第12話時には赤ちゃんらしく

「ねぇ、あなた。やっぱりゲイルどこかおかしいんじゃないかしら?」


「ん?どうしてだ? あれから吐いたり気を失なったりしてないじゃないか」


「それはそうなんだけど、生後半年過ぎたぐらいから泣いてるの聞いたことある?」


「そういえば聞いたことないな」


「でしょ?おっぱいとオムツ替えを嫌がって暴れるくらいしか反応しないのよね。オモチャにも興味示さないし・・・」


「個人差ってやつじゃないか?ちゃんと大きくなってるし」



両親の話が聞こえてきた。


あー、そういやまったく赤ちゃんらしいことしてなかったな。スマンね、心配かけて。


しかし、中身おっさんが赤ちゃんらしいことするなんて、無理が有りすぎるだろう。俺に出来るのか?


どうしたもんか?


だいぶ身体が動くようになってきたから、ハイハイくらいして、来月あたりからヨチヨチ歩きでもすれば安心してくれるだろうか?


よし、そうとなればベッドから降りてハイハイしてみよう。


「ヨイショっと」


「!?っ」


「あ、あなた、ゲイルちゃんがなんかしゃべったわ!」


やっべ、無意識に声が出てた


「気のせいじゃないか?」


「なんか聞いたこと無い言葉だったけど、じじ臭い雰囲気が・・・」


「アイナ、赤ちゃんにじじ臭いとか可哀想じゃないか。 ほら、ベッドから降りたいのか、お父さんがおろしてやろう」


ほっ、なんとかやり過ごせそうだ。


それ、しゃかしゃかしゃかしゃかっ

ハイハイハイハイ~


「見て!ゲイルちゃんがあんなに早くハイハイしてるわぁ」


「おぉ!ゲイル凄いぞ!さすが俺様の息子だ!!」


よしよし、喜んでくれてるな。


じゃあ、サービスで赤ちゃんらしい笑い方でもしてやろう。


笑顔の両親に向かって


「キャッ キャッ 」


「きゃあ!笑ってるわ!!」


よーしノッてきたぞー


ここらで必殺の甘え攻撃!両手を広げて抱っこしてちょうだいポーズだ!!



あぶぅ~





ぶちょー、何してんの?



へっ!?

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