頭にコンスタントに釣り上げ納竿となった。


もうそろそろ日が暮れそうな時にボートが戻って来る。


「戻ったぞー!」


意気揚々とアーノルドがボートを接岸させ、重そうなクーラーをドサッと下に置いた。ベントも笑顔だ。きっとたくさん釣れたのだろう。


「ゲイル、この箱を開けて見ろ」


自信満々のアーノルド。


箱を開けるとぎっしりとマスが詰まっていた。氷も溶けてないようで良かった。さすが6面真空パネルのクーラーだ。


クーラーを自画自賛しながら中の魚を見る。アベレージ20cmといったところか。一番大きいのを持ち上げて見てみるとだいたい40cmくらいか。


「まだ釣れたんだがな、小さいのは逃がしたからこれだけだ」


40cm程のマスのを持ってる俺にもっと釣れてたんだぞと言いたげだ。


「ダン、今日食べれる量だけ出してくれる?」


ダンに囲いから魚を取ってもらう。


じゃぶじゃぶと水に入り、まず40cmくらいのからぽいっと放り投げる。びちびちと跳ねるマスを見て、驚くアーノルド。


「中々大きいのを釣ったじゃないか」


自分が釣った最大のマスと大きさを比べる。ほんの少しアーノルドのマスの方が大きかった。


「ゲイル、少しの違いでも勝ちは勝ちだ!」


うわっはっはと大声で喜ぶアーノルド

なぜかベントも自慢気だ。しかし、ダンの奴もいい性格してる。ニヤニヤ笑いながら勝ち誇っているアーノルドを見ているのだ。


ダンは勝ち誇ったアーノルドの顔を堪能してから、ほいっと次のマスをほり投げた。


50cmクラスのマスだ。今回釣った中ではまぁまぁのサイズになる。


なっ・・・


目を見開くアーノルド。


それっと、次に60cmクラスを放り投げ、フリーズしたアーノルドを見て、最後にメータークラスのマスらしき魚を放り投げた。


ドタンドタンと暴れる巨大魚。


それを見てワナワナと震えるアーノルド。


「この一番大きいのはジョンが釣ったんだよ」


そういうとジョンも誇らしげに胸を張った。釣りとはいえ、初めて父を越えたのだ。


「なんだこれは反則だろうが!」


何が反則かわからないが、負けを認めたくないアーノルド。いくら言いがかりを付けても、他のマスでも勝ってるからね。


「さ、魚が傷まない内に持って帰って料理しなきゃ」


びしょ濡れのダンはこちらを見たが、ベントがいることを思いだし、乾かして貰うことを諦めたようだ

残念だったな、バンガローで着替えてくれたまへ。


バンガローのキッチンでブリックとミーシャと俺で魚とザリガニを処理していく。キノコはバンガローを管理してくれてる人が譲ってくれたのでお目当てのものも食べれそうだ。


ジョンが釣った大物はイトウだった。どうりでデカいわけだ。なんかで子鹿を丸飲みしたイトウがいると聞いた事がある。都市伝説みたいなもんかもしれんが。イトウはこの湖でもかなり珍しいらしく、このサイズは見たことが無いと言っていた。どうやって釣ったのか聞かれたが誤魔化しておいた。


ダンに居間でアーノルド達に今日の釣りを説明して貰っていた。俺が厨房に入っていることをベントに気付かせない為だ。マスの塩焼きは帰ってからでも食べられるので、違うものにする。


ムニエル、キノコバターの蒸し焼き、唐揚げ、ザリガニのオリーブオイル炒めガーリックバター風味、パンを細かく砕いてザリガニの海老フライモドキのタルタルソース添え、イトウは半身だけを軽くスモークしてカルパッチョだ。寄生虫が怖いのでクリーン魔法をかけておいた。


金属樽には炭酸水を作り、しれっと居間に戻った。


「お待たせしました」


ミーシャとブリックが次々と料理を運んでくる。


「わぁ、見たことない美味しそうな料理ばっかりね。王都でもこんなの無かったわ」


アイナが感激する。


「奥様、今日の料理には白ワインか蒸留酒のレモン炭酸水割が合うそうでヤス」


アイナにはまだ敬語もどきのダン。


「おい、ダン。アイナにも普通にしゃべれ、お前の敬語は気持ちが悪い」


アーノルドがダンに命令する。


「あら?ダンは敬語使ってるつもりだったの?てっきり方言かと思ってたわ」


・・・・・


アイナにまで言われてやがる。無駄な努力だったなダン。


「俺は白ワイ・・・」


白ワインの瓶に手を伸ばそうとしたアーノルドに話し掛ける。


「父さん、今日の勝負は俺達の勝ちだよね?」


「くそっ、仕方があるまい。あのデカイ魚を見せられたらな」


「じゃ何してもらおうかな?」


「何っ?何も賭けて無かったぞ」


「そうだけどさ、負けて何にも無いって言うのもねぇ・・・」


ゲイルはチラッとアイナを見る。


「そうね、潔く敗者は言うことを聞くのが男ってもんじゃないかしら?」


アイナにそう言われてぐぬぬとなるアーノルド。


「分かった、俺も男だ何をするのか言えっ!だがな、あの魚を釣ったのはジョンだ。ジョンが決めろ!」


俺が釣ったマスもアーノルドのよりデカかったんだけどね。


「何だ?おまえ専用の真剣でも欲しいか?言ってみろ」


アイナがチラッとジョンを見る。それを見て何かを察したジョン。


「そうですね、では父上の負けということで、今晩は酒無しというのはどうでしょう?」


「なっ、お前、この料理を目の前にして・・・」


「あら、素敵な罰ね。それがいいわそうしましょ」


間髪いれずに賛成するアイナ。


「アイナ、そんな・・・ 旅行の楽しみが・・・」


「いいわよね、ア・ナ・タ」


ニッコリ微笑むアイナ。


ジョンに酒を飲ませたバチがここまで響いていた。


「はひ・・・」


うなだれて抵抗するのをやめたアーノルドは少し哀れだったが自業自得という言葉を贈っておこう。


「わ、このプリプリしたの何?すっごいワインに合うわぁ」


ザリガニのオリーブオイル炒めガーリックバター風味を頬張りながらワインをグイグイいくアイナ。海老フライモドキに歓喜するベントとミーシャ。俺とジョンはカルパッチョからいった。


「これ、ジョンが釣った奴だよ。旨いねぇ」


「自分で狩ったウサギも旨かったが、釣った魚もめちゃくちゃ旨いぞ!」


満足気にカルパッチョを頬張るジョン。そうだろう、そうだろう。自分で釣った魚は別格に旨いのだ。もうジョンは釣りの虜だな。王都に行ってしまうのが残念だろう。


ブリックはそれぞれ一口ずつ食べて、ぶつぶつと作り方を頭の中で復習しているようだった。


ダンとアイナはこの料理にはこれが合うとか料理と酒を交互に楽しんでいる。その隙にワインの瓶にそっと手を伸ばしたアーノルドは手を叩かれていた。


その後、それぞれが料理や酒を堪能してお開きとなった。



皆が眠りについた頃、少し残った料理とワインを持ち、アーノルドとアイナが手を繋いで外に出て行ったのは気付かなかったことにしよう。





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