第13話 偏愛

明見日side


なんだかんだで

4人で行くことになりました。


はぁ~~~~~..........


山崎くんはなぜ

私の気持ちが分からないのでしょう


こんなに山崎くんへの愛を表しているのに


もしかして足りないのでしょうか?


それならこれからはもっとアピールしていかなければいけませんね


...そんなことより


「山崎~まじで足は大丈夫なんか?」


「いや~ちょっと頭打っただけだから。まじで大丈夫だよ」


「そんなこと言わずになんかあったら俺を頼れよ~」


「分かってるって」


こんな頭チンパンジー野郎より

私を頼ってほしいですね


おっといけませんね

こんな言葉遣いだと

山崎くんに嫌われてしまいますね


ところで

...なんでこのようなことになったんでしょうか


私の計画は完ぺきだったはずですが


山崎くんとの

ラブラブデートを台無しになれた

この気持ちをどこに向ければいいのでしょうか


...いえまだチャンスはあります。


学校ここから病院まで

徒歩20分と言ったところでしょうか


行く道で二人を撒き、山崎くんとのラブラブデートを成功させるのです!


高ノ宮さんはいけそうですが

問題は...


「山崎く~ん」


「どうした?」


「俺から...離れるんじゃねーぞ」


「えっ...ちょっと、ときめいちゃうじゃない!」


「今のかっこよかったか?」


「危うく、墜ちるとこだったわ」


「まじで⁉」


加賀城こいつですね


どう対処すべきか...


そういえば


ここの近くで新しく

カフェできていたはずですね


それで釣れば...


「あの~山崎くん。加賀城さん。高ノ宮さん。少しいいですか?」


「ん?どうしたん?」


「実は最近ここの近くでカフェができたらしいのですが、よかったら皆で行きませんか?」


「ひっ!そ、そうですね~行きましょうか」


よしっ!

山崎くんが乗ってくれました!


後二人は来なくていいですよ!


「そ、そうやな~!それやったら少し寄るか~!」


...来なくてよかったのに


「いいけど少しいい?」


「なんですか?高ノ宮さん」


行くなら早く行きましょうよ


あ、いやでも長く山崎といたいですし~


でも一刻も早く山崎くんと二人きりになりt


「それ脅しのつもり?」


「えっ?」


お、脅し?


私は脅しなんて...


「そんな顔されたらだれでも脅しているようにしか思えないけど」


「そんな顔?」


そういえば私って山崎くんと話すとき

どんな顔しているのでしょうか


でもそんな顔って...


「そんな顔とはどういう事でしょうか」


「そのままの意味だけど...まさか自覚ないのか?」


「だめですよ高ノ宮さん!それ以上踏み込んだら!」


「そ、そうや!それ以上踏み込んだらあかん!」


そんなに私ってひどい顔でしたっけ?


山崎くんに見てもらうからには

結構努力してますし

もともと容姿は良いほうだとは

思っているのですが...


「わ、私ってそんなにひどい顔してましたか?詳しく教えてください」


「その~なんだ、自覚ないなら仕方ないとおもうのだが~」


「じらさないで早く教えて下さい」


「その顔だよ!その顔!」


??


「その顔?」


「今のだよ!その目のハイライトが無くて、私たちからしたら闇を見ているみたいな顔だよ!」


私が...闇?


まさか私は山崎くんに

ずっと闇を見せてたって事ですか?


そんなのって...


ドサッ(膝から崩れ落ちる)


「明見日さん!大丈夫ですか!明見日さん!」


「高ノ宮~!余計な事言ってんじゃないよ!」


「あたしはわるくねぇよ!」


頭がぐるぐるします。


しかもだんだん視界が...


........................................................................................................................................


「あ、あれここは...」


目を開けるとそこは病院でした


「あ、明見日さん!」


山崎が明見日の右手を握る


「本当に目を覚ましてよかったです!」


「えっ!いや、その~!」


私...今

山崎くんに手を握られてる⁉


これはやばいですね!


もう語彙力も失ってしまうくらい幸せです~!


このまま永遠に時間が止まれば...


「おい!明見日、目~覚ましたか?」


扉が勢いよく開く


「うわっ!びっくりした~」


びっくりしてしまったせいか

山崎は明見日の手を離す


「明見日~!大丈夫か!」


加賀城が明見日こっちのほうに残像が残るくらいの速さで来る


「はい。お陰様で。」


...まったくこのサルときたら私の至福の邪魔を

してくれましたね。


でも私にはこの山崎くんが握ってくれた手が...


「いや~ほんまに良かったわ~!」


加賀城が明見日の両手を握る


...まったく私をどれだけイラつかせば気が済むのですかね?


本当なら入ってきた時点で

消しときたいのが本音ですが


「本当に心配を掛けました...ところで山崎くん。頭のほうは大丈夫なのですか?」


「いやそれは...」


「聞いてや!明見日~!こいつ"明見日さんがいつ起きるのかわからないので、頭を見てもらう前に明見日さんを優先したいです。"とかゆうねんで~」


「おい!加賀城それは...」


わ、私のために山崎くんが~~~~!!!!!!


もうだめです。

愛おしすぎます。


今すぐにでも私の彼に...


いやだめですね

こういうのはもっと私の事を知ってもらってからですね


素数を数えて落ち着くのです!私!


明見日は素数を永遠と数える羽目となった



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