第11話やっぱり
ー生後10ヶ月ー
やっぱりあいつは来ないな。
もう期待しないで自力で頑張るしかない。
ステータスオープン!
【魔力】20/21
あぁ、やっぱり+2か。
こりゃ、魔力切れが成長以外での魔力値増加の可能性が高いわ。
これは検証するしかないか・・・
く、覚悟を決めろ、自分!
水魔法は前と同じになる可能性が高いから何かいい魔法はないか・・・
えーっとえーっと・・・
手を使わずに物を動かせたら便利だな。よし、あのゴミ箱らしき物をこっちへ動かしてみてみよう。
ムムムッ こっちへ来い こっちへ来い・・・
ズズッ
おっ!動いた!
19/21
1mほど動かして魔力1使用か。
こりゃ調節しやすくていいや。
そーれ、あっちへズズッ、こっちへズズッ ズズッ ズズッ・・・
水魔法の時のように一気に魔力を注がず、動かしては止め、動かしては止めを繰り返す。
3/21
ズズッ
2/21
ズズッ
1/21
よし、次だ!覚悟を決めろ!
ズズッ・・・・
0/21
うげぇぇぇ ゲロゲロゲロ
やっぱりヤバいヤバいヤバい
ぎもぢ悪い~
ゲロゲロゲロ
何か引きずるような音がしてたけど何だろう・・・
「きゃー!ぼっちゃまが ぼっちゃまがーー!また吐いてますぅ~」
・・・ミーシャの叫び声を聞きながら意識を失った。
あー、口の中が酸っぺぇ。
やっぱりあの目眩と吐き気で気を失う現象は魔力切れが原因なんだな。
これは確定っと。
目が覚めると吐いたものが片付けられて、お着替えもさせられていた。
ただ、耐性が出来たのか身体が成長したのか、前回と比べると早めに目が覚めたらしい。
「ねぇ、あなた。またゲイルが吐いて気を失ってたのよ。やっぱり病気なんじゃないかしら?」
「大きくなってきたとはいえ、まだまだ小さいんだ。吐くのも珍しくないだろう?それと眠ってただけじゃないのか?」
「違うわよっ!寝てるか気を失ってるかの違いくらい分かります!それにミーシャがゲイルの部屋から何かを引きずるような音が聞こえたって言うのも不安で」
「・・・・・・」
「だから部屋を確認したらゴミ箱がへんな場所に置いてあったの」
「そうか、じゃあゲイルがゴミ箱をあさって変なもの食ったのかもしれんな」
「もうっ、あなたったら変なこと言わないでっ!」
「スマン、スマン。まぁ、これ以上わからないことをアレコレ考えても仕方がない。今夜はゲイルのベッドをこっちに持ってきて一緒に寝るとしよう」
「もうっ!あなたったらいつもそうなんだからっ!」
いかん、自分のせいで両親に心配かけてしまった上に険悪な雰囲気になってしまってる。申し訳ない・・・
それにしても母親とは気を失ってるのと眠ってる違いが分かるのか・・・
自分も親だったが違いに気付く自信は無い。男親のダメなところだな。反省。
険悪な雰囲気の中気まずいが、どうしても気になるのでステータス確認してから寝よう。
心のなかでそっと唱える。
ステータスオープン!
【魔力】7/22
魔力値+1
やっぱり!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます