「今のところぼくの勝ちだね」

グリーは大きな体をゆっくりと揺らし

機嫌よく言った

「そうやって油断してたらいいわ」

ニューはふふんとすまして

気しない様子で答える

「ニューの人類はすっかり怖がってるじゃない」

グリーはからかうように言う

「グリーの人類だって最初は無様に転んでたわ」

負けじとニューも言い返す

「恐れる事は何も無いのにね」

「人類はもろくて弱いのよ」

「死んだりしないのに」

「そんな事あの人類たちは知らないもの」

「まあこのままいけば、勝つのはぼくかな」

「どうかしら」

そう言ってニューとグリーは

宇宙ボックスをじいっと覗き込んだ

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